英国ロイヤルバレエ『フランケンシュタイン』をNHK BSで放送

ニュース
動画
クラシック
舞台
2016.11.20
© ROH 2016. Photograph by Bill Cooper(ROH公式より)

© ROH 2016. Photograph by Bill Cooper(ROH公式より)


英国ロイヤル・バレエの新作バレエ『フランケンシュタイン』(全3幕)が、11月20日(日)深夜のNHK BSプレミアム「プレミアムシアター」で放送される。

『フランケンシュタイン』 の原作は、イギリスの小説家メアリー・シェリーが1818年に出版したゴシック小説。タイトルは、若き博士ヴィクター・フランケンシュタインを表す。彼の創った人造人間(怪物)が、自らの醜さに絶望し、創造主たる人間に次々と復讐をおこなう怪奇譚である。英国の誇るゴシック小説の代表作にして、史上初のSF小説と称せられることもある。1816年、スイスジュネーヴ近郊レマン湖畔の詩人バイロンの別荘(ディオダティ荘)に集まった者たちで一人一つずつ怪談を作ることになった際に、バイロンが『吸血鬼』を、そしてメアリー・シェリーが『フランケンシュタイン』の原型をそれぞれ着想したという。

20世紀に入ると、映画化により西洋ホラーの代表作として知られるようになった『フランケンシュタイン』。最近では、ダニー・ボイルの演出、アンダーワールドの音楽で、ベネディクト・カンバーバッチとジョニー・リー・ミラーが博士と怪物を交互に演じた演劇版がナショナルシアターで上演され(2011年)、世界中の映画館にライブビューイング配信もされて大きな話題となった。また日本では、2013年11月に東山紀之&坂本昌行が演じた演劇版(演出:鈴木裕美、上演台本:倉持裕)が上演され、高い評価を得た。さらに2014年には韓国でミュージカル化、同国ミュージカル史上最大の動員を記録する大ヒットとなり、2017年1月には同プロダクションの日本版が日生劇場ほかで上演されることになっている。そして2016年5月、ついに英国ロイヤルバレエ団がバレエ版を発表したのである。

Frankenstein trailer (The Royal Ballet)
 

振付は英国人振付家リアム・スカーレット。英国ロイヤル・バレエのダンサーだったが、振付の才能が認められ、2012年に26歳の若さで同バレエ団の「アーティスト・イン・レジデンス」に就任。以後、振付に専念するようになった。彼は、マイアミ・シティ・バレエやサン・フランシスコ・バレエなどからの振付委嘱にも応えている。今後の活躍がいっそう期待される英国バレエクリエイター界のホープである。

一方、今回の音楽を担当したのは、ローウェル・リーバーマン。アメリカの現代音楽作曲家(指揮者、ピアニストでもある)。現代音楽といっても、調性に基づく耳馴染みしやすい楽曲を作ることで定評がある。

ちなみにこの『フランケンシュタイン』は、イギリスでは映画館上映もされるほどの話題作だった。それほどの映像をテレビで観ることができるのは、貴重である。

なお同番組では『フランケンシュタイン』のほかに、英国ロイヤル・バレエ公演『スケートをする人々』(フレディ・アシュトン振付)、ロイヤル・フランダース・バレエ公演『ラヴェル』も放送される。いずれも見逃せない意欲的作品だ。

Liam Scarlett on bringing Frankenstein to life (The Royal Ballet)
 
放送情報
■放送番組:NHK BSプレミアム「プレミアムシアター」
■放送日時:11月20日(日)深夜24時00分~28時05分)(11月14日(月)午前0時00分~4時05分)
■放送内容:
◇本日の番組紹介(0:00:00~0:02:30)
ナレーション: 水落幸子(みずおち ゆきこ)

◇英国ロイヤル・バレエ公演「フランケンシュタイン」(0:02:30~2:16:30) 
◆演目:バレエ「フランケンシュタイン」(全3幕)
◆振付:リアム・スカーレット
◆音楽:ローウェル・リーバーマン
◆出演:
ヴィクター・フランケンシュタイン:フェデリコ・ボネッリ
エリザベス・ラヴェンツァ(ヴィクターの恋人):ラウラ・モレーラ
アルフォンス・フランケンシュタイン(ヴィクターの父):ベネット・ガートサイド
キャロライン・ボーフォート(ヴィクターの母):クリスティーナ・アレスティス
ウィリアム・フランケンシュタイン(ヴィクターの弟):ギリェム・カブレラ・エスピナッチ
ジュスティーヌ・モリッツ(家政婦):ミーガン・グレイス・ヒンキス
ヘンリー・クラーヴァル(ヴィクターの友人):アレグザンダー・キャンベル
怪物:スティーヴン・マックレー ほか
英国ロイヤル・バレエ団
◆管弦楽:コヴェントガーデン王立歌劇場管弦楽団
◆指揮:コーエン・ケッセルス
◆収録:2016年5月18日 コヴェントガーデン王立歌劇場(イギリス)

 
◇英国ロイヤル・バレエ公演「スケートをする人々」(2:17:30~2:46:30)
◆演目:バレエ「スケートをする人々」
◆振付:フレデリック・アシュトン
◆音楽:ジャコモ・マイヤベーア(歌劇『予言者』から)
◆編曲:コンスタント・ランバート
◆出演:
ブルー・ボーイ:スティーヴン・マックレー
ブルー・ガール:サマンサ・レイン 高田 茜
ホワイト・カップル:サラ・ラム ルパート・ペネファーザー
2人の少女:フランチェスカ・フィルピ サイアン・マーフィー
英国ロイヤル・バレエ団
◆美術/衣装:ウィリアム・チャペル
◆照明:ジョン・B・リード
◆管弦楽:ロイヤル・バレエ・シンフォニア
◆指揮:ポール・マーフィー
◆収録:2010年12月20、23日 コヴェントガーデン王立歌劇場(イギリス)

 
◇ロイヤル・フランダース・バレエ公演「ラヴェル」(2:47:00~4:05:00)
◆演目:バレエ「展覧会」 
◆振付:シディ・ラルビ・シェルカウイ
◆音楽:バレエ音楽「展覧会の絵」ムソルグスキー/ラヴェル
◆演目:バレエ「マ・メール・ロワ」
◆振 付:イエルーン・フェアブルッゲン
◆音 楽:バレエ音楽「マ・メール・ロワ」ラヴェル
◆出演:
(バレエ「マ・メール・ロワ」から)
王妃:ナンシー・オスバルデストン
王:アレグザンダー・バートン
アルマ:ドリュー・ジャコビー ほか
ロイヤル・フランダース・バレエ団
◆舞台美術/衣装:ティム・ヴァン・スティーンバーゲン
◆照明:ファビアナ・ピッチョーリ
◆管弦楽:フランダース・オペラ管弦楽団
◆指揮:ヤニス・プスプリカス
◆収録:2016年6月3、4日 フランドル歌劇場(ベルギー アントワープ)

 
■公式サイト: http://www4.nhk.or.jp/premium/
シェア / 保存先を選択