【山人音楽祭クイックレポ】ROGUE2/4 同郷の大先輩の愛と笑いのスペシャルなステージ

レポート
音楽
2017.9.23
ROGUE2/4

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山人音楽祭2017 【妙義ステージ】 ROGUE2/4

すっかり日も落ち涼しい風の吹く妙義ステージに登場したのはROGUE2/4、つまり奥野敦士(Vo)と香川誠(Gt,Cho)によるアコースティック・デュオだ。G-FREAK FACTORYと同郷の先輩である彼らは、ここグリーンドーム前橋で開催された2013年の『GBGB“G-Beat Gig Box”』で再結成を果たし、このイベントはハンディキャッパーの環境改善や就労支援に貢献している。で。てっきりそうした地元に根付いた先輩・後輩がともに意義のあるイベントを開催している感動路線になるのか?と想像したら……全然違った。

ROGUE2/4

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まず身体の自由が効かない奥野のパワフルなボーカルに驚いた。香川はカントリーブルース調のバッキング。熱量のある「LIKE A MOON」でライブが転がり始める。しかし冗談半分、本気半分で「時間の割に曲が少ないんだよ」と香川が「酒と泪と男と女」のコードを弾き始めると奥野もついワンコーラス歌う。さらに「俺らとしてはマキシマム ザ ホルモンの後ぐらいの気分でさ」と香川が言えば、奥野は「なんで外なんだよ、バカヤロー!」の連発。

ROGUE2/4

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一転、ラブソングの名曲「クレイジーレディー」や、いい大人なら自分の機嫌は自分で取るのがかっこいいよねと思わせる「気分はどうですか?」と、剥き身の歌の良さがダイレクトに伝わる。合間には導線を歩く観客に手を振ったり、「どうせ知らないよ」と笑わせたり。肝心のこのフェスについてもまだ「なんで外なの?」「茂木はどこ行ったんだよ!」とdisが止まらない。そこに聞こえたかのように茂木が登場、さらに「来年はバンドで出せ」「ここでBBQはできないのか」と無理難題をふっかける。よき時代のバンドマンの先輩・後輩のやり取りをリアルに見せてもらっている感じなのだ。

ラストは、心のアンセムとも言えそうな「終わりのない歌」を時にシンガロングしながら大きく野外に響かせた。彼らの『GBGB』は今年でグリーンドームを離れ、来年のゴールデンウィークには高崎で行なうという、まさに「さよならグリーンドーム」という「なんで外なんだよ!」というdisは実はdisじゃなくちゃんとオチがあったのでした。


取材・文=石角友香 撮影=Shingo Tamai

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セットリスト
山人音楽祭2017 【妙義ステージ】 ROGUE2/4
1. LIKE A MOON
2. IT'S SHOW TIME !
3. クレイジーレディー
4. 気分はどうですか?
5. セレナーデ
6. 終わりのない歌
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