維新派・松本雄吉の最後の出演作品が上映中

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『Nước biển / sea water』(神戸公演)より。松本雄吉が左端に座っているのが確認できる。

『Nước biển / sea water』(神戸公演)より。松本雄吉が左端に座っているのが確認できる。


若いアーティストと組んだ「海」にまつわるパフォーマンスの映像を無料で公開。

今年6月に逝去した「維新派」主宰の松本雄吉。現在維新派の最終公演『アマハラ』が奈良・平城宮跡で上演されている一方で、松本が最後に「出演者」としてクレジットされた舞台『Nước biển / sea water』が、現在大阪のアートスペース[アートエリアB1]で上映されている。

『Nước biển / sea water』は、2014年にNPO法人DANCE BOXが主催したイベント「KOBE-Asia Contemporary Dance Festival #3」の中で上演されたもの。松本と、ベトナムを拠点とする現代アーティストのジュン・グエン=ハツシバ、維新派の出演経験も持つダンサーの垣尾優の3人が製作・出演した作品だ。会場となった[ArtTheater dB 神戸]が海に近いという環境を活かし、3人が自ら汲んできた海水を劇場に直接運び入れ、観客も含めた全員が大量の容器に回していき、最後にはそれをみんなで海に戻しに行く…という、演劇やダンスよりアートパフォーマンスに近いものだった。その合間には垣尾の水のようなダンスや、ハツシバの海にまつわる映像作品の上映やライブ映像中継、そして松本が海について語るナレーションが挿入され、観客は自ずと海と生命に関して様々な思考をめぐらせることになる。

今回の上映は、14年の神戸版に映像を中心に、同じ年の年末に[東京都現代美術館]で再演された東京版の冒頭シーンや衣装なども展示。維新派でも『MAREBITO』や『透視図』のように、海や川をテーマにした作品を数多く手がけた松本の、海に対する率直な思いが語られているという意味でも貴重な映像だ。最終日の29日には、出演者の垣尾や、本作品を企画した「contact Gonzo」の塚原悠也などが出演するトークを開催する。

また「DANCE BOX」は本作以外にも、過去20年の間に上演された様々なダンス/パフォーマンス作品の記録映像を「ダンスボックス アーカイブ プロジェクト」として、2017年から随時上映する予定。詳細はまた追ってお知らせする。 

イベント情報

ブリッジシアター/ダンスボックス アーカイブ プロジェクト オープニングプログラム
特別展示上映『Nước biển / sea water』

■日時:上映中~10月29日(土) 12:00~19:00
■場所:アートエリアB1 ※月曜休館 (大阪市北区中之島1-1-1 京阪電車なにわ橋駅下車)
■料金:入場無料
■製作・出演:松本雄吉(維新派)、ジュン・グエン=ハツシバ、垣尾優
■公式サイト:http://www.db-dancebox.org/04_sc/1610_archive/

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