大貫勇輔×三浦涼介 互いに信頼を寄せる二人が生み出すケンシロウとレイの関係性とは〜ミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター〜北斗の拳〜』インタビュー
――素敵な関係性ですね。3年前に出会った頃と今とで、お互いの印象は変わりましたか?
大貫:最初はすごくアーティスティックな人だなというのと、ある意味尖っている印象がありました。だからこんなに人懐っこいというか、「(子犬をかわいがるように)よーしよしよしよし」ってしたくなるような一面があるのは意外でしたね(笑)。一方で本当にストイックな面があったり、悲しみや葛藤を抱えている内面もあったり、いろんな顔がある人間なんだなということを感じています。だからこそ、彼は幅広い役を演じることができる魅力的な俳優さんなんだろうなって。一緒に過ごす時間や、今お芝居をすることを通してそう感じます。
三浦:僕にとっての彼の印象はあまり変わらないですね。むしろもっと新しい発見がたくさんあって、一緒にいさせてもらって楽しいんです。すっごく子どもっぽいところもあるので、そこは愛すべきポイントだなと思いますね。大貫さんは凛としていて、僕とは違う話しかけづらさみたいなものがある気がするんです。でも実は少年っぽいところがあるのがすごく魅力的なんです。あと、おうちで一緒にご飯を食べるときとかにささっとサラダを作ってくれるんですよ。しかもそれが普通のサラダじゃなくてブルーベリーとか入っているんです! 本当に驚かされることばかりですね(笑)。
――お互いに直してほしいところはありますか?
大貫:やっぱりお酒だよね(笑)。僕たち、お酒に酔ってくると喧嘩したがるんです。
三浦:謎にね。お互い熱いが故に。
大貫:あそこの芝居はあーだこーだとか。まあ、何が理由で喧嘩したかは毎回覚えていないんですけど(笑)。
三浦:「喧嘩してたよ」って人から言われて動画を見返すんですけど、見ても内容がよくわからないんです(笑)。
大貫:あ、それで思い出したものが一つある。ピグモンっていうキャラクターがいるじゃないですか。こういうやつ(ピグモン顔になる大貫さん)。僕がその顔マネをしたら、りょんが「はあ? 何その顔」って。で、僕が「今したいって思ったんだからいいじゃん」って言い返したり。そういうレベルの喧嘩をしています(笑)。
三浦:うそ!? きっと鼻についたんですね、その顔が(笑)。酔っ払っているので覚えてないんですけど、確かにいつも大体そんな感じですね(笑)。
――逆に、尊敬しているところを挙げるとしたら?
三浦:すごくストイックだなと思います。だってこの作品のお稽古って、どれだけトレーニングをして体力があったとしても、何度も繰り返していくとどうしても体力的にしんどくなってくるんです。それでも彼は「ちょっと休憩しません?」ではなく、先頭を切って「もう1回頭からやりましょう」と言うんです。そういう仕事の仕方がかっこいいですね。
大貫:りょんは作品のために生きようとする力がすごく強いんです。どうしたらこの作品がより良くなるかということを、とてもストイックに考えている。熱さと冷静さを併せ持っているんですよね。稽古場で見ていて「めっちゃ冷めているなあ」と思っていたら、芝居が始まった瞬間にバーンと熱くなって「え、情緒大丈夫?」って思っちゃうくらい(笑)。とにかくその差がすごいんですよ。だからきっと、内にものすごい炎を持っているんだろうなと思います。
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