「私たちはまだまだこれから」 妄想キャリブレーションに訊く、メジャーデビュー後から現在――そして念願のアニメタイアップについて
妄想キャリブレーション・桜野 羽咲
――それなら良かったです。さて、メジャー4枚目となるシングル「激ヤバ∞ボッカーン!!」が3月8日にリリースされます。これは羽咲さん念願のTVアニメタイアップ曲ということで、『タイムボカン24』のエンディングテーマとして現在オンエア中です。
羽咲:私、普段はテンションが低いんですけど、決まったときはうれしすぎて転んで膝の肉が剥がれました(笑)。
――それ、笑って話すレベルの怪我じゃないですよ(笑)。
羽咲:でも、妄キャリの楽曲のひとつがアニメソングのカテゴリーに入ったことが本当にうれしくて、これからもどんどんねじ込んでいければなと思ってます。
――実際にアニメのエンディングで流れているのを見たときの感想は?
まひる:三悪(悪役3人組)が動いてるなかで、<Boom Boom>って自分たちが書いた歌詞もリンクしてて、「あ、本当に(エンディングテーマに)なったんだ!」って。
にぁ:テレビから自分の声が聴こえて、“妄想キャリブレーション”っていう文字が見えて、「ああ、本当だったんだぁ……」って。
まひる:思わずシャッター切りました。「ヤバいヤバいヤバい!」って。
羽咲:アニメファンの方から感想をいただけたこともすごくうれしかったですね。アニメが好きな方にアイドルを知ってもらえることってあまりないので。
――今回もメンバー全員で作詞されてますけど、テーマがあらかじめ決まっているとまた違った難しさがありそうですね。
にぁ:今回はアクダーマという悪役の3人をイメージして作ったんですけど、正統派じゃないところとか、「主役になりたい! 1位になりたい!」っていう部分が自分たちとすごく似てると思ったので、意外と書きやすかったです。
――作業はどんな感じで進めていったのでしょうか。
夢子:ヒゲドライバーさんが書いてくれた仮歌があったんで、それに合わせて全員それぞれが歌詞を書いて、それを最終的に作詞家さんにまとめてもらいました。
――じゃあ、採用されたラインもあれば、そうじゃないのもあったり。誰の分量が多いんですか?
伊織:今回は意外とみんなまんべんなく使ってもらってます。
羽咲:仮歌の歌詞のインパクトが強すぎて、2番は仮歌のままの部分が多いですね。
まひる:「うちら最強キャリブレーション」とか。
羽咲:(作詞作曲を手掛けている)ヒゲドライバーさんが妄キャリのことを思って書いてくださって。仮歌のタイトルも「激ヤバベースブンブン丸」っていう印象が強いものだったんですけど、そこからかなりインスピレーションを受けて書きました。
――サウンドとリンクしたワードが入ってるところがシャレてますよね。<Drum & Bass>とか<低音!低音!低音!>とか。
まひる:格好良いですよね。歌ってて気持ちいいです。
――メジャーデビュー以降、自分たちでも作詞を手掛けるようになってますが、そもそものきっかけは?
まひる:「やりたい!」ってずっと言ってたんですよ。
羽咲:自分たちで書いたほうがより理解が深まったものを歌えるなと思って。もちろん、他の方が書いてくださったものがダメっていうことではないんですけど、できるなら挑戦してみたいっていうことをソニーさんに言ったら「じゃあ、やってみよう」って言ってくださったので、挑戦させてもらってます。
――自分たちで歌詞を書くと、歌に対する気持ちがさらに強くなりますよね。
まひる:レコーディングでもすんなり歌えるよね。
にぁ:自分たちが普段から使い慣れてる言葉で書くので、いい感じに歌が出てくるんですよ。
夢子:感情を乗せやすいです。
羽咲:他のメンバーが書いた歌詞でも、「どういう気持ちで書いたのか」っていう恥ずかしい話し合いを先にやるので、「ああ、そういう気持ちで書いたんならそれを意識して歌おう」っていう気持ちになります。
妄想キャリブレーション・水城 夢子
――今回はドラムンベースに初挑戦ということで、レコーディングで注意したことはありますか?
