私立恵比寿中学が宇多田ヒカルや椎名林檎をカバー　全編生バンド演奏で全24曲を披露した『ちゅうおん 2017』

9月23日（土・祝）、私立恵比寿中学（略称：エビ中）が野外ワンマンコンサート『エビ中 秋風と鈴虫と音楽のしらべ 題して「ちゅうおん」2017』を、埼玉県・秩父ミューズパーク野外ステージにて開催した。

エビ中は、先月8月26日（土）に、約1万人を集客した夏恒例の野外ワンマンコンサート『ファミえん』を、愛知はモリコロパークで行ったばかり。今回の『エビ中 秋風と鈴虫と音楽のしらべ 題して「ちゅうおん」2017』は、エビ中初となる全編生バンド演奏でのコンサートだ。遠足をテーマに行われる『ファミえん』が水をふんだんに使用した夏らしく元気いっぱいの演出をとり入れているのに対し、『ちゅうおん』はすべて着席、ペンライトなし、コールもなしで、「エビ中の音楽をいつもとはまた違った環境でじっくり堪能してもらいたい」というコンセプトを掲げている。いつもと異なる演出を楽しむべく、約4,000人のファミリー（エビ中ファンの総称）が来場した。

開演直前、ステージの両サイドのビジョンにて、エビ中のドキュメンタリーシリーズ第5弾映像作品『EVERYTHING POINT 5』発売がティザームービーで告知され、会場が沸く中公演がスタート。

1曲目は、MONDO GROSSOが2000年にリリースし、最大のヒットとなった「LIFE feat.bird」のカバー。ドラムとパーカッションから始まり、ギター、ベース、ピアノ、ストリングス、コーラス、サックスとトランペットと、バンドメンバーが順にステージ登場し、次々とイントロに参加した。総勢14名のエビ中バンドが出揃ったところで、エビ中メンバーも、柏木ひなたを筆頭に、順に1フレーズずつを歌いながら颯爽と現れ、クールなオープニングが展開した。

これを受けて小林が「ここにきてエビ中バンドともセッションしている感じが出てきましたね～」と語ると、中山が突然「今さらですか？小林さん」とツッコみ、「よりグル―ヴが生まれてきたってことですよ、中山さん」と小林が切り返す一幕も。「やっぱり環境がいつもと変わってもトークを変えるのは難しいですねー」と、安本がいつもながらのエビ中節で観客を和ませた。

続いてリアレンジされた「手をつなごう」、そして曲中にバンド紹介を盛り込んだ「買い物しようと町田へ」、その後「日進月歩」（未発売）、「YELL」（リアレンジ）、「さよならばいばいまたあした」、そして最後は、小林が「泣いても笑っても最後の曲となりました。心して心に残してください」というMCから安本の曲フリで「涙は似合わない」を熱唱した。バンド・アレンジと、いつもと異なるセットリストを堪能した客席からは、温かい拍手が送られた。

星名が「これからもいろんなことに挑戦するエビ中、ひとつひとつ大事に届けられるように、全力を出すエビ中の応援をよろしくお願いします」と挨拶し、全24曲の約2時間15分にわたる公演を締めくくった。