カート・コバーン、デビッド・ボウイら時代のアイコンなどを描く画家、エリザベス・ペイトン 日本の美術館で初の個展を開催

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『Kurt Sleeping』1995 板に油彩 27.9×35.6 cm (c)Elizabeth Peyton, courtesy Sadie Coles HQ, London, Gladstone Gallery, New York and Brussels, neugerriemschneider, Berlin

『Kurt Sleeping』1995 板に油彩 27.9×35.6 cm (c)Elizabeth Peyton, courtesy Sadie Coles HQ, London, Gladstone Gallery, New York and Brussels, neugerriemschneider, Berlin

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エリザベス・ペイトンの個展が、2017年1月21日から原美術館(東京・品川)で開催される。日本の美術館では初となる個展だ。

エリザベス・ペイトンは1965年生まれのアメリカ人女性画家。1990年代初頭から絵画や素描、版画を中心に制作を続け、1993年には様々なミュージシャンらが集ったことで有名なチェルシーホテルで個展を開催した。90年代半ばごろから、高い評価を得ることになった人気画家として知られている。

特に、ミュージシャンや俳優などを描いた肖像画が有名だ。ミュージシャンであれば、カート・コバーンにデビッド・ボウイ、パティ・スミスやモリッシーなど、時代に旋風を引き起こしたカリスマ的存在感を持つ面々を描いてきた。例えば『Kurt Sleeping』という作品はカート・コバーンがモデルとなっている。この一枚の中には、今なお人々を惹きつけてやまない彼の生と死のドラマのような文脈も感じられる。ただ実在の人物を見たままに描くというのではなく、切り取った瞬間に込められた彼女の視点が、見るものに様々な想像を呼び起こしてくれる。

『Flaubert in Egypt (After Delacroix)』 2009-2010 板に油彩 31.1×22.9cm (c)Elizabeth Peyton, courtesy Sadie Coles HQ, London, Gladstone Gallery, New York and Brussels, neugerriemschneider, Berlin

『Flaubert in Egypt (After Delacroix)』 2009-2010 板に油彩 31.1×22.9cm (c)Elizabeth Peyton, courtesy Sadie Coles HQ, London, Gladstone Gallery, New York and Brussels, neugerriemschneider, Berlin

また、ミュージシャンや俳優だけでなく、歴史上の人物や過去の有名な絵画なども彼女のインスピレーション源だ。『Flaubert in Egypt(After Delacroix)』という作品では、印象派の画家たちに強い影響を与えたドラクロワの絵画『アルジェの女たち』の一部を基にしている。

『Georgia O’Keeffe after Stieglitz 1918』 2006 カンヴァスに油彩 76.5×58.7cm (c)Elizabeth Peyton, courtesy Sadie Coles HQ, London, Gladstone Gallery, New York and Brussels, neugerriemschneider, Berlin

『Georgia O’Keeffe after Stieglitz 1918』 2006 カンヴァスに油彩 76.5×58.7cm (c)Elizabeth Peyton, courtesy Sadie Coles HQ, London, Gladstone Gallery, New York and Brussels, neugerriemschneider, Berlin

さらに、写真から絵を起こすことも多い。『Georgia O’Keeffe after Stieglitz 1918』という作品は、1887年生まれのアメリカ人女性画家であるジョージア・オキーフを、彼女の夫であり写真家のアルフレッド・スティーグリッツが撮った写真作品を元に描いている。

『Tim (Profile)』 2013 紙にパステル 29.8×23.5cm (c)Elizabeth Peyton, courtesy Sadie Coles HQ, London, Gladstone Gallery, New York and Brussels, neugerriemschneider, Berlin

『Tim (Profile)』 2013 紙にパステル 29.8×23.5cm (c)Elizabeth Peyton, courtesy Sadie Coles HQ, London, Gladstone Gallery, New York and Brussels, neugerriemschneider, Berlin

作品の題材を限定することなく、自身の目に入りインスピレーションを与えてくれるもの全てを描き出し続けてきたエリザベス・ペイトン。柔らかでありながらドラマティックさも感じさせる色彩や陰影の感覚、そしてモデルとなった人物の人間性や背景を想起させるような主題の描き出し方は、彼女の作品の魅力のうちの一つだ。

今回の個展では、エリザベス・ペイトン本人が自身のキャリアを振り返り選定した作品が40点ほど展示される。彼女の25年ほどの制作活動を一望できるチャンスだ。『エリザベス ペイトン:Still life 静/生』は、2017年1月21日(土)~5月7日(日)まで、原美術館にて開催。

 

イベント情報
エリザベス ペイトン:Still life 静/生
日時:2017年1月21日[土] ― 5月7日[日]
主催・会場:原美術館 http://www.haramuseum.or.jp
開館時間:11:00 am - 5:00 pm
(祝日を除く水曜は8:00 pmまで/入館は閉館時刻の 30分前まで)
休館日:月曜日(祝日にあたる 3 月 20 日は開館)、3 月 21 日
特別協力:Sadie Coles HQ, London; Gladstone Gallery, New York and Brussels; neugerriemschneider, Berlin
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