にぁ:音のインパクトが強いので、それに負けないようにしなくちゃなって思いました。あと、ラップっぽい部分があるので滑舌を意識しました。
羽咲:勢いが大事だよね。
夢子:私はリズム感がないので、こういうメリハリをつけて歌う曲は苦手なんですよ。なので、ライブ中もドカーンとくるように歌ってます。歌い出しを強めにすることを意識してますね。
――妄キャリの音楽性が広がっていくことについてどう思ってますか?
羽咲:かなりいいよね。
夢子:伊織もカップリングで作曲してくれてるし、ロックもバラードもポップスもいろんなことをやっていきたいです。どんなジャンルでも私たちが作詞して歌って踊れば妄キャリの曲になるって言えるような土台作りを今やってます。
――話にも出ましたが、伊織さんがカップリング曲の「back stage」で初めて作曲を手掛けています。
伊織:楽しかったです。
――なぜ作曲することになったんでしょうか?
伊織:『サウンド・デザイナー』さんっていう雑誌の取材で曲作りの講座を受けたんですけど、伊織はピアノをやってたことがあったので、その時に8小節分のメロディーを作ったんです。そしたらそれが「え、いいじゃん」となったみたいで、「フルで作ろうよ」っていうことでトントン拍子に作らせていただくことが決まりました。
羽咲:作詞に関しても、この曲は作詞家さんに全く手伝ってもらわずに、初めてメンバーだけで作ったので、提出期限ギリギリまで毎晩メンバーで話し合ってました。
にぁ:ゼロから歌詞を生み出す難しさは分かってたんですけど、それを完成させることが一番難しいってことに今回気づきました。
夢子:正解がないからどこにたどり着けばいいのか分からなくて、年末年始はこの歌詞のことで頭がいっぱいでした。
まひる:一人ひとりの主張が強いので、どの言葉を選ぶかってなったときになかなか決まらなかったり、意見が割れたりするのが一番大変で。
羽咲:なるべくみんなの意見を取り入れようとするとごちゃごちゃになっちゃったり(笑)。でも、かなり勉強になりましたね。
――たしかにゴールの設定は難しそうですね。
夢子:でも、自分たちの答えというよりは受け手の気持ちが大事なので、皆さんの前でお披露目したときにどうなるのかなって。
にぁ:すごい緊張するんだろうな。
夢子:伊織、すごい緊張するね。
伊織:ヤバイよ。前見れない。
妄想キャリブレーション
――では、最後に今年の野望を聞かせてください。
羽咲:たくさんある!
まひる:今年の野望かー!
伊織:ツアー? ツアー??
まひる:47都道府県ツアーやりたい! 妄キャリの売りはライブなので、国内全部回りたいし、海外にも行きたい。あと、私たち一人ひとり強みが違うし、ファッションも違うし、個性も違うので、メンバーぞれぞれ活躍の場を広げたいですね。個々の力をつけて、妄キャリとしてひとつになった時にその成果を還元できるようになりたいなと思います。日比谷野音とかでやりたくない!?
伊織:やりたい。
にぁ:(野音は自分たちに)絶対似合うと思ってるからね!
夢子:あとは冠番組が欲しいです!
にぁ:ちょっと遅めの時間帯で「なんでもやっていい」って感じの。
まひる:ストッキング被れるかな?
伊織:伊織、白塗りしたい。
まひる:なんでもやろう!
取材・文=阿刀“DA”大志 撮影=大橋祐希
2017年3月8日発売
「激ヤバ∞ボッカーン!!」初回生産限定盤
・通常盤 1,300円(税込) SRCL-9340
「激ヤバ∞ボッカーン!!」通常盤
・アニメ盤 1,300円(税込) SRCL-9341 ※期間生産限定盤
※CDジャケット:妄キャリキャラ・アニメ絵柄書き下ろしイラスト
「激ヤバ∞ボッカーン!!」アニメ盤
■タイアップ情報
妄想キャリブレーション『激ヤバ∞ボッカーン!!』
TVアニメ「タイムボカン24」エンディングテーマ
土曜夕方5時30分~
読売テレビ・日本テレビ系全国29局ネット(テレビ大分のみ日曜朝7時)で2016年10月より放送中。
※妄想キャリブレーション「激ヤバ∞ボッカーン!!」は1月7日(土)放送回より起用
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