開幕が間近に迫りキャストの表情も一層引き締まる! ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』ビジュアル撮影現場レポート【後編】

レポート
舞台
2017.1.13
ジュリエット役:生田絵梨花[乃木坂46]

ジュリエット役:生田絵梨花[乃木坂46]

画像を全て表示(26件)

シェイクスピアが描いた『ロミオ&ジュリエット』は多くの人の涙を誘うラブ・ロマンスとして、舞台・映画・バレエなど数多くのジャンルで取り上げられてきた。

今回上演されるミュージカル『ロミオ&ジュリエット』は、2001年にフランスで初演、その後スイス、ベルギー、ロンドン、モスクワ、ウィーンなど世界各国で上演され、500万人以上を動員、CD・DVDの総売り上げは700万枚以上を誇る傑作ミュージカル。豊かに彩る名曲の数々、両家の対立を表すアクロバティックなダンスなど見所も満載で、日本では小池修一郎の演出により、2010年に宝塚歌劇団星組での日本初演から雪組、月組でも相次いで上演。2011年、2013年には男女混合の日本オリジナルバージョンを上演し大好評を博した。

そしてこの度、新たにオーディションにより選ばれたキャストと、衣裳や装置などを刷新した新演出により、待望の再々演が行なわれる。

稽古も佳境になってきた12月下旬、3日間にわたってパンフレット用のビジュアル撮影が行なわれた。前編に続いて後編をお届けする。


 
ジュリエット役:生田絵梨花[乃木坂46]

ジュリエット役:生田絵梨花[乃木坂46]

生田絵梨花[乃木坂46](ジュリエット/Wキャスト
ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』の曲をかけながら撮影がスタート。生田はまるでフランス人形が動き出したかのようなかわいらしさを持つジュリエットだ。ピンクのレース素材のフレアスカートの下には黒のレギンスを履き、袖にボリュームをもたせたスカジャンのような上着を着ている。これまでのどのジュリエットとも異なるような現代的な姿で驚いたが、このような格好をしていてもカジュアルになりすぎずに品の良さを残しているのは、生田の持ち味によるところが大きい。時折見せる大人びた表情がジュリエットの生き様と重なる。まだ見ぬ世界への憧れや好奇心をどのように表現するのか楽しみだ。

ジュリエット役:木下晴香

ジュリエット役:木下晴香

ジュリエット役:木下晴香

ジュリエット役:木下晴香

木下晴香(ジュリエット/Wキャスト
リボンがたくさん付いた舞踏会の衣裳に身を包んだ木下が登場したとたん、天使が舞い降りたかのようにスタジオが一気に華やいだ。みんなにかわいいと言われ最初ははにかんでいたが、撮影が進むにつれて毎秒異なる表情を見せて惹きつける。気が付いたらギャラリーが増え、その中にいたもう一人のジュリエットの生田は「かわいくて、見ているだけで涙が出そうになる……」とつぶやいた。おそらく、その場にいたみんなが同じ気持ちだったに違いない。まっすぐで、透明感があって、柔らかさの中に強い芯があって……というジュリエットのイメージは木下のイメージに直結する。初めての大舞台となる木下が、少女から大人への階段をのぼりかけたジュリエットをどのように体現するのか期待がかかる。

ベンヴォーリオ役:馬場 徹

ベンヴォーリオ役:馬場 徹

ベンヴォーリオ役:馬場 徹

ベンヴォーリオ役:馬場 徹

馬場 徹(ベンヴォーリオ/Wキャスト
髪色が明るくなっただけでいつもの馬場とは随分違って見える。「顔の向きをこちらにしてみて」「身体はそのまま目線だけはずして」というリクエストに応える姿、ひとつひとつが決まっていて、見ている人たちから「おぉーカッコイイ」と言われるほど。躍動感溢れるポーズをいくつも決めていたので、どの写真が選ばれるのかが今から楽しみだ。衣裳は背中の部分にも手の込んだ細工がしてあるので、舞台上で後ろを向いた時にチェックして欲しい。

ベンヴォーリオ役:矢崎 広

ベンヴォーリオ役:矢崎 広

ベンヴォーリオ役:矢崎 広

ベンヴォーリオ役:矢崎 広

矢崎 広(ベンヴォーリオ/Wキャスト
矢崎は自毛を染めて撮影に挑んだ。ジーパンにジャンパーというオーソドックスな組み合わせながらも、柄の配置がかなり独創的。初めはどのような表情をすればいいのだろうという迷いも見え隠れしていたが、「柔らかい表情で」「片膝を立てて」というリクエストに応えていくうちに、矢崎はすっかりベンヴォーリオとしての佇まいに。上着を脱いで肩に掛けるポーズをした時には「それだとモデルみたいになっちゃいますね」と言われると、「じゃあこういう感じはどうですか」と次々に違うポーズを披露。想い出を抱きしめるかのようにジャンパーを抱え、仲間たちを亡くしたベンヴォーリオの寂しさをにじませた。カメラマンが「3・2・1の掛け声に合わせてジャンプして」と言うと、足を開いたハイジャンプを見せ、スタジオに歓声が響いた。

