明治座公演『祇園の姉妹』ただ今上演中! 檀れいインタビュー

檀れい

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巨匠・溝口健二監督の名作映画『祇園の姉妹(きょうだい)』が、11月明治座公演として上演中である。(27日まで)

昭和11年の溝口監督のヒット映画を原作に、京都の花街、祇園で生きる梅吉とおもちゃという芸妓の姉妹を通して、華やかな花街で生きる女性たちの愛と生き方が描かれる作品だ。

姉の梅吉には初舞台から25周年を迎え、3年ぶりの舞台を務める檀れい。妹おもちゃにはこれが舞台初出演の剛力彩芽。さらに松平健、山本陽子をはじめ実力派共演陣が支える豪華顔合わせの作品だ。

この作品について、檀れいに語ってくれた「えんぶ」12月号の記事を、別バージョンの写真とともにご紹介する。

10年前に出会っていた溝口映画の世界

──明治座に初出演で、さらに檀さんにとって今年は25周年になるそうですね。

そうなんです。25周年のことは、自分の中でだけ何か記念になることができればと思っていたところに、このお話を頂いて。舞台は私の原点でもありますので、初心にかえってやらせて頂こうと思いました。

──『祇園の姉妹』は溝口監督の名作ですが、映画はご覧になりましたか?

たまたま観ていました。宝塚を退団して、まず映画のお仕事をさせていただいて、そこで映像、映画というものに今まで以上に興味をもったときに、溝口健二監督の映画特集が単館で上映されていて、勉強のために毎日、映画館に通っていたんです。そのとき『祇園の姉妹』も観ておりました。それから10年近く経って、自分が舞台で演じる機会を頂けたことは、本当に嬉しい驚きでした。

──映画の印象はいかがでしたか?

宝塚を退団するとき、銀幕の世界に行ってみたいと何かの取材でお話ししたことがあって、『祇園の姉妹』を観たとき、まさにその世界があると。女優さんが美しくて、姿かたちだけでなく生き方の凛とした美しさが、スクリーンを通して滲み出て、「素敵な映画だな、素敵な女優さんだな」と感動したのを覚えています。

――演じる梅吉という役についはどう捉えていますか?

たおやかで、情に篤く義理堅い、受けた恩はきちんと返す人。自分を押し出さないけれど、祇園で生きていく強さを持っていて、静かななかにも華やかさがある人だと思います。

──檀さんは日本女性の美しさと芯の強さを出せる女優さんとして定評がありますが、ご自身にもぶれない芯を感じます。

(笑)それはあるかもしれませんね。仕事に対してなのか、生き方なのか、自分の中に曲げられないものはあって、そこは梅吉と共通していますね(笑)。

檀れい

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妹に振り回される姉、それがこの作品の面白さ

──妹のおもちゃ役の剛力彩芽さんとは初共演になりますね?

映像で見る印象は、元気で溌剌としているイメージが強い方なので、おもちゃのチャキチャキしたところがうまく出るのではないかと思います。おもちゃは現実主義で、梅吉にしたら想像を絶するような過激なことを考えていて、それに振り回されますが、でもそこが作品の面白さでもあると思います。

――そして相手役の新兵衛は松平健さんで、頼りない大店のご主人役という役は珍しいのですが、意外と似合いそうですね。

こういう松平さんは拝見したことがないですよね(笑)。新兵衛さんは優しい人で、義太夫ばかり唸っていたり、お汁粉屋さんをやろうかなとか呑気で(笑)、それが作品をほっこりもさせてくれます。世話になった恩というのもありますが、彼のそういう可愛らしさが、放っておけない理由なのかなと思います。

──80年前の作品ですが、女性の生き方や姉妹の関係など、現代に通じる部分も多いですね。改めてお客さまに伝えたいことはありますか?

以前は「こういうメッセージを」という思いもありましたが、今はせっかく来てくださるのだから、劇場にいる間、日常を忘れて夢見心地の時間を楽しんで頂きたいという気持ちが大きいです。25周年のグッズなども考えたりと私自身この公演を楽しみにしていて、舞台も幕間も、丸ごと楽しんで頂けるものにしていきたいと思っています。ぜひお運びください。

檀れい

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だんれい〇92年に宝塚歌劇団入団。99年より月組トップ娘役、03年より星組トップ娘役を務め、05年に『長崎しぐれ坂/ソウル・オブ・シバ!』で退団。06年に映画『武士の一分』のヒロイン役で鮮烈なデビューを果たし、第30回日本アカデミー優秀主演女優賞・新人俳優賞、第44回ゴールデンアロー賞ほか受賞多数。以後、映像・舞台を問わず活躍中。

※この公演の舞台レビューはこちら
 
〈公演情報〉

原作◇溝口健二
脚本◇依田義賢
潤色◇堀越真
演出◇丹野郁弓
出演◇檀れい、剛力彩芽、松平健、葛山信吾、山本陽子 他
●11/4~27◎明治座
〈料金〉 S席12,000円 A席8,500円 B席6,000円(全席指定・税込)
〈お問い合せ〉明治座チケットセンター 03-3666-6666(10:00~17:00)

【文/内河 文 撮影/岩田えり】
演劇キック - 宝塚ジャーナル
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