7年ぶりにやってくる! 伝説のミュージカル『RENT』が見逃せない3つの理由

コラム
舞台
2016.11.24

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美しいゴスペル調の名曲「Seasons of Love」は、日本でもCMソングに起用されたこともあり、きっと誰にでも聞き覚えがあると思う。今回7年ぶりの来日公演が決まった、ミュージカル『RENT』。RENT(家賃)さえ支払えない、ニューヨーク・イーストヴィレッジに住む若者達を描いた、ミュージカルの歴史を変えたと言われる伝説の作品で、主要な登場人物は元ロック・ミュージシャン、自称映像作家、ビルのオーナー、ダンサー、大学講師でハッカー、ドラァグクイーン、アングラパフォーマー、エリート女性弁護士といった才能ある魅力的な若者達。貧しいながらも自由奔放な暮らしを謳歌する彼らを、ステージで演じる役者のキラキラと躍動する姿には、初めてミュージカルに触れる人も思わず引き込まれるはずだ。そして物語は光の裏にある、ホームレス、ドラッグ中毒、HIV、ひきこもり、ゲイやレズビアン、病魔に蝕まれた末の死……。そんな影の部分も浮き彫りにし、観る者の心をつかんで離さない作品となっている。ファンならずとも待望の今回の『RENT』来日ツアー、見逃せない3つの理由を紹介しよう。


 

■社会現象となった熱狂からちょうど20年!

1996年2月13日、『RENT』はオフ・ブロードウェイで開幕して、わずか2カ月でブロードウェイのネダーランダー劇場に進出して、大成功を収めた。その人気は米国内だけでなく日本を含めた世界中に飛び火し、熱狂的なレントヘッズ(RENTファン)を生み出す社会現象まで巻き起こし、同年度のピューリッツァー賞や、世界最高峰の演劇賞であるトニー賞4部門を始め、各賞を総なめにした。それから今年でちょうど20年。つまり2016年は、RENT20周年の“アニバーサリー・イヤー”なのだ。米国人キャストによる来日公演は、2000年から2009年までに5回行われているが、アニバーサリー・イヤーに、しかも初演を手がけたマイケル・グライフのオリジナル演出版で、日本上陸が実現するのは、かなり貴重なチャンス。この機会をお見逃しなく!

The Company of the RENT 20th Anniversary Tour RENT 20th Anniversary Tour, Credit Carol Rosegg, 2016.

The Company of the RENT 20th Anniversary Tour RENT 20th Anniversary Tour, Credit Carol Rosegg, 2016.

■「MTV世代」に訴えるロック・ミュージカル!

原作・脚本を手がけたジョナサン・ラーソンは、劇中の楽曲すべての作詞・作曲も手掛けている。『RENT』のために彼が書き上げた楽曲はなんと300曲!1980年末のニューヨークが舞台のこの作品は、伝統的なブロードウェイ・ミュージカルと、80年代のMTV世代のために作り上げたロック・ミュージカルが融合した世界と言われている。劇中で歌われている曲は、ロックンロール、バラード、ディスコ、ポップ、フォーク、R&B、ゴスペル等などジャンルは多岐に渡り、キャストの魅力を輝かせている。上演する会場でバンドが生演奏し、迫力あるライブ感を最大限に演出する。この懐かしくもノリの良いロックナンバーの数々は、MTV世代はもちろん、80年代リバイバルが熱い今こそ、洋楽好きな若い世代の心にも、ストライクに響くはずだ。

■年末に観たくなるミュージカル作品 No.1!

『RENT』の物語は、滞納した家賃の取り立ても厳しい年末、12月24日のクリスマスイヴから始まる。華やかなニューヨークの一方で、シビアな寒空の下だからこそ、いくつかの出会いと恋が始まるのだ。日本公演が開催されるのも、同じムードを実感できる12月。20周年スペシャル企画として「クリスマスイブ9PM公演」や「ニューイヤーカウントダウン公演」なども実施される。また、役者が舞台に登場すれば客席から歓声が飛び、熱いパフォーマンスにドキドキと興奮し、圧巻のコーラスワークに心から感動する時間は、まるでライブ会場にいるような盛り上がり味わえるに違いない。今年の年末、友達や恋人を誘ってコンサートやお芝居を観に行こうと計画しているなら、ぜひ東京国際フォーラムで開催される、ミュージカル『RENT』をおすすめしたい!

(L to R) Danny Harris Kornfeld, Kaleb Wells RENT 20th Anniversary Tour, Credit Carol Rosegg, 2016.

(L to R) Danny Harris Kornfeld, Kaleb Wells RENT 20th Anniversary Tour, Credit Carol Rosegg, 2016.


文=下村 祥子

公演情報
レント 20周年記念ツアー 来日公演

 
 日程:2016年12月15日(木)〜31日(土)
 会場:東京国際フォーラムホールC (有楽町)


 脚本・作曲・作詞:ジョナサン・ラーソン
 初演版演出:マイケル・グライフ

 料金:S席13,000円、A席11,500円、B席10,000円
 問い合わせ:キョードー東京 0570-550-799 (平日11〜18時、土日祝10〜18時)
 公式HP: http://rent2016.jp
※生演奏/英語上演/日本語字幕あり
※未就学児入場不可
※出演者がやむを得ない事情により変更になる場合もございます。出演者の変更に対してのの払い戻しは行いませんので予めご了承下さい。

 

 

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