自然の美がアートに変わる瞬間! 『ウルトラ植物博覧会 2016 西畠清順と愉快な植物たち』

レポート
2016.8.22
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東京・銀座のポーラ ミュージアム アネックスでは、『ウルトラ植物博覧会 2016 西畠清順と愉快な植物たち』が9月25日まで開催中だ。これは、昨年7月に行われ好評だったプラントハンター・西畠清順による展覧会の第二弾である。

本展では、世界の希少植物およそ42点が集められている。今回は西畠清順が選び抜いた植物と陶芸家・内田鋼一による器とのコラボレーションが行われている。加えて会場構成は、デザインやディレクションを行う『SIMPLICITY』代表の緒方慎一郎によるものとなっており、前回よりもあらゆる面でパワーアップされた展覧会となっている。

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展示は、ポーラ銀座ビル1階のウインドウから2階がショップ、3階がギャラリーという構成になっている。1階ウインドウには西畠による活動のひとつである「そら植物園」の植物が出品されている。

< 学名:Adenium arabicum / 通称名:砂漠のバラ / 分布国:イエメン・サウジアラビア > (c)girls Artalk

< 学名:Adenium arabicum / 通称名:砂漠のバラ / 分布国:イエメン・サウジアラビア > (c)girls Artalk

また、中東に生育する「通称名:砂漠のバラ」も1階ウインドウで見ることができる。西畠は、2011年、イエメンのタイーズという小さな村付近でこの植物に出会い、心を奪われたそうだ。砂漠をイメージしたような設置方法から、私たちは植物のもつストーリーや原産地の国を想うことができる。

今回の展覧会開催にあたって、西畠は「ひとつ勘違いしてはならないのが、植物はアートではない。植物は、芸を持った人と出会うことで劇的にアートに変わる。今回のウルトラ植物博覧会は、内田鋼一さんの器と緒方慎一郎さんの空間に、世界の植物が出会うことで生まれる妙を楽しんでいただければと思う。」と語っている。

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会場には、光と植物の影が生かされた神秘的な空間が広がる。世界から集められた植物と、陶芸家・内田鋼一が生み出した器、そして緒方慎一郎が織り成す”和”の会場デザインが、お互いに引き立て合って調和しているのである。中でも特に印象的だったのは、屏風を再現したかのような設置方法だ。ライティングされた植物の影から、それぞれの自然が持っている形態の美しさを目にすることができる。

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内田鋼一は、かつて植木鉢を作る職人だったそうだ。会場に並べられた器からもその片鱗を伺い知ることができる。中でも、「通称名:涼雲」に使われていた器が来場者からの注目を集めていた。

< 学名:Melocactus bahiensis / 通称名:涼雲 / 分布国:コロンビア > (c)girls Artalk

< 学名:Melocactus bahiensis / 通称名:涼雲 / 分布国:コロンビア > (c)girls Artalk

筆者が気になったのは、この地球上で最も長生きする生物といわれる松の苗木だ。世界にはたくさんの植物があり、いろいろな姿があるということを感じさせてくれる。

< 学名:Pinus longaeva  / 通称名:イガゴヨウマツ / 分布国:アメリカ > (c)girls Artalk

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また、「通称名:ガジュマル」のエピソードも興味深い。(以下、書籍『植物図鑑』より抜粋)

「 “絞め殺しの木”と呼ばれる一方で、風水上では幸せを運ぶ木として重宝される、ふたつの顔を持つガジュマル。こうみえてイチジクの仲間で、鳥などに実を食べてもらい種を運んでもらうことで分布を広げる。糞と一緒に運ばれた種は他の樹木や岩などに落ちても発芽・繁殖し、ついにはその対象物までを絞め殺してしまう、まさに生命の固まりである。」

< 学名:Ficus microcarpa / 通称名:ガジュマル / 分布国:台湾・インド・日本 > (c)girls Artalk

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西畠は「おれは植物を運ぶことで、”価値観”を運び、これからもたくさんの”気付き”を届けたいと思います」と話す。西畠はこの博覧会を契機として、私たちの植物に対する価値観を変えようとする試みを行っているといえよう。

 

数ある植物のなかでも、特にみどころなのは「通称名:バオバブ」。西畠さんがセネガルを旅していた時に出会った、樹齢推定200年とされている個体なのだそうだ。

< 学名:Adasonia digitata / 通称名:バオバブ / 分布国:マダガスカル・セネガル > (c)girls Artalk

< 学名:Adasonia digitata / 通称名:バオバブ / 分布国:マダガスカル・セネガル > (c)girls Artalk

会場内の壁には、西畠から来場者に向けて書かれたメッセージが。

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また、2階のショップ・ヒガシヤギンザでは内田の器に植えられた植物が数量限定で販売されている。こちらもぜひお見逃しなく。

 

 

文・撮影=矢内美春

展覧会情報
「ウルトラ植物博覧会 2016」西畠清順と愉快な植物たち

会期:2016年8月4日(木)~9月25日(日) 会期中無休
開館時間:11:00~20:00(※入館は閉館の30分前まで)
会場:ポーラ ミュージアム アネックス
住所:東京都中央区銀座1-7-7 ポーラ銀座ビル 3階
アクセス:東京メトロ銀座線・丸の内線・日比谷線 銀座駅 A9番出口徒歩6分
東京メトロ有楽町線 銀座一丁目駅 7番出口すぐ
JR有楽町駅 京橋口改札徒歩5分
詳しくはこちらのページをご覧ください。
問い合わせ:03-5777-8600 (ハローダイヤル)
URL:http://www.po-holdings.co.jp/m-annex

 

情報
ヒガシヤギンザ

販売期間:2016年8月4日(木)~9月25日(日)
※数量限定、売切次第終了
住所:東京都中央区銀座1-7-7 ポーラ銀座ビル 2階
営業時間:売店 11:00~19:00 /茶房 11:00~22:00(21:00ラストオーダー)
販売時間:11:00~20:00(日曜:11:00~19:00)
定休日:月曜日(祝日の場合は営業・翌火曜日休)
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