「個々の人間の国籍や抱えている悩みは写真には写らない」浦芝眞史が個展『身体の森で』を開催

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2016.6.4
 ©浦芝眞史

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男性のポートレートを撮影した作品で第13回写真『1_WALL』のグランプリを受賞した浦芝眞史の個展『身体の森で』が開催される。

第13回写真『1_WALL』では、日本人だけでは無く国籍の異なる台湾人や、同性愛者、異性愛者を撮影する中で、個々の人間の国籍や抱えている悩みは写真には写らないことに気づいたと話した浦芝の作品は、新たな展開が期待できると審査員から高い評価を得た。

©浦芝眞史

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本展で展示する作品は、主に同性愛者や、違う性別の肉体になることを求めている人々が被写体であり、彼らの苦悩は写真では捉えられない。本来、男性なのか、女性なのか、一見してわからない身体も写し出されている。

浦芝は、自身の身体に違和感を抱いている人々と写真を通してつながり、男性と女性という生物学的な違いによる分類を超越した〝人間自身″に美しさを見いだしている。外見や性別による区別がいかに取るに足らないものかを写真を通して突きつけているのかもしれない。

浦芝眞史

ある人は、200万円かけてその胸を取りたいという。
またある人は女に生まれたかったというし、別のある人は男になりたいという。
もし、世界にいる人間がその人だけなら、彼らはそんな悩みを持つこともなかっただろう。
人はたくさんの他者の間で生きている。だからこそ悩みを持つ。
例えば200万円払って望む身体になるということが、悩みを解消するための最善の選択肢なのかどうか、今はまだわからない。
ただ私は、彼らの身体を今のままでも十分に美しいと思った。

 

グランプリ受賞から約1年、この個展をぜひご覧いただきたい。

展覧会情報
第13回写真『1_WALL』グランプリ個展 浦芝眞史『身体の森で』

日程:2016年7月20日(水)〜8月5日(金)
日曜休館・入場無料
開館時間:11:00〜19:00
場所:ガーディアン・ガーデン
詳細URL:http://rcc.recruit.co.jp/gg/?p=25541

■オープニングパーティー
日時:7月20日(水)7:00〜20:30
どなたでもお気軽にお越しください。

 ■トークイベント
日時:7月22日(金)7:10〜20:40
登壇者:高橋朗(PGIギャラリーディレクター) ×  浦芝眞史
入場無料・要予約
TEL:03-5568-8818 
email:gginfo@waku-2.com
※メールの場合は件名に「7/22トークイベント予約について」とご記入いただき、ご希望の方全員のお名前(カナ)をお知らせください。
詳細URL:http://rcc.recruit.co.jp/gg/?p=25631
 

 

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