三ツ星キッチン、J-Musical『LOVE』5度目の上演が決定
2021年8月11日(水)~15日(日)、ザ・ポケット(東京中野)にて『LOVE』の上演が決定した。本作は三ツ星キッチンの数ある作品の中でも「最高傑作」の呼び声高いミュージカル。「泣きすぎて、終演後すぐには立ち上がれなかった」などの熱烈なファンを多く持つ作品であり、今回が実に5度目の上演となる。
三ツ星キッチンは、上條恒の脚本・演出とKAZZ(川上和之/キャスト名:高田安男)の音楽によるオリジナルミュージカルの劇団。『レ・ミゼラブル』の共演者としてであった2人は、キャストとしても存在感を放つ。これまでは「日本人による、日本人を題材とした、日本人のためのJ(=JAPAN)・MUSICAL」をテーマに、身近な日本人を描く作品を数多く発表してきた。
本作の登場人物たちは、愛する人に愛を伝えるために、あるいは愛を伝えようとしているひとの希望を叶えるために、文字通り奔走する。ひととひととの物理的な距離を保たねばならないいま、心の距離を縮めるようなハートウォーミングな物語となる。
主演には、20年以上の豊かなキャリアを持つ実力派ミュージカル俳優・吉田要士、メインキャストには『ROCK MUSICAL BLEACH』での初舞台・初主演以来順調に俳優活動を広げる伊阪達也やシルク・ドゥ・ソレイユ登録キャストにして劇団四季や地球ゴージャスなどでの活躍も目覚ましい松永一哉、近年は『ミュージカル忍たま乱太郎』に出演、三ツ星キッチンの当作品にも出演経験のある高畑岬など、5度目の再演を飾るにふさわしいキャストが揃った。
●脚本・演出:上條恒コメント
2011年夏に幕開けした『LOVE』は三ツ星キッチン初めてのファンタジー作品でした。それまでは現代の日本人を描くミュージカル作品ばかりを創作していたので、僕らもこの作品がうまくいくのか半信半疑でした。しかし稽古開始日の時点で、キャストたちの涙が止まらず、大量のテッシュを必要とした驚きの読み合わせとなり、完成した舞台がお客様の前に現れた時は、三ツ星キッチンが「涙活ミュージカル」を放った瞬間となりました。
それから現在に至るまで『LOVE』は4度再演し、今年が5回目です。再演するならキャストにこだわりたいと、何度も何度もキャスティング会議をして、今回の方々に決めました。
めぐり逢いだと思う素晴らしいキャストに集まって頂きました。既に我々は興奮状態です。コロナで沈んだ心を演劇の力で、取り戻しましょう。どうぞお力をお貸しください。
●音楽:KAZZコメント
私事ですが、父が天に召された直後に上演した初演の『LOVE』。声が聞こえたような気がした本番中。この作品がこんなに何度も再演されるとは初演の時には思ってもいませんでした。きっと誰の心にもすっと入っていくいろんな場面があるのです。これまで高田安男の「終わり」を何度も考えたことがありましたが、その度にこの作品の再演があり、『LOVE』がある限り、高田安男を演じ続けようと心を決めた作品でもあります。
何度再演しても、溢れる涙。いつも新鮮な気持ちで挑める作品です。泣いたっていいじゃない。笑ったっていいんです。今回は初めましてのキャストも多く、ただただワクワクしてます。感情の壁をぶっ壊してください!
藤田康平(吉田要士)は、大手広告代理店から外資系銀行にヘッドハンティングされたばかり。今期の目標は契約15億円、ノルマ達成のために朝から晩まで働きどおしだが仕事はすこぶる順調だった。ところがある晩、無灯火の自転車と接触して頭を打ち、そのまま命を落としてしまう。
康平は自分が死んでいるとは知らず、案内人を名乗る奇妙な人物から天国へ案内をすると言われてパニックに。買ったばかりの家、パートもしたことのない妻、受験を控えた娘…。家族は生きて行けるのか?そして康平には、どうしても家族に会って伝えたいことがあった。
案内人は、7日間だけなら地上へ戻れるが、死んだ人間は生きている人間には見えないし声も届かないと言う。それでも康平は、地上に戻る決意をする。
この世に戻った康平は、「白い人たち」と出会う。リーダーでクリスチャンの吉岡健(伊阪達也)、戦場カメラマンの深川竜一(松永一哉)、ミュージシャンの永田修(高畑岬)、謎の男、影山(上條恒)。そしてなぜか彼らの声が聞こえる三ツ星キッチン名物キャラクター「高田安男」(川上和之)。
笑いと涙が交差する三ツ星キッチンの人気作品。どうぞお楽しみに。