星名美怜×鈴本美愉×川尻恵太「意見を出し合い、嘘のない同級生に」~舞台『ドラマチックハイスクール』インタビュー

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2022.10.1
舞台『ドラマチックハイスクール』ビジュアル

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アイドル・芸人・俳優など、様々なジャンルで活躍するキャスト14名が集まり、構成・演出を手掛ける川尻恵太と一緒に作り上げる『ドラマチックハイスクール』。台本は存在せず、稽古場で理想の学校生活を語り合いながら作っていくというユニークな試みだ。主演を務める星名美怜(私立恵比寿中学)と、彼女の親友を演じる鈴本美愉川尻恵太の三人にインタビューを行った。

■作る側も感動できる作品にしたい

――今作はキャストと話し合いながら作っていくというプロセスの作品です。まずは川尻さんに、初共演のキャストさんも多い中で、この形式でやろうと思った理由をお聞きしたいです。

川尻:以前から、ディスカッションをして当て書きする作り方はしていました。今回はそれをさらに進化させ、キャストの皆さんの色が出るものにしたいという思いがあったんです。と言うのも、この作品の題材は高校。色々な人が考える“高校生”が色濃く出た方が面白くなると思いました。例えば女性アイドルの方とお芝居をする時、僕が書いた青春シーンをキラキラ演じてくれて、ファンの方が泣いてくれたりする。でも、おじさんが書いてるんだよなって思うことがあって。今回は自分で見ても感動できたらいいなという期待を込めて提案しました。

川尻恵太

川尻恵太

――星名さんと鈴本さんは、出演が決まった時どう感じましたか?

星名:すごく新鮮だなと思いました。今まで決められた役について考えて演じることしかなかったんです。みんなでパーソナルなことを話して、一人ひとりのことを知れるのが面白いなと思いました。自分たちで考えることで、作品に一層自分達の命が吹き込まれていく感じが素敵だと思います。まだディスカッションの段階ですが、先が見えないワクワクを私たち自身も楽しんでいるので、参加できて嬉しいです。

鈴本:私は今年4月に初めて舞台に挑戦しました。その時も演出が川尻さんで、同じようにディスカッションしてから台本が完成しました。皆さんと話し合って台本ができあがるのが楽しく、こういう作り方は面白いと思ったので、またその経験ができるのが楽しみだと思いました。

――星名さんと鈴本さんは親友役。距離を縮めるためにしようと考えていることはありますか。

星名:8年前にテレビ番組のトークコーナーでご一緒したことがあり、昨日久しぶりにお会いしました。鈴本さんは人見知りと言っていたんですが、私は2日目から大丈夫なので(笑)、自分から積極的に話をしたいです。大人になると新しく友達ができることってなかなかありませんが、役の枠を超えたお友達になれたら良いなって思っています。

鈴本:私は人見知りで、自分から話しかけることをあまりしないんです。でも、仲良しの度合いって舞台上で分かっちゃうと思うので、本番までにはなんとか親密になりたいなと思います。

鈴本美愉

鈴本美愉

――川尻さんから、星名さんと鈴本さんに期待することはありますか?

川尻:この二人のキャラクターでイメージしているのは、中学校からの親友だけど、変わろうとしている人とそのままでいいじゃんと思っている人。親友だけど絶妙な距離感。グループが分かれて疎遠になりかけたり、でもやっぱこの子じゃないととなったりするような、高校生ならではの関係性を、全編を通して見せられたら良いのかなと思っています。

■どんな意見も出せるカンパニー

――稽古は7日からと言うことで、まだディスカッションの段階だと思います(※取材は9日)。他のキャストさんと話してみて、印象はいかがでしょう。

星名:お話しが上手ななだぎ武さんが MCみたいに皆さんにお話を振って進めてくれて、すごく助かる存在です。田島芽瑠さんは人見知りしないのでたくさん話しかけてくれて場を和ませてくれる。お二人のパワーに救われています。唐橋充さんは違う角度から聞いたことのないようなエピソードをたくさんお話ししてくださる。こんなに面白いキャラクターの同級生が揃っていたら、絶対に楽しい学園生活間違いなしだと思います。

鈴本:皆さん、人生についてすごく考えていて、頭の切れる方が多いという印象を受けました。私はあまり後先考えずに生きているので、人生設計を立てている皆さんから良い影響を受けたいなと思いましたね。

川尻:狙ってキャスティングしたわけじゃありませんが、全員ちゃんとバラバラ。2日目は自分の人生について話したんですが、見事に通ってきている場所が違うんですよ。小さい頃から芸能界にいる方が多いので、普通の高校生活を送っていない。その中でも仲の良い友達の話があったり、ちょっとした共通点があったり。そういうところは作品を作るヒントになるなと、今の段階では思っています。

星名美怜(私⽴恵⽐寿中学)

星名美怜(私⽴恵⽐寿中学)

――稽古に参加しての感想や現時点の手応えを教えてください。

星名:私が舞台に対して持っていたのは、それぞれのパーソナルなことを知るよりも役についてみんなで考えて話し合うというイメージ。でも今回はお互いのことを知る機会が多くあるので、嘘のない同級生になれるんじゃないかと思います。お互いを知ろうとする時間の大切さを改めて知りましたし、それによって観ている方の心をより動かせるんじゃないかと思います。

鈴本:私は昨日からの参加で、稽古はまだ1日だけ。でも、全体の雰囲気がすごく和やかです。個性は強いし考え方はそれぞれだけど、輪の中に入っていて居心地がいいと感じました。このキャスト・スタッフの皆さんと一つのものを作っていくのがすごく楽しみです。

川尻:信頼関係がないと話せないこともあるので、関係性が構築されるとより深いエピソードが出てきたりする。初日からカメラが回っていたけど、「これ使わないでくださいね」みたいな。

星名:それ言っていいんだ、みたいな話もありましたよね(笑)。

川尻:最初に「これだめな話なんですけど……」って(笑)。稽古2日目の後半は、自分の人生について語ってもらいました。仲良い人ともなかなかしない深い話をしたこともあって、短い時間で距離が縮まっていっている気がしましたね。みんなの意見を取り入れながら作っていくので、考えを言いやすくなるのは良いこと。関係ができていないと、言いたいことを抱えたまま本番が終わっちゃうこともあり得ると思うけど、「この人たちは何を言っても受け入れてくれる」「意見が対立しても喧嘩にならずに建設的な話ができるんじゃないか」っていう空気はできているのかなと思いました。

『ドラマチックハイスクール』稽古場メイキング映像①/今後も随時更新されていく予定だ

>(NEXT)それぞれの学生時代の思い出は……

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