カンブルランが読響との契約を延長!

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クラシック
2015.9.9

契約は2019年3月まで、足掛け10年のコンビに

読売日本交響楽団は9月6日、常任指揮者として活躍するシルヴァン・カンブルラン(1948-)との契約を2019年3月まで延長すると発表した。カンブルランは同団第九代目の常任指揮者を2010年から務め、更新した2016年4月からは通算三期目となる。

>読売日本交響楽団 ニュース・トピックス「シルヴァン・カンブルラン氏、常任指揮者3期目に」
 

カンブルランと読売日本交響楽団の組合せは、それ以前に客演はあったものの常任指揮者に就任すると発表された当時にはいささかの驚きを伴うものだった。しかし、以前から腕利きの奏者が揃うことで知られた読響と、近現代の作品を得意とするカンブルランが、前任のアルブレヒト、スクロヴァチェフスキのどちらとも異なるサウンドで聴衆を魅了するのに時間はいらなかった。任期二期目の2013年には毎年恒例の第九にも登場し、2015年3月には読響を率いてのヨーロッパ・ツアーも成功させ、とすっかりオーケストラの顔になっていたマエストロの任期延長は喜ばしいかぎりだ。

この発表がなされた6日には、コンサート形式ではあるが読響と初のオペラ公演、ワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」を成功に導いたカンブルラン。シュトゥットガルト歌劇場のシェフも務めるマエストロは、これからも多方面で読響をより輝かせてくれることだろう。個人的には、今後より充実するだろう彼らの演奏が録音、録画で残されることを期待している。

いや、未来の話の前に、今月11日には小曽根真をソリストに迎えてのフランス音楽プログラム、13日には「トリスタンとイゾルデ」が演奏されるので、まずはそちらで彼らの演奏を聴いてみては如何だろう。

なお、この発表は9月8日のオーケストラの公式サイトでの発表より先に讀賣新聞が報じている。世界で唯一の新聞社が母体となる交響楽団の面目躍如、というところだろうか。
 

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最後にひとつご案内を。秋の本格的なクラシックのシーズンを迎えて、各地のオーケストラが人事やシーズンの予定を発表しているこの時期に、それぞれの団体についてその特色や新シーズンの予定、現在の指揮者陣について簡単に紹介する内容の、不定期のシリーズを今回から開始する。

なおシリーズでは、当サイトで既報の「NHK交響楽団とパーヴォ・ヤルヴィ」(10月公演に登場)、「東京交響楽団とジョナサン・ノット」(現在来日中、11&12日に公演あり)については、他団体を紹介したあとに再度言及させていただく予定だ。

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