ミュージカル『カラー・パープル』がグラミー賞、最優秀ミュージカル・シアター・アルバム賞
「THE COLOR PURPLE」OSTジャケット
第59回グラミー賞の授賞式が、12日午後(日本時間13日午前)、米ロサンゼルスで行われ、最優秀ミュージカル・シアター・アルバム賞にミュージカル『カラー・パープル』が選出された。
『カラー・パープル』は1982年に小説が出版。20世紀初頭のアメリカ南部を舞台に、奴隷のような暮らしを強いられる不幸な黒人女性が幾多の苦難を経て新しい人生を求めて旅立つ物語だ。
この原作小説はピューリッツァー賞を受賞。1985年には、スピルバーグによって映画化され、ヒット。2005年にはブロードウェイでミュージカル化され、これもヒット。そして10年後の2015年にはシンシア・エリヴォ、ジェニファー・ハドソン主演で再びブロードウェイに登場した。好評を以て迎え入れられ、第70回トニー賞ではミュージカル・リバイバル作品賞とミュージカル主演女優賞(シンシア・エリヴォ)の2冠に輝いた。強敵『ハミルトン』の11冠に次ぐ快挙(ちなみに『ハミルトン』は昨年の第58回グラミー賞で最優秀ミュージカル・シアター・アルバム賞を獲得済)。
同ミュージカルのOST CDは2016年2月19日にリリースされ、これが今回の授賞対象となった。トランプ新政権下で、“多様性”を打ち出すブロードウェイ作品が受賞したことは意義深い。
『カラーパープル』シンシア・エリヴォ PHOTO=MATTHEW MURPHY