世界屈指のスタジアムへ東京ドームの挑戦! スクリーン大型化 新型コロナ対策 デジタル化など…
2023年シーズンに現在の約3.6倍へと拡大され、国内のスタジアムでも最大級となる大型スクリーン ※画像はイメージ
7月28日(火)の横浜DeNAベイスターズ戦から、読売ジャイアンツが東京ドーム(東京都)での有観客試合の開催をスタートする。
それに先立ち、球団では「世界トップレベルの清潔・安全・快適なスタジアム」を目指す取り組みを発表している。大きな柱は「新型コロナウィルス対策」と「デジタル化の促進」の2本。「新型コロナウィルス対策」では、以下のハード・ソフト両面での取り組みを実施する。
【新型コロナウィルス対策】
■来場者が利用する1、2階エリアやバルコニー席、グラウンドレベルへの給気量を、昨シーズンまでの1.5倍に増強。
■観客がコンコースで気流を感じられるよう、天井部分に大型の送風機を30台設置。
■2階スタンドから1階に飛まつが落ちないよう、透明のひさしを設置。
■観客の手指衛生に資するよう、場内12か所に手洗いスポットを新設。
■入場時には、全観客を対象にサーモグラフィーでの検温を実施。
■試合終了後には、ドーム内の全客席、トイレ、手すりの消毒を毎試合実施。
■全客席にNFC及びQRコードを取り付け、座席番号をもとにメールで通知する追跡システム「東京ドーム・アラート」を導入。
1階コンコースに送風機を設置 ※画像はイメージ
こうした対策の効果を確かなものにするため、國島広之氏(聖マリアンナ医科大教授)、吉川徹氏(労働安全衛生総合研究所統括研究員)にアドバイザーを委嘱。國島教授は「現状でも国の指針の10倍ぐらいの換気量が保たれているが、これをもっとやっていくことでスタジアムとしての感染対策を世界に発信していく先駆けになる」とコメントしている。
飛沫が1階スタンドへ落ちないよう、「透明のひさし」を2階スタンド最前部に設置する ※画像はイメージ
なお、来季に向けては、換気能力を1.5倍に増強しても快適な気温が維持できるように、大型の空調装置を導入予定。一方で女子トイレを1.6倍に増やし、コンコースも拡張して、行列の解消やスムーズな人の流れを図っていくという。
一方、「デジタル化の促進」については次のとおりだ。
【デジタル化の促進】
■2023年シーズンの開幕に向け、ドームの大型スクリーンを国内スタジアムでは最大級となる約3.6倍に段階的に拡大。2022年に現在の約1.6倍、23年には全体の横幅を126メートルに拡張する。
■バーコード読み取り端末による入場チェックの電子化と自動ゲートを導入。
■飲食物やグッズの購入を現金ではなく、クレジットカードや電子マネーで決済する完全キャッシュレス化への移行推進。
このほかに今季の新たな取り組みとして次の施設が登場する。
■ジャイアンツグッズ専門ストア「G-STORE」(22ゲート前広場)
■球団初の公認カフェ「G CAFE」(22ゲート前広場)
■エンタテインメントショッピングゾーン「G-STORE TOKYODOME」(東京ドーム内1階一塁側コンコース最奥部)
■7人~10人のプライベート観戦スイートルーム「MASU SUITE」(2階内野コンコース)
■イートインエリア「タベルバ!」(東京ドーム内 4F)
■大型雑貨店舗「グッズバ!」(東京ドーム内 4F)
スイートルーム「MASU SUITE」の内装(定員人数別に左から10人、9人、7人部屋)
7月28日からの有観客試合では、場内でのアルコール販売は当面見合わせ。迅速に提供できるメニューに絞って営業し、混雑緩和を図る。そして今後、「with/afterコロナの時代」に即した商品やサービス提供を検討、実施していくという。
世界屈指のスタジアムへと進化を遂げていく東京ドームの行く末に、今後は注目していきたい。