戸塚祥太(A.B.C-Z)、内博貴が横内謙介の初期の名作に挑戦 舞台『フォーティンブラス』の上演が決定
戸塚祥太(A.B.C-Z)、内博貴
2021年8月19日(木)~29日(日)にBunkamura シアターコクーンにて、舞台『フォーティンブラス』の上演が決定した。
『フォーティンブラス』とは、シェークスピアの代表作ハムレットの中に登場するノルウェーの王子の名前。物語の中では、フォーティンブラスの父親がハムレットの国デンマークに戦争で負け、その復讐のために攻めたところ、既にハムレットの王家は滅んでしまっており復讐する相手は死んでいた…という結末に登場する。
長いハムレットの物語の中で2回だけ登場するこの「脇役」にスポットライトを当てて、横内が俳優の視点から1990年に書き下ろした作品で、劇団善人会議(現、扉座)で初演された後、多くの俳優たちによって幾度となく演じ継がれてきた。世界中に数あるシェークスピアの書き換え戯曲の中でも、群を抜いて注目を集めてきた日本の名作となる。
このたび本作を『半神』や『サクラパパオー』、『露出狂』や『奇子』、『黒子のバスケ』、『文豪ストレイドッグス』シリーズなど話題作の演出を数々手掛けてきた中屋敷法仁が演出。主人公フォーティンブラス役にA.B.C-Zの戸塚祥太、そして対立するハムレット役を内博貴が演じる。
同い年で、共に舞台経験豊富な彼らが演じる脇役と主役。この二人の役者が見つめる「俳優」とは? そして脇役を演じ続けるフォーティンブラス役の俳優が、主人公ハムレット役の俳優に抱く感情とは? どこにもぶつけることのできない俳優の本質に近づいていく。
スタッフ・キャスト コメント
<演出>中屋敷法仁
中屋敷法仁
以前より、戸塚祥太さんの俳優力、そして人間力に強い興味をひかれていました。彼の舞台人としての本性を暴き出す作品として「フォーティンブラス」は最も相応しいと感じました。夢と現実、希望と絶望の狭間で揺れ動く人間の姿をのびのびと、生々しく演じて欲しいです。さらに今作では、戸塚さんと深い繋がりのある内博貴さんが好敵手として登場します。お二人の熱い共演は 緊張感あふれるものとなるでしょう。戸塚さん、内さんの肉体から作りあげる「フォーティンブラス」の劇世界。衝撃的な観劇体験をお約束します。
戸塚祥太(A.B.C-Z)
旧知の仲である内博貴とタッグが組める事は、心くすぐられる楽しみの中に、成功させたいというプレッシャーも感じておりますが、そこも含めて新鮮な気持ちで表現していきたいと思います。このような時期に新たな舞台に立てる事、新しい世界に飛び込めるチャンスを頂けた事に感謝をしています。また、安心安全に稽古を重ね、皆様にも安心して楽しんで頂けるように自分自身の役を全うしていきたいです。ぜひ、楽しみにしていて下さい。
内 博貴
今回、この舞台のお話をいただいて先ず、戸塚と同じ作品に出演できる事を嬉しく思いました。彼とは同い年であり昔からお互いを知っている仲間でもあります。ジャニーズ舞台では同じステージに立った事がありますが、外部の舞台では初めてなのでとても 楽しみにしています。きっとお互いのファンの方にも喜んでもらえると信じています。まだまだコロナ禍の最中ですが、その中でも皆さんに楽しんで頂けたらなと思っています。我々も 感染対策をしっかり行い挑めるよう努めます。劇場でお会いしましょう。
お馴染みの名作『ハムレット』が華やかに上演されている、とある古ぼけた劇場。その楽屋で、売れない役者・羽沢武年が、上演中だというのにヒマしている。彼の役は、ノルウェーの若き王子、フォーティンブラス。
役名は勇ましいが、最初の出番は、芝居が始まって約2時間15分後。それもただ舞台を通り過ぎるだけ。二番目の出番は全ての物語が決着を見た後。のこのこ登場し、最後のまとめをするだけの、いわば「刺身のツマ」。
その上ハムレット役の大スターは、横暴で、陰険で、勝手に芝居を変えるわ、若い女優に手を出そうとするわとタチの悪いことこの上ない。武年ばかりでなく、オズリック役で恵子の恋人である岸川和馬やオフィーリアに抜擢されたバラエティタレント刈谷ひろみさえも、そんな大スターに嫌気が差し、楽屋には一触即発の不穏な 空気が流れている。
そんなある夜、芝居のはねた劇場に、突然不気味な亡霊が姿を現す。亡霊は、自らを「フォーティンブラスの父」だと名乗り、そして武年に向かって言った。
“我が息子フォーティンブラスよ。さあ、今こそその汚れ亡き高潔な血を熱くたぎらせ剣を抜け。そしてその剣に、ハムレットへの復讐を誓うのだ!!”
その言葉にとまどいながらも武年は、亡霊にハムレットへの、そして大スターへの復讐を誓うのだった。しかし劇場付きの老女優、松村玉代は、亡霊の姿を見て驚いた。この男は、「フォーティンブラスの父」なんかじゃない。昔、玉代が一緒に芝居をしていた俳優の岸川和春……すなわち、オズリック役の岸川和馬の死んだ父親の亡霊だ……しかし何故今頃、和馬の父が亡霊となって、思い出の詰まったこの劇場に……??
果たして武年の復讐の行方は?
そして亡霊が寄せる、この舞台に対する想いとは?
公演情報
※全席指定・税込
※コクーンシートは特にご覧になりにくいお席です。ご了承の上、ご購入ください。
パンフレット付き
S席12,500円 A席10,500円 コクーンシート7,500円
※パンフレット付きを購入した方のみ当日会場にてお渡し。