ピアニスト大井健、今夏ニューアルバム リリース&全国12都市でのオール クラシック コンサート決定!~ツアープロモーション撮影現場に潜入&意気込みを聞く

レポート
クラシック
2021.3.9
大井健

大井健

画像を全て表示(10件)

 

正統派のクラシックピアノを学びながらも、エンターテインメント性あふれるパフォーマンスで多彩な魅力を発揮し続けるピアニストの大井健。昨年2020年12月に発売されたフォトブックも好調だ。そんなノリに乗っている大井待望のニューアルバムのリリースが今夏に決定。アルバムリリースにともない、約3か月にわたっての全国12都市コンサーツアーも同時開催される。

バレンタインデーに近い2月のある日、東京の某スタジオで行われたプロモーション用のスチール撮影現場に潜入。その模様をお伝えするとともに、撮影の合間をぬって、大井に真夏のツアーにかける意気込みを聴いた。

原点回帰~コンセプトは「ピアノ・クラシックス」

大井健

大井健

ピアニスト大井健の待望のニューアルバムのリリースが2021年6月に決定。さらに嬉しいことに、リリースを記念して、6月4日(金)から9月19日(日)にかけて、北は北海道から西は九州までの日本全国12都市でコンサートツアーも実現する。今回、アルバム & ツアーともに、大井が日頃から最も大切にしているファンとの交流から生まれた声やリクエストが、曲目のセレクトにも反映されているというのも話題の一つだ。

ドイツでメンデルスゾーンの子孫に師事し、ヨーロッパ伝統のピアノ音楽の神髄を極めた大井が、多くのファンの声に応えて、ブルグミュラーやランゲなど、かつて、ファンたちがピアノを学んでいた際に出会った “あの懐かしい名曲” をラインナップ。他にも、どこかで一度は耳にしたことがあるに違いない “ロマンティック” で “カンタービレ” なクラシックのピアノ・ヒットナンバーや、大井自作の作品も数曲挿入される予定になっている。2015年のデビュー以来、クロスオーバーなジャンルに挑戦し続けてきたピアニスト大井健の、原点回帰を感じさせる ”オール クラシック” なプロジェクトに期待も高まるばかりだ。

魅惑の撮影現場潜入~一瞬にして周囲の空気をものにしてしまうオーラにため息が…

@東京都心にある某有名スタジオ――今日ここで、今夏のツアー向けのプロモーション用の素材撮影が進行中。オール黒のスタイリッシュでシックな装いに身を包み、カメラの前に立つ大井。スリムな身体がさらに引き締まって見える。

大井健

大井健

取材チームがスタジオに潜入した時はウォーキングのカットを撮影中。大井はカメラマンの瞬間的な指示に流れるように応える。時折見せるアンニュイな表情や、物思いに耽る面持ちに大井らしさが引き立つ。表情の決め感はもとより、指一本に至るまでの繊細な表情の付け方は、さすがピアニスト。カメラ目線のリクエストが出ると、引き込まれるような眼力にこちらがドキドキしてしまうほどだ。立ち振る舞いの優雅さと、一瞬にして周囲の空気をものにしてしまう大井のオーラに、周囲のスタッフからもため息が漏れる。

大井健

大井健

大井健

大井健

今回のツアーのコンセプト「ピアノ・クラシックス」にちなんで、シンプルな空間の中に楽譜とともにたたずむ大井の姿なども多数撮影された。ニュートラルな背景に大井の素の姿が浮き立つように映し出される。どのカットも、少年のようなあどけなさと、大人の色気が混在する得も言われぬ魅力に満ちていた。タッグを組んで10年余りという信頼のおけるカメラマンとの息もぴったり。撮影後、モニターに映し出される自らの姿に大井も喜びを隠せない様子だった。

大井健

大井健

さて、ここで撮影、モニターチェックともに一段落。撮影直後をねらって、大井にツアーにかける意気込みを聞いた。朝から降り続いた土砂降りの雨もインタビューの頃にはすっかり晴れ上がり、真っ青な空には虹がくっきりと描かれていた。神々しいほどの輝きを見せる絶景に、大井も、スタッフも大盛り上がりの中、インタビューが始まった。

「オール クラシックの中にも、エンターテインメント性にあふれるひとときを」

大井健

大井健

――今回のアルバム & ツアーのコンセプトを「ピアノ・クラシックス」としたのは?

