新海誠の新作からドラえもんまで!2019年期待のオリジナルアニメ映画7選
(c)あした世界が終わるとしても
『リズと青い鳥』『若おかみは小学生!』『未来のミライ』『さよならの朝に約束の花をかざろう』『ペンギン・ハイウェイ』と名作が次々に上映された2018年。平成最後となる2019年も沢山の作品が上映予定だ。
その中からいくつかをSPICEアニゲ編集部がチョイスしてお届けする。すでに話題になっているものが多いが、家で視聴できるテレビや動画と違って劇場に足を運び、お金を払う映画館という空間は今でも特別な場所だと思っている。そこでしか味わえない大スクリーンで没入する時間も楽しんでもらいたい。
『天気の子』
『君の名は。』で世界中を魅了した新海誠監督の最新作がついに登場。天気を操れる力を持つ少女と主人公の出会いが描かれる本作、監督の本質であるその緻密な情景描写と切ない演出が今から楽しみな一本だ。上がったハードルの向こうで何を見せてくれるのかを楽しみにしたい。声優には18歳の醍醐虎汰朗、17歳の森七菜という新進気鋭の俳優が、約2,000人が参加したオーディションを経て抜てきされている。既に7月19日公開が決まっているので、情報を楽しみに待とう。
『ラブライブ!サンシャイン!!The School Idol Movie Over the Rainbow』
既に公開されているが、東京ドーム公演・紅白出場と快進撃を続けるラブライブ!サンシャイン!!初の劇場版。ラブライブ!ならではのライブパートが注目ポイント。スクールアイドルという得意性を持っている彼女たちAqoursには“卒業”という別れが必ず待ち構えている。青春の僅かな、しかしかけがえのない時間を切り取ったラブライブ!というコンテンツの輝きを見届けてもらいたい。
『バースデー・ワンダーランド』
『映画クレヨンしんちゃん』シリーズや『カラフル』などで知られる原恵一監督の新作アニメ。原作は柏葉幸子作の『地下室からのふしぎな旅』。誕生日の前日に不思議な世界での大冒険に巻き込まれる主人公アカネ役は、女優の松岡茉優が担当。キャラクターとビジュアルには上坂すみれのアルバムジャケットも手がけるロシア人イラストレーター、イリヤ・クブシノブを起用している。
『映画ドラえもん のび太の月面探査記』
1980年公開の『のび太の恐竜』から数えると通算39作目となる本作。ドラえもんたちが今回冒険するのは月の裏側。第15回本屋大賞を受賞した辻村深月が脚本を担当することも話題となっている。声優陣として広瀬アリス、吉田鋼太郎、柳楽優弥なども参加。ココ最近は作品としてのクオリティの高さも話題となっているドラ映画の新作にも注目だ。
『コードギアス 復活のルルーシュ』
ゼロ年代を代表する名作アニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ』の“その後”を描いた完全新作アニメーション。過去作キャラも多数登場する。母の復讐と妹の未来のために他人に自分の命令を強制出来る“絶対遵守の力”ギアスを持って動き出す主人公ルルーシュを中心としたアンチヒーロー大河ドラマである本作。新作で描かれる世界観はどうなっているのか?過去作とともに楽しみたい。
『劇場版 Fate/stay night [Heaven’s Feel] II.lost butterfly』
Fateシリーズの原点とも言える『Fate/stay night』の桜ルートである「Heaven’s Feel」編劇場三部作の第二段。セイバールートである「stay night」、凛ルートの「Unlimited Blade Works」と比べるとダークでヘビーな展開になる本作。願いを叶える願望器である「聖杯」を巡る7人の魔術師とサーヴァントの戦いの行方は?梶浦由記が楽曲提供、Aimerが歌う主題歌にも注目。
『あした世界が終わるとしても』
紅白出演も果たした今話題のシンガーあいみょんが主題歌を担当するオリジナルアクションラブストーリー。岩井俊二監督のCGアニメ『花とアリス殺人事件』のCGディレクターなども努めた櫻木優平が監督、出演に梶裕貴、中島ヨシキ、内田真礼、千本木彩花、悠木碧、水瀬いのりなど人気声優が名を連ねている。もう一つの日本から現れた自分によって戦いに巻き込まれていく主人公。高校時代の切ない心の動きと迫力あるアクションシーンのコントラストを楽しみたい。
編集部が注目するのは?
やはり新海誠監督の『天気の子』はどうしたって期待せざるをえない。細田守監督もそうなのだが、どうしても日本でアニメーションのビックヒットを飛ばすと「ポスト宮崎駿」と言われてしまう。細田監督も新海監督も、もっと言えば庵野秀明監督も宮崎駿監督とは考え方も作り方もベクトルも違う。このそれぞれの持ち味を出しながら面白い作品が作られ、それが評価されるのはアニメーション業界としてとてもいいことだと思っている。周りのプレッシャーなど気にせず、新海誠が表現したいものをそのまま見せてほしいという思いがある。
その他では原恵一監督の『バースデー・ワンダーランド』も注目。『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦』での細かい描写や作劇を今でも忘れることが出来ないが、ポップな世界観とビジュアルの裏にどういうテーマを含めてくるかが楽しみだ。
そして『映画ドラえもん のび太の月面探査記』。ココ最近のドラ映画は大人が見ても唸るような名作が生まれ続けている。それは決してノスタルジアから生まれるものではなく、ドラえもんというワンダーな存在。そしてのび太たちのキャラクターの個性をしっかりと活かせるプロット作りができているからだと思う。辻村深月の脚本がどうドラワールドに活かされるか楽しみだ。
今年も後生に語り継がれる名作が生まれることを期待しよう!