『シン・ゴジラ』女性でも楽しめる3つのポイントを解説! ゴジラというアートに触れる『大ゴジラ特撮王国YOKOHAMA』レポートも
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(c)girls Artalk
第二次大戦終結から9年後の1954年に公開され、大ヒットを記録した『ゴジラ』。現在、その『ゴジラ』から数えて日本で29作目となる『シン・ゴジラ』が絶賛公開中だ。
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筆者にとってのゴジラといえば、幼少期に連れて行ってもらった『ゴジラvsモスラ』だ。モスラに歌いかける綺麗なお姉さんに憧れを抱いていたのを覚えている。当時は『ゴジラvs◯◯』といった決戦シリーズが流行しており、特撮というダイナミックなエンターテイメントに魅せられ、何度か映画館に足を運んだものだ。
さて、そんな私たちを幾度となく魅入らせてくれたゴジラが、今年、『新世紀エヴァンゲリオン』でお馴染みの庵野秀明の手によって『シン・ゴジラ』として帰ってきたのはご存知だろうか? すでに興行収入は33億円をこえ、SNS等でも話題となっている。だが、本作のキャストは大半が男性。なかなか女性には手を出しにくい映画作品であることも間違いないだろう。
そこで、女性でも気軽に『シン・ゴジラ』を楽しめるポイントをあげていきたい。
『ゴジラ』の予備知識なしでOK!
映画のシリーズものといえば、『前編・後編』、『三部作』、後日談的なものなど、前作を見ないと話の筋書きがわからないものも少なくない。しかし、本作はゴジラ62年の歴史の上に積み上げられている作品でありながら、まるで『ゴジラ』一作目を見ているかのようなフラットな視点で楽しむことができるのである。
本展で撮影したゴジラの映画看板 (c)girls Artalk
庵野節炸裂! 『エヴァ』との共通点も多数
『新世紀エヴァンゲリオン』というアニメ作品をご存知だろうか? 1996年にテレビアニメで放映され、以降もその人気はとどまるところを知らず、2007年からは『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズが公開されている。
『シン・ゴジラ』はエヴァファンの飢餓感を満たすようなストーリーが展開されており、本作と『エヴァ』の共通点を考察するファンが続出している。劇中でゴジラに対抗するため自衛隊と米軍が展開する某作戦は、『エヴァ』で敵を倒すために立案された『ヤシマ作戦』のオマージュであることは間違いない。また、そのシーンで流れるBGMは『エヴァ』にゆかりのある楽曲となっているなど、エヴァファンにはたまらない要素が随所に散りばめられている。
また現在、『ゴジラ対エヴァンゲリオン』(http://www.shin-godzilla.jp/gvse/)という特設サイトでは、様々なクリエイターが“荒ぶる神”VS”汎用ヒト型決戦兵器”という世紀の対決の様子を描いた特別ビジュアルが公開されている。映画とあわせて、こちらチェックしてみてほしい。
博覧会でも展示されていた村上隆による『ゴジラ対エヴァンゲリオン』ビジュアル (C)girls Artalk
『ゴジラ』と特撮への敬意
これだけの撮影技術が発達しているにもかかわらず、作品全体をCGに頼りすぎず、敢えて特撮に挑む本作品。それは昭和に放映されていた『ゴジラ』初期作品へのリスペクトだけでなく、その時代を知っている鑑賞者に対しても敬意を払っているといえよう。
本作品でゴジラが侵入する経路や破壊していくビルにも、かつてのゴジラをオマージュした要素がふんだんに盛り込まれている。本作に登場する北品川の八ツ山橋や銀座の和光ビルは、初代ゴジラが壊したことで有名な場所なのだ。
また、本作でのCG技術の使い方にも注目してほしい。通常の邦画作品のようにCGや最先端技術を迫力増しとしてのツールにするのではなく、あくまで構図作りやリアルな演出のために使用しているのである。抑えたCG利用が、本作におけるゴジラの圧倒的な存在感を生み出すのに貢献しているといえよう。
なお、横浜・桜木町にあるランドマークホールでは、9月4日(日)まで『大ゴジラ特撮王国YOKOHAMA』が開催されている。本展は、昭和から『シン・ゴジラ』に至るまでの"ゴジラ史"を振り返ることができるイベントとなっている。
撮影に使用されたミニチュア、小道具、台本、各種資料の展示だけでなく、たくさんの怪獣キャラクター展示と大規模なジオラマステージがあるほか、本作の公開を記念して『シン・ゴジラ』のゾーンも新たに開設された。
ビルからゴジラと目が合っちゃうシーンを再現した展示 (c)girls Artalk
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桜井町で戦う『ゴジラvsモスラvsバトラ』。 (c)girls Artalk
キングギドラやバラゴンなど他の怪獣たちの展示も (c)girls Artalk
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今回から開設された『シン・ゴジラ』ゾーン (c)girls Artalk
撮影OKなコーナーも多数。こちらはトリックアートのコーナー。 (C)girls Artalk
時代や世代だけでなく国境を超えて愛される『ゴジラ』には不変的なメッセージが隠されている。それは美術館に展示されている作家の絵画や彫刻といったアート・芸術作品となんら変わりはない。映画というエンターテイメントの中にも私たちに訴えかけるテーマが存在しているのである。是非、『ゴジラ』というアートに触れに、劇場へ、そして『大ゴジラ特撮王国YOKOHAMA』へ足を運んでみてはいかがだろうか?
文・撮影=シン・マキコ
監督・特技監督:樋口 真嗣
准監督・特技総括:尾上克郎
キャスト:長谷川博巳、竹野内豊、石原さとみ
配給:東宝
http://www.shin-godzilla.jp/index.html
会期:2016年8月17日(水)〜2016年9月4日(日)
会場:ランドマークホール (ランドマークプラザ5F)横浜市西区みなとみらい2-2-1 横浜ランドマークタワー内
入場料金(税込)大人(中学生以上)1,300円小人(3歳~小学生)700円 ※3歳未満入場無料
http://www.godzilla-tokusatsu.com