2015年のデビュー以来、Piano Loveシリーズや鍵盤男子の活動を通して、クロスオーバーな展開を続けてきました。クラシックをベースにしながらもいろいろなジャンルの音楽に触れるというかたちです。それを、一度、再構築しようという試みで、今回はアルバムをオール・クラシックのレパートリーにしようと決めました。

――ご自身のレパートリーや活動内容を再構築したいと思われたきっかけは? 心境の変化などがあったのでしょうか。

ご存知のとおり、一年にわたるコロナ禍のライフスタイルにおいて、クラシック音楽業界のみならず、音楽界、エンターテインメント業界は、すべてのかたちが変わってしまいました。そんな中で、さまざまな試みを通して、自分自身に何ができるかということを考えるようになりました。自分の強みがどこにあるのか、また、自分自身の持ち味がお客様が望むものどうクロスしていくのか……、そういうことを考える日々でした。

――アルバムに収められた ”オール クラシック” の作品を軸にツアープログラムも組まれる予定ですね?

アルバムのコンテンツは、1時間程度で、ツアーコンサートは一回の公演が約2時間くらいですから、(ツアーでは)さらにクラシックの名曲を増やしてお届けする予定です。ここ一年くらいで、オンライン・サロンでの活動を通して、ファン(リスナー)の皆さんと触れ合う機会が多くなり、率直な意見やリクエストを頂くことが多くなりました。その中で最も多かったのが、「もっとクラシックの曲をもっと弾いて欲しい」という声だったんです。

大井健

大井健

皆さん、とてもピアノの曲に詳しくて、例えば、先日出版させて頂いた『Pianoman』というフォトブックでは、ブルグミュラー作曲の「貴婦人の乗馬」をご紹介したのですが、それがとても好評でして。そんな感触を得て、他にもランゲの「花の歌」やオースティン(エステン)の「人形の夢と目覚め」など、ファンの皆さんが、かつて、ピアノを習っていた時に弾いていた曲や、弾きたくてたまらなかった憧れの曲をいっぱい入れてみようと思うようになりました。

オール クラシックというと、リストやベートーヴェンの大曲というイメージがあると思うのですが、もっと、皆さんになじみ深い作品に触れることで、「あ、これ知ってる。懐かしい!」から始まって、「こんないい曲もあったんだ!」というような、楽しい思い出がいっぱいになるコンサートにしたいと思っています。

――今回のツアーでは、自作の曲も披露されるということですね。

今まで発表してきた作品に続く雰囲気のロマンティックな作風に加えて、今回は、少しミニマルミュージック的なテイストを織り込んでみたいと思っています。多分2曲くらいになると思いますが、ツアー自体が6月から9月の下旬と長期にわたるので、ツアー中にも新たな曲を発表していきたいと思っています。

――7月17日(土)浜離宮朝日ホールでの東京公演は、ホールリニューアル後のオープニング月間ですね。

僕のソロデビューは2015年7月20日だったのですが、それが東京の浜離宮朝日ホールだったのです。ですから、ほぼ6年ぶりにソロで戻ってくる感じで、とても嬉しく光栄に思っています。

大井健

大井健

――アルバムとツアーの他にも、今後、力を入れていきたいプロジェクトなどはありますか?

今年はクラシックの世界につねに向き合っていきたいという思いに加えて、YouTubeやSNSを駆使して、どのように自らの世界を創りあげていけるかということに挑戦してみたいと思っています。ネットで瞬時に世界とボーダレスにつながるのが現代です。現在、そのようなチャンスもたくさんあふれていますから、トライ&エラーを繰り返しつつ、自分の世界観を作っていきたいと思っています。今回のアルバムも、Spotifyなどの配信形式でも聴けるようになる予定です。自分らしくいろいろなかたちで盛り上げていくことで、ピアノ界全体に少しでも寄与できるといいな、と思っています。

――最後に、ツアーにかける意気込みとファンへのメッセージを。

今年初のオール クラシックのコンサート。でも、決して堅苦しいものではなく、エンターテインメント性にあふれるひとときを皆さんにお届けしたいと、いろいろ思案中です。ピアノを学習中のお子さんにも、ぜひ、ご両親やファミリーで聴いて頂きたいです。それぞれに大切な人とピアノ生演奏の醍醐味を楽しんで頂けたら嬉しいですね。

