東京バレエ団、60周年祝祭ガラ『ダイヤモンド・セレブレーション』を開催 10年ぶりの再演となる『エチュード』など上演
60周年記念シリーズ 9 東京バレエ団 60周年祝祭ガラ 『ダイヤモンド・セレブレーション』
2024年8月31日(土)・9月1日(日)NHK ホールにて、東京バレエ団 60周年祝祭ガラ『ダイヤモンド・セレブレーション』が開催されることが決定した。
“世界に通用するバレエ団”という壮大な目標を掲げ、1964年夏に歩み始めた東京バレエ団。創立3年目には最初の海外ツアーを実施し、“一糸乱れぬアンサンブル”によって欧州を圧倒。昨年のオーストラリア公演を含めこの春までに 33か国156都市786回を記録、また東京バレエ団はこれまで世界的なスターたちを数々招いて共演を果たしてきた。
60周年を迎える現在、公演はバレエ団のプリンシパルを中心にした配役で上演され、後を追うソリストの層も厚く、この10年で東京バレエ団は新たな進化を起こしている。さらに、創立以来、一貫して古典の全幕作品から現代振付家の名作まで幅広いレパートリーを有するのも同団の強みともいえる。
そんな東京バレエ団が60周年祝祭ガラを行う。本ガラでは、ゆかりの振付家の作品から、2024年“今”の東京バレエ団を凝縮したラインナップでおくる。
10年ぶりの再演となる『エチュード』は、斎藤友佳理芸術監督体制となり、以前に増して強化されてきた東京バレエ団の精逸な群舞の進化を示すにふさわしい作品。
『エチュード』 photo: Kiyonori Hasegawa
節目の時に欠かせない、東京バレエ団の代名詞的作品であり、ベジャールによる祝祭の舞『ボレロ』。
『ボレロ』 photo: Shoko Matsuhashi
これら2作品で東京バレエ団の総力を見せる一方で、『バクチⅢ』『ドリームタイム』『スプリング・アンド・フォール』『かぐや姫』ではソリスト個々の磨き上げられたテクニックと表現力をもって名だたる振付家たちの感性を表出する。
『バクチ』 photo: Koujiro Yoshikawa
『バクチ』 photo: Kiyonori Hasegawa
『ドリーム・タイム』 photo: Kiyonori Hasegawa
『スプリング・アンド・フォール』 photo: Shoko Matsuhashi
『かぐや姫』 photo: Shoko Matsuhashi
今、そしてこれからを担う東京バレエ団ダンサーたちのほとばしるエネルギーを、劇場で堪能しよう。
公演情報
東京バレエ団 60周年祝祭ガラ
『ダイヤモンド・セレブレーション』
2024年8月31日(土)15:00
2024年9月1日(日)14:00
会場:NHK ホール(渋谷)
S:¥14,500 A:¥12,000 B:¥9,000 C:¥7,000 D:¥5,000 E:¥3,000
※未就学のお子さまはご入場いただけません。
【お得な】
*ペア割引[S、A、B席] 2枚で 1,000 円割引
※NBS(WEB・電話)のみで発売。
*親子割引[S、A、B席] 小学生~高校生が半額
※NBS(WEB・電話)のみで発売。大人1名につきお子さま2名まで。座席指定不可。
*U25 シート ¥2,000
※NBS WEB のみで 7/11(木)21:00 より発売。公演当日に25歳までの方が対象。
座席指定はできません。座席指定券は公演当日のお渡しになります。公演当日、年齢が確認できる身分証をご提示ください。
お問い合わせ:センター TEL 03-3791-8888(平日 10:00~16:00 土日祝・休み)
上演演目
振付:ハラルド・ランダ―
音楽:カール・チュルニー/編曲:クヌドーゲ・リーサゲル
東京バレエ団初演:1977年5月4日、東京文化会館
特別なストーリーはなく、バレリーナが毎日、技術向上のために行うレッスンが描かれている。まずは5人の少女が教師の前で、つぎつぎに足の5つのポジションをとり、プリエをする。ついでバーが置かれ、バーによる日常訓練になり、めざましいテクニックを織り交ぜたソロやパ・ド・ドゥ、パ・ド・トロワ、アンサンブルの踊りが加速度的に展開され、行きつく暇もなく緊張感が高まり、華やかなフィナーレに終わる。練習風景を通して古典バレエのテクニックを存分に披露する瀟洒な作品。
8月31日(土)秋山 瑛、宮川新大、秋元康臣
9月1日(日)秋山 瑛、宮川新大、池本祥真
『ボレロ』
音楽:モーリス・ラヴェル
振付:モーリス・ベジャール
東京バレエ団初演:1982年7月19日、東京文化会館
メロディ:上野水香
『バクチⅢ』 ※9/1(日)上演
振付:モーリス・ベジャール
音楽:インドの伝統音楽
衣裳:ジャルミナル・カサド
東京バレエ団初演:2000年10月5日、東京文化会館
全体は3つのパートから成る。最初は古代叙事詩「ラーマーヤナ」で有名な、ヴィシュヌ神の化身ラーマとその妻シーターの踊りで、白の衣裳で踊られる。2つ目はヴィシュヌ神のもうひとつの化身、若さと美貌、音楽の神でもあるクリシュナとラダーの踊りで、黄色の衣裳で踊られる。そして3つ目の『バクチⅢ』が東京バレエ団のレパートリーとなっている、シヴァ神とその妻シャクティの踊りで、赤の衣裳で踊られる。
シャクティ:伝田陽美
シヴァ:柄本 弾
音楽:武満徹
振付:装置・衣裳デザイン:ジョン・マクファーレン
照明デザイン:イリ・キリアン(コンセプト)、ヨープ・カボルト(製作)
技術監督、装置・照明改訂:ケース・チェッベス
東京バレエ団初演:2000年5月27日、東京文化会館
1981年武満徹は自身の“夢と数"シリーズの一つとして「オーケストラのための夢の時(ドリームタイム)」を書き上げ、この“短いエピソードが一見とりとめなくなく浮遊するように連なる"珠玉の楽曲は、翌年、世界初演された。ダンスが初演されたのは、さらにその1年後。ロングスカートの3人の女性が、あたかも夢の中で目覚めたようにゆっくりと動きだし、伸縮するテンポやふるえる装飾音に鋭く反応しながら順々に男性たちと踊っていく。途切れることのないなめらかなステップ、変幻自在にからまる男女の身体が、流麗な美を生み濃厚な叙情を立ち上がらせる。
沖香菜子、金子仁美、三雲友里加、宮川新大、岡崎隼也
『スプリング・アンド・フォール』よりパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:アントニン・ドヴォルザーク、弦楽セレナーデ ホ長調 op.22
装置・照明・衣裳:ジョン・ノイマイヤー
東京バレエ団初演:2000年2月4日、簡易保険ホール
8/31(土)足立真里亜、大塚 卓
9/1(日)沖香菜子、秋元康臣
演出振付:金森 穣
音楽:クロード・ドビュッシー
東京バレエ団世界初演:2023年10月20日、東京文化会館
日本最古の物語文学「かぐや姫」(竹取物語)をもとに、金森は独自の物語バレエを構想。自らの創作活動を通じて得た舞踊の方法論とバレエの伝統的なスタイルを融合させながら、クロード・ドビュッシーの楽曲と日本の伝承文学の世界をみごとに重ねた、新しい物語バレエを誕生させた。
かぐや姫:秋山 瑛
道児:柄本 弾