日本一長い信濃川の河川敷で、全長約2kmにわたる「フェニックス」が空を舞う『長岡まつり』大花火大会
——開催のきっかけなど、これまでの歴史を教えてください。
昭和20年8月1日にB29大型爆撃機が来襲し、市街地が爆撃を受けた「長岡空襲」が起源となっています。この空襲は午後10時30分から1時間40分もの間続いたこの空襲により、旧市街地の8割が焼け野原と変貌し、燃え盛る炎の中に1,486名の尊い命が失われました。長岡市では、この悲しい日を長岡市復興の意義ある日とするため、翌年の昭和21年8月1日に『長岡復興祭』を開催しました。これが『長岡まつり』と形を変えて、現在も続いています。大花火大会はその翌日である8月2日・3日に固定し、毎年開催しています。
ナイアガラ超大型スターマイン
——今年のテーマ、およびその理由をお聞かせください。
平成30年は、初代長岡藩主・牧野忠成公が長岡城主になった元和4年の長岡開府から400年という歴史的節目の年です。この記念すべき節目の年だからこそ、改めて、長岡の誇りである長岡花火に込められた想いを未来へ繋ぎ、長岡市のさらなる発展に寄与できるよう、長岡開府400年記念花火を打ち上げる予定です。
——長岡ならではの見どころはなんでしょうか。
一つは「正三尺玉」。これは直径650mもの大輪の花を咲かせる、長岡名物の花火です。二つめは「復興祈願花火フェニックス」。全長約2kmの、他に類を見ない圧倒的なスケールが魅力です。日本一の長さを誇る信濃川河川敷が花火会場であるという、恵まれた打ち上げ環境だからこそ実現できるプログラムです。
復興祈願花火「フェニックス」
——他にもおすすめのポイントがあれば教えてください。
花火大会終了後に、会場のお客様全員から花火師へ感謝を伝える「光のメッセージ」がおすすめです。会場のアナウンスにあわせ、ペンライトなど光るものを花火師さんのほうに向けて振るのですが、それに応えるように花火師さん側からも発煙筒が振り返されて、河川敷の左右がキラキラと輝きます。そのシーンは花火とはまた違った感動があり、花火は人と人の繋がりであると思わせてくれます。これも長岡花火ならではの楽しみ方ですね。
天地人花火
——実行委員を担当されて、思い出に残っているエピソードはありますか。
毎年花火大会の翌早朝(8月3日と4日の早朝)、市内の小中学校や企業の皆さま延べ5,000名にご協力いただき、会場内の清掃・ごみ拾いをしていただいています。大会の運営には、このような裏方の皆さまの協力があってこそ成り立っているのだと、感謝の気持ちでいっぱいです。それに、ボランティアの方々が年々増えていることも、主催者として大変嬉しく思っております。
——県外から行くお客様のために、その土地の魅力や観光スポットを案内いただけますでしょうか。
新鮮な海の幸が楽しめる“寺泊 魚の市場通り”、食べ応え満点の“とちおあぶらげ”、新潟県最多の16の酒蔵元数を誇る“日本酒”など、食に関する魅力的な素材がたくさんあります。それだけでなく、山間の斜面に連なる田園風景が楽しめる、山古志地域の“棚田”など、美しい自然風景も豊富です。また、同じ山古志地域で開催される“牛の角突き”は迫力満点。ぜひ一度長岡にお越しください。お待ちしています。