演出・長塚圭史「特別なこの本を立体化できるなんて夢のようです」~武井博の児童文学を舞台化した、『モグラが三千あつまって』が開幕

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2023.7.15
(左から)吉田美月喜、栗原 類    撮影:引地信彦

(左から)吉田美月喜、栗原 類    撮影:引地信彦

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2023年7月14日(金)新国立劇場 小劇場にて『モグラが三千あつまって』が開幕し、舞台写真と演出の長塚圭史よりコメントが届いた。

長塚圭史は、『音のいない世界で』、『かがみのかなたはたなかのなかに』、『イヌビト~犬人~』と、「こどもも大人も楽しめる」シリーズとして、新国立劇場で作品を発表してきた。4作目となる今回、武井博の児童文学『モグラが三千あつまって』を音楽劇として舞台化。

長塚がこどもの頃に読み、衝撃を受け、いつか舞台化したいと長年あたためてきた企画に、トップクリエーターたちが集結した。振付は、これまでの「こどもも大人も楽しめるシリーズ」すべての作品の振付を手掛けてきた、近藤良平。音楽は『イヌビト~犬人~』に続き、阿部海太郎が担当する。

1975年に発表された児童文学ながらも、現在の世界情勢にも通ずる、動物たちの攻防戦。物語を通して平和への願いが貫かれ、あらゆる世代の観客に、「今」、伝えたいメッセージが詰まっている。

そして、プレビュー公演を経て、7月14日(金)に初日の幕が開いた。
吉田美月喜、富山えり子、小日向星一、栗原 類の4名の出演者が、いくつもの役を演じ分け、歌あり、踊りあり、さらには楽器演奏まで披露し、四方を客席に囲まれたセンターステージを所狭しと駆け回る。フレッシュで、エネルギー溢れる熱演に、劇場は興奮に包まれた。

(左から)富山えり子、小日向星一       撮影:引地信彦

(左から)富山えり子、小日向星一       撮影:引地信彦

 
本公演は30日(日)まで、新国立劇場 小劇場にて上演。
 
【あらすじ】
南の海に浮かぶ三つの島。
北の島に住むモグラ族は自分たちで食べ物をつくることに成功したが、西の島に住むネコ族、東の島に住むイヌ族は毎年モグラ族からタロイモを盗んでいた。
いつまでも負けてばかりはいられないモグラ族は知恵もののマチェックと度胸のあるバンゲラ親分を中心に、戦いに備えて大きな地下都市をつくり始める。
ある日、やきいも隊長に率いられたイヌ族が攻め込んでくるが、モグラ族は知恵をふりしぼって見事にイヌ族を追い払う事に成功する。
しかし、勝利に酔いしれ、すっかり眠り込んでいたモグラたちの島へ、今度はガンペッタ王率いるネコ族がタロイモを盗みに攻め込んでくる……。


作:長塚圭史 コメント

子供の頃読んだ私にとって特別なこの本を、凡そ40年後、これほど豪華なクリエーターと、可能性に満ち溢れた4人の魅力いっぱいの俳優と、全力で情熱を注いでくれるスタッフたちと共に立体化できるなんて! 全くもって夢のようです。世界中の少年少女に伝えたいです。大人になるのも捨てたもんじゃないぞと。この気持ちは初めてです。
非常に豊かな創作期間を与えてくれたこと、そして2012年よりこのシリーズを続けさせてくれたこと、新国立劇場に心より感謝致します。力強い作品になったと思います。是非劇場へいらしてください!

公演情報

『モグラが三千あつまって』
 
日程:2023年7月14日(金)~30日(日)(プレビュー公演 7月8日(土)・9日(日))
会場:新国立劇場 小劇場
 
原作:武井 博
上演台本・演出:長塚圭史
振付:近藤良平
音楽:阿部海太郎
 
出演:吉田美月喜、富山えり子、小日向星一、栗原 類
 
芸術監督:小川絵梨子 
 
主催:新国立劇場
後援:渋谷区教育委員会/東京都公立小学校長会/東京私立初等学校協会
 
料金:
・本公演
A席 こども(4歳~小学生)3,300円/おとな(中学生以上)6,600円
B席 こども(4歳~小学生)1,650円/おとな(中学生以上)3,300円
・プレビュー公演
A席 こども(4歳~小学生)2,200円/おとな(中学生以上)4,400円
B席 こども(4歳~小学生)1,100円/おとな(中学生以上)2,200円
 
 
公演詳細:https://www.nntt.jac.go.jp/play/mogura/
に関するお問い合わせ:新国立劇場ボックスオフィス:03-5352-9999(10:00~18:00)
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