RAD野田洋次郎、歌声で伝えた主演作への感謝「トイレのピエタ」舞台挨拶

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2016.2.21
左から野田洋次郎、杉咲花、松永大司監督。

左から野田洋次郎、杉咲花、松永大司監督。

本日2月20日に東京・新宿ピカデリーにて映画「トイレのピエタ」の舞台挨拶が行われ、主演を務めたRADWIMPSの野田洋次郎(Vo, G)、共演の杉咲花、監督の松永大司が登壇した。

「トイレのピエタ」はマンガ家の手塚治虫が亡くなる直前までつづっていた病床日記をもとにしたオリジナルストーリーの作品。この映画で野田は映画に初主演した。この日行われた挨拶は、今作が本年度のさまざまな映画賞で俳優賞および監督賞を受賞していることを受けて行われたもの。3人が舞台挨拶の場に揃うのは2015年6月の公開初日以来で、杉咲は「洋次郎さんに会うのは本当にひさしぶりなので、なんだか緊張しています」と語った。

この作品で演技に初挑戦した野田は、司会者から「この映画に出てみて変わったことはある?」と聞かれ「1番に、映画の観方が変わりました。『ここ、大変そうだな』とか『これはどうやって撮ってるんだろう』とか、作る側の気持ちを考えるようになった」と明かす。杉咲は印象的だった出来事を聞かれると「監督が本当に怖かった」と答え「オーディションを受けたとき『やる気がないなら帰れ』と言われたんです。『やる気あるし』と思ったりもしたけど、ただ怖いだけじゃなくて『できる、大丈夫』って気持ちも伝わってきたから、すごく楽しかった」と振り返った。

松永監督は「トイレのピエタ」が映画賞で評価を受けたことについて思いを語る。彼は「自分のことは置いておいて、2人には賞を獲ってほしい気持ちがあった」と明かし「自分がいいと思ったものが評価されてほしいという思いがあったからうれしかった。ホッとしたような感覚のありました」と心境を吐露した。

トーク終盤には、この作品が自分にとってどのようなものになったかという問いかけが司会者から投げられる。これに野田は「新しい扉を開けてくれたというのは間違いないし、これまでとはまったく違う世界が広がった。(主人公の)宏を通して人生が変わりました。宏の分まで生きてやろうって気持ちで自分の作品作りに取り組めているし、感謝でいっぱいです」とコメント。杉咲は「これからこんな作品に出会えるのだろうかって思ってしまうくらい、自分の中で大きな存在になった気がしています。それくらい、本当に大切な作品です」と答えた。

監督は最後に「いつも言いそびれていたんですけど、洋次郎と花には本当に感謝しています、ありがとう」と思いを伝える。これを聞いた杉咲は「もう、やめてくださいよ」と声を詰まらせた。野田は最後にマイクを握ると「僕は本当に、監督と花、プロデューサーに引っ張り上げてもらいました。ちょっと、1回やりたいことがあって。皆さん目を閉じてもらってもいいですか? 絶対に開けちゃダメだよ」と客席に語りかける。観客が目を閉じると、彼はこの映画の主題歌「ピクニック」をアカペラでワンフレーズ披露。最後に贈られた野田からのサプライズに、会場は大きな拍手に包まれていた。

音楽ナタリー
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