堂本光一、観月ありさらが、ウォーリー木下が作り上げる世界一ポップなおもちゃ箱に飛び込む ミュージカル『チャーリーとチョコレート工場』 制作発表会見レポート
堂本光一
――オリジナルではなく、映画や海外で既に上演されている作品に挑む意気込みを教えてください。
堂本:ミュージカルと映画、小説でそれぞれウィリー・ウォンカのキャラクターがちょっと違っていますから、世界中にいろんなウォンカ像があると思います。日本版で自分がどう演じていくかっていうところは、まな板に載ってウォーリーさんに捌いていただきたいですね。
――帝国劇場建て替え前の新作ということについての気持ちはいかがでしょう。
堂本:今年『ジャニーズ・ワールド』に『SHOCK』、『DREAM BOYS』、そしてこの作品を帝劇で行うわけで、こんなにやらせていただいていいんでしょうかという感じです。帝劇というのは先輩方が素晴らしい歴史を築いてきた場所ですから、そこに立たせていただけることに対する気持ちは変わりません。一生懸命やらせていただこうと思いますし、素晴らしいキャストの皆さんとご一緒できるのが嬉しいです。期待に応えなきゃいけないと思っています。
――日本版のオリジナル演出ということで、こだわりを教えてください。
木下:どぎついブラックユーモアなど、小説の核の部分が大好きなんです。帝劇という場所で皆さんと一緒にクリエイションする上で「僕が頑張るぞ」という気持ちもありますが、それよりも、与えられた原作と劇場、一緒にやるスタッフ・キャストの皆さんと出会ってできることを一番大事にしたいと思っています。スタッフワークは既に進めていますが、みんなすごく楽しそうにしてくれていて、話し出すと止まらない。それくらいいろんな種が詰まっている脚本です。「これを舞台でどうやってやるの?」と言いつつ「こんな方法がある、これやってみよう」と実験を繰り返しながら作ることにはこだわりたいですね。
――この作品に感じる魅力を教えてください。
小堺一機
小堺:舞台に関しては、自分も半分お客さん気分でどうなるのか楽しみにしています。皆さんと刺激を与え合って作り上げて、いい化学反応が起きたら嬉しいですね。
彩吹:誰しも、子供の頃にお菓の当たり・ハズレでワクワクしたことがあると思うんです。子供はもちろん、親の立場でも夢を見られる冒険心満載な作品をウォーリーさんの演出でできるのが本当に嬉しいですね。ウォーリーさんの演出は、稽古場では掴みきれなかった部分が舞台稽古でわかって「こういうことか!」となるので、今回も楽しみです。
彩吹真央
岸:原作はとてもカラフルでポップな世界であると同時に、社会風刺や人間の醜さなどのブラックユーモアある。笑ってるけど心に刺さるみたいなところが多くの人に楽しまれる理由だと思うし、僕も好きなポイントです。
芋洗坂:作品自体が奇想天外で先が読めませんし、ウェストエンドなどで上演したものをさらに超えた日本版。我々もわからないことだらけですから、お客さんにもわからないことを楽しんでほしいですね。人間のエゴや親の過剰な愛など、見ていて「うーん」と思う部分もあるけど、最後には楽しく明るく、ハートフルなラストを迎えるのかな? と。想像を超えていく作品ができると思います。
芋洗坂係長
森:みなさんお気付きだと思いますが、本日私たちはいろんなカラーの服を着ています。舞台ではさらに色々なカラーが出てきますし、衣装を少し見せていただいたんですがすごいです。みんなぶっ飛ぶと思いますよ。
鈴木:ロアルド・ダールの小説も映画2作も素晴らしいですが、ミュージカルの曲がとにかく素晴らしいんですよ。今日もオリジナル版をずっと聞いていましたが、メインテーマの「Pure imagination」が、一度聴いたら頭から離れない本当に素敵な曲。光一さんの歌声で聴けるのが今から楽しみです。それぞれのキャラクターに合わせてヨーデルやヒップホップなど、特徴的な曲がたくさんありますし、ウェストエンド版とブロードウェイ版のいいところを全部組み合わせて最高の日本初演を作ると聞いています。私たちを痛めつけるウンパ・ルンパがどう具現化されるかもワクワクします。
観月:映画からとても好きな作品です。とにかく衣装や世界がポップで可愛くて、衣装やセット、日本版ならではの演出が今から楽しみです。
観月ありさ
堂本:舞台版に関して言えば、「ウォンカとチャーリーの関係性って?」「すべてが幻想で、チャーリーはウォンカの子供時代かも」など、いろんな捉え方ができると思います。観てくださった方それぞれ違う感想を持っていいし、どれも正解だと思います。ただ、我々としては土台を作らなきゃいけないので、そこはしっかり話し合いたいですね。この作品はすごくブラックなところもあるしウィットに富んでいる。言葉の裏にあるものを受け取ってもらえるといいなと思います。