8月の横浜2DAYSでRIZINが復活! 朝倉海vs扇久保博正のバンタム級王者決定戦!

コラム
スポーツ
2020.7.22

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新型コロナウイルスの影響で開催の途絶えていたRIZINの半年ぶりとなる大会が遂に決定した。2月22日に浜松アリーナで『RIZIN.21』を行って以降、4月19日・横浜アリーナ、5月17日・仙台、7月5日・大阪と3大会が中止となったが、『RIZIN.22』と『RIZIN.23』が8月9日(日)と10日(月/祝)の2日連続、横浜・ぴあアリーナMMで開催となる。

8・10『RIZIN.23 - CALLING OVER -』
▼第三代 RIZIN バンタム級王者決定戦 RIZIN MMAルール 5分3R(61.0kg)※肘あり
朝倉海(トライフォース赤坂)
vs
扇久保博正(パラエストラ松戸)

世界2冠の堀口を撃破した朝倉海

7月7日に榊原信行RIZIN CEOが大会の開催を発表したのに続き、9日には会見を行い、第1弾の対戦カード8試合を明らかにした。

8月10日、大会2日目のメインとなるのは第3代RIZINバンタム級王者決定戦:朝倉海vs扇久保博正。バンタム級は3年前に堀口恭司が参戦を始めて以来、RIZINのメインストリームとなっているが、その新たな王者を争う一戦が行われる。

堀口は同タイトルの初代王者であるだけでなく、19年6月にはBellator王者ともなり世界2冠を達成。“史上最強のMade In JAPAN”の呼び名にふさわしい強さを見せていた。

しかし2冠王者として凱旋を果たした昨年8月の「RIZIN.18」で事件は起きた。対戦のチャンスを得た朝倉は堀口の踏み込みに右カウンターを合わせ、そこから逃がさずラッシュで仕留めKO勝ち。日本格闘技史上に残る番狂わせをやってのけた。

新王者ケイプ誕生もRIZIN離脱

朝倉は続けて10月の「RIZIN.19」にも出場すると、元UFCファイター佐々木憂流迦のアゴを強打で砕き1分足らずでTKO。堀口戦の勝利がフロックでないことを証明した。

8月の試合はノンタイトル戦であったため、大晦日にバンタム級王座を懸け再戦する予定であった堀口と朝倉だが、堀口が右膝前十字靭帯断裂と半月板損傷により大会を欠場。王座を返上したため、朝倉はマネル・ケイプと第2代王者決定戦に臨むこととなった。

しかし初回からスピードを活かした動きで浅倉をかく乱したケイプは2Rに右ストレートからのパウントでTKO勝ち。王者となって堀口の復帰を待ち、立場を替えて迎え撃たんとした朝倉だが、そのシナリオは水泡に帰した。

堀口→朝倉→ケイプと目まぐるしく主役が変わるRIZINバンタム級だが2020年に入り事態は急転。ケイプがUFCと契約を結び、王座を返上してRIZINを離脱してしまう。

扇久保、四天王から王座挑戦者へ

本来ケイプの王座に挑戦する予定であった扇久保は、総合格闘技「修斗」の世界フライ級現チャンピオン。過去にはバンタム級も制しており2階級王者でもある。

NHK連続テレビ小説『あまちゃん』の舞台である岩手県久慈市出身の扇久保は極真空手をベースに2006年に19歳でプロデビュー。修斗で2階級制覇を成した後、16年にはUFCとの契約を巡り合宿生活を送りながら戦いを繰り広げるテレビ番組『The Ultimate Fighter』(通称TUF)に出演し、トーナメントを勝ち上がって決勝まで進出する。

ここで惜しくも敗れ契約はならなかったが18年からはRIZINに出場を開始。当初、石渡伸太郎、元谷友貴、佐々木憂流迦とともに“バンタム級四天王”と呼ばれたが、昨年7月に元谷、そして大晦日のバンタム級王座挑戦者決定戦で石渡を撃破し、次期挑戦権を手に入れた。

ベルト、そしてRIZINエースを巡る戦い

本来春の大会でこのタイトルマッチが行われると見られていたが、ケイプが王座を返上。さらにコロナ禍が重なり、大会自体が開催されなくなってしまう。

そして半年ぶりに復活するRIZINにおいて、不在の王者を決する戦いとして組まれたのが挑戦者決定戦を勝ち抜いていた扇久保と、2戦続いてのタイトルマッチとなる朝倉。

7月9日の記者会見で顔を合わせた両者は調印式も行い、「今後のRIZINのためにも俺が勝たないといけないと思っているし、確実に勝って俺がRIZINを引っ張っていく」と朝倉が言えば、扇久保はしかし「最高の試合を見せたい」「とにかく魂懸けて戦おうと思っています」と、元谷戦・石渡戦に続く“死闘”を予感させた。