ティボルト役:渡辺大輔

ティボルト役:渡辺大輔

ティボルト役:渡辺大輔

ティボルト役:渡辺大輔

渡辺大輔(ティボルト/Wキャスト)
「限られた出番の中でどうやってティボルトとしての存在感を出すかがとても難しいんです」と語りながらも、最初からエネルギー全開で撮影に臨んだ。先に撮影を終えたもう一人のティボルト(広瀬)が様子を見に来て一言「あんた、えろいねぇ」と叫ぶと、場内は笑いに包まれた。でもきっとみんな心の中で思っていたことは同じだったと思う。カメラマンからの要求に対し、時にオーバーに応えて場を和ます一幕も。何事にも全力投球する熱さを持つ渡辺、実はかわいらしい一面もあるのだ。もしかしたらティボルトにも、そんな一面があるのかもしれない。

ティボルト役:広瀬友祐

ティボルト役:広瀬友祐

ティボルト役:広瀬友祐

ティボルト役:広瀬友祐

広瀬友祐(ティボルト/Wキャスト)
ティボルトは赤を基調にした衣裳で、胸元はざっくりと開き、首にはジャラジャラしたネックレスがかかっている、手には大きな指輪、ウエストには太めのベルトを二本巻き、ガッチリしたロングブーツを履いている。この姿から、相当ワイルドなキャラクターであることがうかがえる。「今、右手に重心がかかっているけど、それを左の方にずらしていって」「戦っている感じで眼力強く」とカメラマンから指示が飛び、広瀬は血の気の多いティボルトを身体全体で表現していた。ロングブーツを履いた状態で上半身をひねりながら撮影するシーンもあったが、美しい姿勢に見えるように鏡に映る自分の姿をチェックしながら臨み、同じ体勢を続ける辛さを顔に出さない様子に俳優魂を感じた。ふとした時に見せる寂しげな表情は、男の色香を漂わせていた。

死のダンサー役:宮尾俊太郎 [Kバレエ カンパニー]

死のダンサー役:宮尾俊太郎 [Kバレエ カンパニー]

死のダンサー役:宮尾俊太郎 [Kバレエ カンパニー]

死のダンサー役:宮尾俊太郎 [Kバレエ カンパニー]

宮尾俊太郎 [Kバレエ カンパニー](死のダンサー/Wキャスト
「まずはゆっくりと自分のペースで動いてみていいですか?」と言って、しなやかに身体をくねらせ始めた。ダイナミックを見せた後には、動きを最小限に抑えて表情だけで魅せる。“死”に誘う表情からは、とてつもないエネルギーを感じる。獲物を捕えたら静かにそっと忍び寄り、絡みつき、離さない、そんなハンターのような視線をカメラに投げかけていく。舞台上でも“死”がどのように存在し、誘っていくのか、期待したい。

乳母役:シルビア・グラブ

乳母役:シルビア・グラブ

乳母役:シルビア・グラブ

乳母役:シルビア・グラブ

シルビア・グラブ(乳母)
「よろしくお願いします!」と登場したとたん、スタジオ中に笑みがこぼれた。「こんなに大きなお腹でウエストがどこか分からないわ。バランス取るのが結構難しいわね」と言いながらも、軽快にポーズを決めていく。「ものすごく体幹を鍛えているのでは?」とみんなが驚く様子に、「もう既に汗だくよ」と答えながらも、出るわ出るわポーズの数々。どんな格好をしても「いいですね~」とカメラマン。みんなが微笑んで見守る中、誰よりも早く撮影が終了。「さすが、シルビア(さん)!!」と思ったのは筆者だけではないはず。

ロレンス神父役:坂元健児

ロレンス神父役:坂元健児

ロレンス神父役:坂元健児

ロレンス神父役:坂元健児

坂元健児(ロレンス神父)
この物語で大変重要なポジションのロレンス神父を務めるのは『オーシャンズ11』や『1789 バスティーユの 恋人たち』などの小池修一郎演出作品にも出演している坂元健児。神父役を務めるにあたり、仕草などを調べたという坂元は十字架に触れたり、祈りを捧げたりするポーズで撮っていった。劇中で時々登場するコミカルなシーンは、坂元ならではのやり取りが繰り広げられるのでは。後半にかけての大きなうねりの中で、そのギャップをどのように表現するだろうか。そんなことを考えさせる表情だった。

