メナヘム・プレスラー、来日公演中止

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クラシック
2015.11.12

91歳のピアニスト、健康上の理由によりツアー断念

今月来日を予定していたピアニストのメナヘム・プレスラーの日本、中国を周るツアーが健康上の理由により中止される、と招聘元のAMATIより本日発表された。今月の初旬にはツアー日程の変更が発表されており、彼の音楽を心待ちにしていたファンの多くはその体調を案じていたのだが、残念ながら今年は彼のピアノを聴くことはできなくなった。各地でのリサイタルは中止され、独奏者として出演を予定していたコンサートはそれぞれ別のピアニストを招いて開催される。払い戻しの対応など詳しくはAMATIからの告知を参照していただきたい。
 


メナヘム・プレスラーは、1955年の結成から2008年の解散まで数々の名演奏を披露し、その名録音はいまも愛されている「ボザール・トリオ」のピアニストとして知られる1923年生まれのピアニストだ。近年の活動では庄司紗矢香との共演で日本ツアーを行ったこと、2014年にはベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のジルヴェスター・コンサートでの美しいモーツァルトでご記憶の方も多いだろう。

今回予定されていたツアーではモーツァルトからクルターグまでと、幅広いレパートリーを披露する予定だったプレスラー。また、日本が誇る水戸室内管弦楽団、NHK交響楽団との共演も残念ながら今回は見送りとなる(なお、代演は水戸室内管弦楽団で児玉桃、NHK交響楽団でゲアハルト・オピッツがそれぞれ務めることになる)。
今年彼の演奏が聴けないことは残念だが、いまは快癒を心よりお祈りし、また次の機会が訪れてくれることを期待しよう。

2014年1月、パリ管弦楽団への客演の際のリハーサルより(YouTubeパリ管弦楽団 公式チャンネル配信)
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