朝倉の“爆発”か、扇久保の“死闘”か

YouTuberとして活躍し“百獣の王”武井壮と身体能力対決を繰り広げるなど、格闘技界随一のフィジカルを持つ朝倉は172㎝、対して『あまちゃん』ならぬ『おぎちゃんねる』を今春YouTubeで立ち上げた扇久保は160㎝と、両者が会見で並ぶと身長差が目についた。

朝倉はボクシング世界王者の京口紘人や日本拳法王者とコラボしスパーリングを行うなど打撃に磨きを掛けている。さらに言えば昨年春から“KOダイナマイト”内山高志が主宰するジムに通って師事しており、ここでの成長が堀口戦の大躍進に繋がった。堀口戦・佐々木戦はともに初回KO。扇久保も寄せつけず、王者となっての堀口戦を1年遅れで今年の大晦日に実現させるのか。

対する扇久保はプロ修斗で自身のほか松根良太、内藤のび太、黒澤亮平、岡田遼と5人の世界王者を生み出し、RIZINでも浅倉カンナを女子スーパーアトム級トーナメント王者に導いたチャンピオンメイカー鶴屋浩の愛弟子で、最高傑作とも言われる男。元谷戦・石渡戦とも混戦となりながら、地力と粘り強さを感じさせる戦いで勝利をもぎ取ってきた。扇久保は13年3月(修斗)と18年7月(RIZIN)の2度、堀口に敗れておりリベンジを目論む。

朝倉と扇久保、どちらが第3代王者となっても、その先には初代王者・堀口を迎えての防衛戦が視界に入る。しかしまずは王者決定戦。朝倉が昨年に続き再び爆発するか、あるいは扇久保がそれを許さず死闘で絡め取るのか。両者の未来はもちろん、RIZINの今後も懸けた戦いとなる。

■RIZIN.22 - STARTING OVER - 対戦カード

スペシャルワンマッチ
RIZIN MMAルール:5分 3R(71.0kg)
矢地祐介 vs. ホベルト・サトシ・ソウザ

スペシャルワンマッチ
RIZIN 女子MMAルール:5分 3R(49.0kg)
※肘あり
浅倉カンナ vs. 古瀬美月

スペシャルワンマッチ
RIZIN MMAルール:5分 3R(61.0kg)
※肘あり
井上直樹 vs. 渡部修斗

スペシャルワンマッチ
RIZINキックボクシングルール:3分3R(50.8kg)
※肘あり
吉成名高 vs. 優心

スペシャルワンマッチ
RIZIN MMAルール:5分 3R(66.0kg)
※肘あり
内村洋次郎 vs. 関鉄矢

スペシャルワンマッチ
RIZIN MMAルール:5分3R(66.0kg)
※肘あり
白川陸斗 vs. 萩原京平

スペシャルワンマッチ
RIZIN MMAルール:5分3R(61.0kg)
※肘あり
山本アーセン vs. 加藤ケンジ

■RIZIN.23 - CALLING OVER - 対戦カード

バンタム級タイトルマッチ
RIZIN MMAルール:5分 3R(61.0kg)
※肘あり
朝倉海 vs. 扇久保博正

スペシャルワンマッチ
RIZIN MMAルール:5分 3R(66.0kg)
斎藤裕 vs. 摩嶋一整

スペシャルワンマッチ
RIZIN MMAルール:5分 3R(61.0kg)
※肘あり
元谷友貴 vs. 魚井フルスイング

スペシャルワンマッチ
RIZINキックボクシングルール:3分3R(61.0kg)
原口健飛 vs. 大雅

スペシャルワンマッチ
RIZIN MMAルール:5分3R(66.0kg)
※肘あり
朴光哲 vs. 青井人

スペシャルワンマッチ
RIZIN MMAルール:5分 3R(59.0kg)
※肘あり
伊藤盛一郎 vs. 神龍誠

スペシャルワンマッチ
RIZIN キックボクシングルール:3分 3R(73.0kg)
海人 vs. ロクク・タ゛リ

スペシャルワンマッチ
RIZIN MMAルール:5分 3R(58.0kg)
※肘あり
中村優作 vs. 竿本樹生

スペシャルワンマッチ
RIZIN キックボクシングルール:3分 3R(73.0kg)
松倉信太郎 vs. 森興二

イベント情報

『RIZIN.22  - STARTING OVER -』

 日時:8月9日(日)14:00開始
 場所:ぴあアリーナMM(神奈川県)

『RIZIN.23  - CALLING OVER -』

 日時:8月10日(月・祝)14:00開始
 場所:ぴあアリーナMM(神奈川県)

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