大井健

大井健

取材・文=朝岡久美子 撮影=ジョニー寺坂

公演情報

大井健リサイタルツアー2021 『PIANO CLASSICS』
 
▼ツアー日程
北海道 2021年6月4日(金) 釧路市生涯学習センター(まなぼっと幣舞)
北海道 2021年6月5日(土)幕別町百年記念ホール
北海道 2021年6月6日(日)札幌教育文化会館 小ホール
北海道 2021年6月8日(火)北斗市総合文化センター(かなで~る)
静岡 2021年6月12日(土)富士市文化会館ロゼシアター 中ホール
兵庫 2021年7月2日(金)兵庫県立芸術文化センター 神戸女学院小ホール
大阪 2021年7月10日(土)南海浪切ホール
東京 2021年7月17日(土)浜離宮朝日ホール
愛知 2021年8月22日(日)電気文化会館 ザ・コンサートホール
長崎 2021年9月4日(土)佐世保市民文化ホール
福岡 2021年9月17日(金)福岡市健康づくりサポートセンター あいれふホール
群馬 2021年9月19日(日)高崎シティギャラリーコアホール 
 
▼予定曲目
プログラム(予定)
バッハ=大井健 編/主よ、人の望みの喜びよ
ベートーヴェン/月光ソナタ、交響曲第9番「合唱」より
ブルグミュラースペシャルメドレー
ショパン/革命のエチュード、別れの曲
リスト/愛の夢
シューマン/ミルテの花〜献呈
ドビュッシー/夢
ラヴェル=大井健 編/ピアノ協奏曲より
ラフマニノフ=大井健 編/パガニーニの主題による狂詩曲より
ガーシュウィン/ラプソディー・イン・ブルー
大井健/Departure
※曲目・曲順は変更になる可能性がありますのでご了承ください。

発売情報
■FC先行発売 2021年3月12日(金)12:00~3月21日(日)18:00
☆FC Piano Loversの登録(無料)はこちらから:https://www.takeshioi.com/pianolovers
■イープラス先行 2021年3月27日(土)~
※兵庫・大阪・東京・愛知・長崎・福岡・群馬公演のみ
■一般発売
北海道公演:2021年4月2日(金)10:00~
静岡公演:2021年4月15日(木)10:00~
兵庫・大阪・東京・愛知・長崎・福岡公演:2021年4月17日(土)10:00~
群馬公演:2021年5月16日(日)10:00~

代は公演ごとに異なります。詳細はこちら:https://eplus.jp/takeshioi/

公演&配信情報

『大井健 presents ワインとピアノ 極上のマリアージュ』≪ホワイトデー≫
 
■出演者:大井健(ピアノ)
■スペシャルゲスト:宮原浩暢(LE VELVETS)
■日程:2021年3月14日(日)
【昼公演】13:00開場 / 14:00開演(食事開始は13:00~)
【昼公演】17:00開場 / 18:00開演(食事開始は17:00~)
■会場:eplus LIVING ROOM CAFE&DINING
 
■演奏予定楽曲
【昼公演】
バッハ=大井健編/主よ人の望みの喜びよ
バッハ=大井健編/シロティのプレリュード
ショパン/ノクターン遺作
リスト/コンソレーション
グラナドス/スペイン舞曲よりアンダルーサ
ラフマニノフ=大井健編/パガニーニラプソディーより
【昼公演】
バッハ=大井健編/主よ人の望みの喜びよ
ラヴェル/ボロディン風に
サティ/君が欲しい
ラフマニノフ=大井健編/パガニーニラプソディー
エンニオ・モリコーネメドレー
坂本龍一/ラストエンペラー
 
■料金(お食事付き・1DRINK必須)
プラチナ:15,000円
マリアージュ:12,800円
ブロンズ:10,000円
※全席指定・1名掛けor2名掛け席

■一般発売:2021年2月28日(日)
※お食事付き。別途飲食代1ドリンク必須。大井健セレクトのワインもご用意しております。
※2名掛け席は、ご家族、お知り合い同士でご購入いただく2名掛け席となります。2名掛け席を1席分として購入することはできません。
※当会場は座席や家具レイアウトの都合上、楽器編成や演出によってステージの見え方に違いがあり、全体が見えにくいお席も含まれます。予めご了承ください。
※当店舗の環境、立地の関係上、周辺店舗の営業状況や催しの内容により、騒音、振動の影響がある場合があります。予めご了承ください。
※当日はライブ配信を目的にステージ上や客席にカメラが入ります。お客様が映り込む可能性がございますので予めご了承ください。
※ご入場時にご本人確認をさせていただく場合がございます。
 
★Streaming+にて昼公演をライブ配信(アーカイブ視聴あり)
オンライン生配信開始日時:2021年3月14日(日)14:00~
アーカイブ視聴期間:2021年3月21日(日)23:59まで
配信視聴券販売期間:2021年3月6日(土)12:00~3月21日(日)19:00
料金:2,000円(税込)
シェア / 保存先を選択