その全貌を見せてきた『ドラゴンクエスト ライブスペクタクルツアー』公開稽古
『ドラゴンクエスト ライブスペクタクルツアー』 (撮影=原地達浩)
「ドラゴンクエストの舞台ですよね?って言われるんですけど、ミュージカルでも舞台でもない、国産初のアリーナショーです」
日本テレビプロデューサーの依田謙一が開口一番コメントした。いよいよその実像が見えてきた『ドラゴンクエスト ライブスペクタクルツアー』だが、実際にどういうものを創っているのか、日本に馴染みのないアリーナショーという言葉でその内容が見えづらくなっていたのは事実だ。
先日都内某所にて今作の公開稽古が行われた。演出家の金谷かほりが自らミニチュアのセットを使って説明を行い、実際の演者が稽古の一部を披露した。
今回のステージは所謂、舞台的なステージではなく、アリーナのセンターステージを囲むように大小8つのステージが設けられ、東西のステージの距離はなんと60メートルとのこと。それらをつなぐブリッジやリフトが上下に動き、上空で太鼓橋のように繋がったりする。さらにそこに可動式のロールスクリーンなどで映像を映し出し、演者のアクションとシンクロさせつつ物語が進んでいく。
※実際の舞台とは異なる場合があります。
※実際の舞台とは異なる場合があります。
ステージ デザイン ストゥフィッシュ エンターテインメント アーキテクツ※デザイン・コンセプトのイメージ画のため、実際の舞台とは異なる可能性があります。
ステージ デザイン ストゥフィッシュ エンターテインメント アーキテクツ※デザイン・コンセプトのイメージ画のため、実際の舞台とは異なる可能性があります。
公開稽古では、勇者役の松浦司、テリー役の風間俊介、旅芸人パノン役の田中精(すぐる)、山賊上がりの戦士ヤンガス役の田尻茂一らが参加、高橋洋子演ずる竜の女王の声とともに登場したドラゴンクエスト歴代シリーズの勇者10人が登場。
それぞれの勇者に松浦演ずる「III」の勇者が導かれるシーンや、ガーゴイルやシルバーデビルなどの魔物と戦う戦闘シーンなどが演じられた。
マーシャルアーツ、エアリアル、ポールダンス、ストリートダンス、ジャズダンスなどの達人から選ばれたその他のキャストたちの動きも超一流、松浦や風間と戦い、剣を振りながら宙を飛びまわり、ただの殺陣アクションだけではないというのを感じさせた。
この日の稽古は体育館をまるごと使って行われたが、実際のリフトもサイズも本番とはまるで違う、スケール感の大きさは想像以上だ。
稽古の様子 (撮影=原地達浩)
稽古の様子 (撮影=原地達浩)
演出家 金谷かほり (撮影=原地達浩)
稽古を見ていて思ったのは常時演出の金谷が「ここはテリー空を飛んで移動します」、「ここの二人はフライングで空中で戦っています」と報道陣に注釈を入れ続けていたこと。大きく空を飛び空中で戦い、地上ではアクロバティックなバトルを繰り広げる、まさにエンターテイメントの髄を詰め込んだ戦いが繰り広げられる。
金谷は公開稽古後の取材で「ドラゴンクエストという大きなモノを扱うということに関して、自分の役割はなんだろうと常に考えながら作っています」と責任を露わにした。松浦は「見に来ていただいた方に、僕という勇者を通じて“ステージに今自分が立っている”と気持ちをリンクしてもらえるように稽古しています、見たこともない世界が出来てきていて興奮します」と熱っぽく語った。
勇者役 松浦司 (撮影=原地達浩)
勇者たち (撮影=原地達浩)
風間は「色々なお仕事をさせていただいてきた中で、一度もやった事のない、誰も知らないものを、誰もが知っている『ドラゴンクエスト』という作品で作っていることが刺激的です」と笑顔を魅せた。「もう再演したいと思っていますが、どうやらこの作品はこの夏だけの一発花火、最高の夏の思い出を作りに来てください」とコメント。
報道陣の「今回楽しい部分はどこですか?」との問いかけに風間は「『今日の稽古はリレミト(洞窟などから脱出する魔法)をやります』とか、それだけでもう楽しいじゃないですか」と笑いを誘った。
休憩中の勇者役・松浦司とヤンガス役・田尻茂一 (撮影=原地達浩)
なお『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』にヒロインとして登場するビアンカ、フローラの2キャラクターがショーに登場することも新たに発表された。依田は「堀井雄二さんに各シリーズから人気キャラを出したらどうか?という意見をいただきまして、今でも日本中で論争を巻き起こしている花嫁選びを、ショーの空間でも体感していただこうと思います」と笑いながら語った。ビアンカ役は富田麻帆、フローラ役は杉本朝陽が演じることが発表されている。
フローラ役 杉本朝陽 (撮影=原地達浩)
いよいよあと一月半でその全てが明らかになる『ドラゴンクエスト ライブスペクタクルツアー』最高の技術を持つ演者と、世界最高峰のステージ技術。そこにすべての関係者の「ワクワク」が詰め込まれているこのステージ、楽しくないわけがない、そう感じさせてくれる公開稽古となった。
エネルギー溢れる出演者たち (撮影=原地達浩)
『ドラゴンクエスト ライブスペクタクルツアー』は7月22日のさいたまスーパーアリーナ好演を皮切りに、8月31日の横浜アリーナまで全国5ヶ所で公演が行われる。
撮影=原地達浩 文=加東岳史
【公演日程/会場】
さいたま公演
2016年7 月22 日(金)~31 日(日) さいたまスーパーアリーナ ※7 月25~27 日休演
福岡公演
2016年8 月5 日(金)~7 日(日) マリンメッセ福岡
名古屋公演
2016年8 月12 日(金)~14 日(日) 名古屋 日本ガイシホール
大阪公演
2016年8 月18 日(木)~22 日(月) 大阪城ホール
横浜公演
2016年8 月26 日(金)~31 日(水) 横浜アリーナ ※8 月29 日休演
【料金】
S 席 大人9500 円(税込)/子ども7500 円(税込)
A 席 大人7500 円(税込)/子ども5500 円(税込)
好評発売中
詳しくは公式WEBサイトをご覧下さい。
【公式サイト】
http://dragonquestlive.jp/