『暮しの手帖』のメッセージを振り返る 『花森安治の仕事―デザインする手、編集長の眼』展が開催に
中吊り広告「暮しの手帖 1 世紀 99 号」、デザイン:花森安治、1969 年 2 月 1 日刊行用、世田谷美術館蔵
『花森安治の仕事―デザインする手、編集長の眼 』展が、2017年2月11日(土・祝)~4月9日(日)にかけて世田谷美術館にて開催される。
花森安治(はなもり・やすじ、1911-1978)は、1946年3月に、大橋鎭子(おおはし・しずこ)を社長とする衣裳研究所を銀座に設立し、服飾評論家としてデビュー。生活家庭雑誌『美しい暮しの手帖』(のちの『暮しの手帖』)を1948年9月に創刊した。花森はこの『暮しの手帖』の表紙画からカット、レイアウト、新聞広告、中吊り広告まで、取材や執筆はもとより、制作から宣伝まで、すべてを手がけた人物だ。
『美しい暮しの手帖』 1 世紀 1 号(創刊号)、発行:衣裳研究所、1948 年 9 月 20 日刊、暮しの手帖社蔵
. 『暮しの手帖』 1 世紀 74 号、1964 年 5 月 5 日刊、暮しの手帖社蔵
『暮しの手帖』 1 世紀 96 号、1968 年 8 月 1 日刊、暮しの手帖社蔵
中吊り広告「暮しの手帖 2 世紀 3 号」、デザイン:花森安治、1969 年 11 月 1 日刊行用、世田谷美術館蔵
新聞広告「暮しの手帖 2 世紀 7 号」の版下、デザイン:花森安治、1970 年 8 月 1 日刊行用、世田谷美術館蔵
本展では、花森安治が遺した資料・約750 点を通じて、『暮しの手帖』が庶民に向けて発したメッセージを紹介。戦時中の大政翼賛会での仕事にも着目しつつ、花森が全身全霊をかけて打ち込んだ出版活動を、ひとつの雑誌を超えた「運動」として捉え、その思想を探っていく内容となっている。
『巴里の空の下 オムレツのにおいは流れる』、著:石井好子、装幀:花森安治、発行:暮しの手帖社、1963 年 3 月 12 日刊、 暮しの手帖社蔵
. 『一銭五厘の旗』、編著・装幀:花森安治、発行:暮しの手帖社、1971 年 10 月 10 日刊、暮しの手帖社蔵
誌面「みなさん物をたいせつに」、『暮しの手帖』(2 世紀 16 号、pp. 5-19 の部分)、1972 年 2 月 1 日刊
誌面「みなさん物をたいせつに」、『暮しの手帖』(2 世紀 16 号、pp. 5-19 の部分)、1972 年 2 月 1 日刊
ポスター「買はないで、すませる工夫」、デザイン:村上正夫、発行:大政翼賛会、1943 年、アド・ミュージアム東京蔵
取材する花森安治 1970 年代初頭、写真提供:暮しの手帖社
会期:2017年2月11日(土・祝)~4月9日(日)
開館時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)
休館日:毎週月曜日
※ただし、2017年3月20日(月・祝)は開館、翌21日(火)は休館。
会場:世田谷美術館 1階展示室
観覧料:一般1000(800)円、65歳以上800(600)円、大高生800(600)円、中小生500(300)円
※障害者の方は500(300)円。ただし小・中・高・大学生の障害者は無料、介助者(当該障害者1名につき1名)は無料。
※( )内は20名以上の団体料金。
※リピーター割引などの情報は公式サイトをご確認ください。
公式サイト:http://www.setagayaartmuseum.or.jp/index.html