淺井裕介、片山真理、前野健太らの作品を通じて未来を見通す 太田市美術館・図書館の開館記念展が開催

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アート
2017.3.30
〔参考作品〕淺井裕介≪全ての場所に命が宿る≫ 2015 年 「未⾒の星座<コンステレーション>」展 東京都現代美術館、2015 年 撮影:加藤健

〔参考作品〕淺井裕介≪全ての場所に命が宿る≫ 2015 年 「未⾒の星座<コンステレーション>」展 東京都現代美術館、2015 年 撮影:加藤健

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「まちに創造性をもたらす、知と感性のプラットフォーム」として、2017年4月に太田市美術館・図書館がグランドオープンする。それに伴い、開館記念展『未来への狼火』が2017年4月26日(水)~7月17日(月・祝)にかけて開催される。

飯塚小玕齋《白錆花籃 大海》1987年、太田市蔵、写真/小川京一郎

飯塚小玕齋《白錆花籃 大海》1987年、太田市蔵、写真/小川京一郎

石内都《mother’s#38》2002年、タイプCプリント ©Ishiuchi Miyako「Mother’s#38」

石内都《mother’s#38》2002年、タイプCプリント ©Ishiuchi Miyako「Mother’s#38」

片山真理《足をはかりに》2005年(群馬県立近代美術館 群馬青年ビエンナーレ‘05出品作)、廃材・アクリル・義足・パネル(3点組)、作家蔵

片山真理《足をはかりに》2005年(群馬県立近代美術館 群馬青年ビエンナーレ‘05出品作)、廃材・アクリル・義足・パネル(3点組)、作家蔵

太田市美術館・図書館がある群馬県・太田は戦前より飛行機研究所が建設されるなど、「ものづくり のまち」として栄えてきた。そんな太田には田園詩人と称された詩人・清⽔房之丞がいた。清水は、最初の詩集『霜害警報』(1930年)で、「桑が自分の⼦の樣に可愛いいんだ/桑が黑くなれば俺逹まで口がひ上がることになるんだ/村の俺逹の狼火をあげよ う」と綴る。そこで描かれたのは、冬の霜害に苦しみながらも、大切に桑を育てていた人々だ。郷土で詩を書くことに心を傾けた清水房之丞の仕事は、この風土で生きることへの強い誇りを感じさせる。

編集兼発行人:清水房之丞『上州詩人』第4号、発行所:上州詩人社、発行日:1933年1月、雑誌、個人蔵

編集兼発行人:清水房之丞『上州詩人』第4号、発行所:上州詩人社、発行日:1933年1月、雑誌、個人蔵

正田壤《物語》1976年 油彩・キャンバス、太田市立新田図書館蔵

正田壤《物語》1976年 油彩・キャンバス、太田市立新田図書館蔵

本展では、「風土の発見」「創造の遺伝⼦」「未来への狼火」をキーワードに、こうした歴史的風土のなかで生まれた絵画、工芸、写真、映像、詩、歌など、多ジャンルのアーティストの作品を新作もまじえて紹介する。さらには、 市民と共同のプロジェクトも実施し、それらを通して未来を展望するための‟狼火”をたちあげることを目指す。

林勇気《there》2017年、HD-video、作家蔵

林勇気《there》2017年、HD-video、作家蔵

[参考作品]藤原泰佑《上野図》(こうずけず)2015年、アクリル・コラージュ・顔料・箔・パネル、作家蔵

[参考作品]藤原泰佑《上野図》(こうずけず)2015年、アクリル・コラージュ・顔料・箔・パネル、作家蔵

前野健太

前野健太

 

イベント情報
太田市美術館・図書館 開館記念展 未来への狼火

会場 :太田市美術館・図書館 展示室1・2・3・スロープ他
会期 :2017年4月26日(水)~7月17日(月・祝)
休館日 :月曜日(5月1日、8日、15日、22日、29日、6月5日、12日、19日、26日、7月3日、10日/ただし祝日の7月17日は開館)
開館時間 :午前10時~午後6時 ※展示室への入場は午後5時30分まで
観覧料 :一般800円、学生・団体640円、中学生以下無料
http://www.artmuseumlibraryota.jp/post_artmuseum/602.html
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