モンタギュー卿役:阿部 裕

モンタギュー卿役:阿部 裕

モンタギュー卿役:阿部 裕

モンタギュー卿役:阿部 裕

阿部 裕(モンタギュー卿)
髭で威厳を、デザイン性のあるコートで存在感を残しているようだ。「天を仰いで哀しみをあらわして」「憐れむ感じで」「若い人たちが争っているのを心配して」というリクエストに適時応えていく。ロミオとジュリエットの行動によって、モンタギュー家、キャピュレット家、両家の運命が大きく変わろうとしている。そんな時にロミオの父でもあるモンタギュー卿はどのように存在するのか。そこが演じる上でのカギとなるのかもしれない。

モンタギュー夫人役:秋園美緒

モンタギュー夫人役:秋園美緒

モンタギュー夫人役:秋園美緒

モンタギュー夫人役:秋園美緒

秋園美緒(モンタギュー夫人)
ロミオの母であり、モンタギュー卿の夫人を演じる秋園美緒は、柔らかな曲線を活かしたドレスに身を包んだエレガントな姿を披露。「髪型やネックレスを考えるとこちら向きが多い方がいいかなと思って」と、バランスも考えての立ち位置に思わずカメラマンやパンフレットデザイナーも「さすが!」と、うなった。「少し柔らかめの表情で」「息子を心配している感じに」と出されるリクエストにも応え、美しい写真が撮れた様子。

パリス役:川久保拓司

パリス役:川久保拓司

パリス役:川久保拓司

パリス役:川久保拓司

川久保拓司(パリス)
花柄のド派手な衣裳に金髪のリーゼント姿という姿で登場した時、スタジオが沸いた。少し垂らされた前髪がチャームポイントになっている。「パリスはキザで傲慢な人なので、人を馬鹿にしたような仕草を出したい」と意気込んだ川久保は次々とポーズを決めていく。相当動きの研究をしているようで、普段はしないような仕草がどんどん出て来るから驚きだ。「主役登場の感じでカメラを見て」という要求には、最高の笑顔で振り返った。どこか他の人とは違う魅力を持ったパリスは、舞台上でもキラキラと異彩を放つ存在になりそうだ。

キャピュレット卿役:岡幸二郎

キャピュレット卿役:岡幸二郎

キャピュレット卿役:岡幸二郎

キャピュレット卿役:岡幸二郎

岡幸二郎(キャピュレット卿)
左側を刈り上げたヘアスタイルになっている。衣裳のラインを綺麗に見せる為にはどのようなポーズを取ったらいいのかを考えながら、撮影がスタート。コートはウエストのあたりで少しくびれ裾にかけての曲線が美しいので、あまり余計な動きをせずに立っている姿が一番綺麗なのではないかということになった。「優しく微笑んで」「哀しい表情で」というカメラマンのリクエストに瞬時に応えていく。静かな中にある熱い魂を眼力から感じた。


取材・文・撮影=住川絵理

ビジュアル撮影現場レポート【前編】​

公演情報
ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」

<東京公演>
日程:2017年1月15日(日)~2月14日(火)
会場:東京都 TBS赤坂ACTシアター
チケット料金:S席13,000円/A席9,000円/B席5,000円[全席指定]
チケット好評発売中


<大阪公演>
日程:2017年2月22日(水)~3月5日(日)
会場:大阪府 梅田芸術劇場 メインホール
チケット料金:S席13,000円/A席9,000円/B席5,000円[全席指定]
チケット好評発売中

<スタッフ>
原作:W.シェイクスピア
作・音楽:ジェラール・プレスギュルヴィック
潤色・演出:小池修一郎

<キャスト>
ロミオ:古川雄大 / 大野拓朗 ※Wキャスト
ジュリエット:生田絵梨花(乃木坂46) / 木下晴香 ※Wキャスト
ベンヴォーリオ:馬場徹 / 矢崎広 ※Wキャスト
マーキューシオ:平間壮一 / 小野賢章 ※Wキャスト
ティボルト:渡辺大輔 / 広瀬友祐 ※Wキャスト
死のダンサー:大貫勇輔 / 宮尾俊太郎 ※Wキャスト
キャピュレット夫人:香寿たつき
乳母:シルビア・グラブ
神父:坂元健児
モンタギュー卿:阿部裕
モンタギュー夫人:秋園美緒
パリス:川久保拓司
大公:岸祐二
キャピュレット卿:岡幸二郎
ほか

 

 

シェア / 保存先を選択