光に包まれる超幻想空間に体ごと没入! 『チームラボジャングルと学ぶ!未来の遊園地』が開幕
渋谷ヒカリエでは開業5周年記念企画として『バイトル presents チームラボジャングルと学ぶ!未来の遊園地』が2017年7月28日(金)〜9月10日(日)の期間中、開催されている。
チームラボといえばプログラマ、エンジニア、CGアニメーター、絵師、数学者など、デジタル社会のさまざまな分野のスペシャリストから構成されるウルトラテクノロジスト集団だ。その活動はアート、サイエンス、テクノロジーの境界線をジャンルレスに横断し自由自在に表現するもので、これまでにない新感覚のダイナミックなデジタル体験を国内のみならず世界へと広く発信している。
そんなチームラボが、本イベントの目玉・チームラボジャングルで掲げるテーマは、ずばり「光のアートに体ごと没入し、光にふれて音楽を奏でる、参加没入型のミュージックフェスティバル」。こちらのショーは昨年大阪で開催され大好評を博したが、この度ヒカリエでは従来よりさらに進化したショーが登場するという。そこで今回イベントの見どころを探るべく、内覧会に潜入した。
幻想的な光が織りなす、光の饗宴
さっそく向かったのは、チームラボジャングルが上映される「ホールA」。暗がりの空間に一歩足を踏み入れると、いわゆるイベントスペースでは未だかつて目にしたことない光景が。壁に設置された無数のムービングライトに、まずは目が釘付けになってしまう。上映にはこれらが自在に駆使されるというが、これから一体何が始まるのだろうか?
内覧会では、チームラボジャングルのダイジェスト版が上演された。まずは、光の洞窟をモチーフにした作品「Light Cave」が上映されるいう。いよいよスタートするショーに胸が高鳴る。
テクノミュージックのような重低音のリズムとともに、暗闇のなかにまばゆい閃光が光のシャワーのように次から次へと降り注ぐ。それはまるで生き物にように上下左右へと自在に揺れて、縦横無尽に広がっていった。そして次第に光たちは一つに集合するように天井を目指し、瞬く間に空間全体を光の弧ですっぽりと包み込んでしまう。
光の洞窟「Light Cave」
この光の構造が、洞窟の様子をあらわしているのだろう。光はリアルな物質のように触れることこそできないものの、無数のライトが立体構造を描くことによって、それはまるでかたちあるモノのようなあたたかさと安心感をもたらしてくれることに気づく。また光と闇のコントラストが際立つことによって光の存在がより明確に知覚できるということも、ここではっきりと体感することができた。
動画撮影・編集=登坂義之
さっそくこれまでにない未体験ゾーンに迷い込んだ気分になり、同時に壮大な宇宙空間を浮遊しているような感覚を味わっていたところ、続いてのプログラム「Light Shell」、「Light Vortex」が始まった。
「Light Shell」
「Light Shell」以上に無数の光が織りなす光のアート「Light Vortex」
こちらの2作は「Light Cave」に比べて、光がよりダイナミックに動きながら互いに絡み合っていく姿が印象的で、その光景には前作以上に圧倒されてしまった。さらに目の前に次々と折り重なる光線を眺めているうちに、次第に光と体との境界線が曖昧になってきて、まるで自分も光の一部になったような不思議な気分にさせられてしまう。ステージも中央の位置も定まっていないこの空間では、体を自由に動かして光をあらゆる角度から知覚し、さらにさまざまな光景を目にすることができるという新鮮な体験が待っている。
光に「包まれ、触れて、奏でる」という、インタラクティブな体験
続いては「奏でる光 / Light Chords」の世界へ。
「奏でる光 Light Chords」では、光に触れることで物体として捉えるという不思議な感覚をもたらしてくれる。
こちらではタイトルの通り、人が光に触れることで音を鳴らすことできるという体験型のプログラムとなっている。頭上を一直線に横切る光に手を伸ばして奏でる音は、鳴らすたびに七変化するカラフルな色を目で楽しめる。加えて、「その時その空間にしか生まれない」一回性のクリエイティブな音の瞬間に立ち会うことができる。大人も夢中になって遊べるような臨場感たっぷりのショーでは、ぜひ童心に返った気分で光と音の海に思いっきりダイブしてみたい。
「奏でる儀式 / Sound Ritual」では、壁に映し出されるドクロや花の模様をタッチしたりスライドさせることで、色と音に変化が生まれるというおもしろい仕掛けが待っている。これまでは直線的に発光されていた光が、見覚えのある模様となってスクリーンに映し出された瞬間、会場は一気に明るいムードに包まれた。本プログラムでは花に触れるとピンク、橙色、といったように色の名称が聞こえてくるほか、バリ島のケチャにインスパイアされたというリズミカルな音にもしっかりと耳を澄ませてみたい。こちらも「奏でる光」と同様、大人の遊び心と知的好奇心を存分に揺さぶり、内面を刺激してくれることだろう。
「奏でる儀式 Sound Ritual」で壁面に映し出されるドクロの姿。
会場全体を華やかに彩ってくれた、カラフルな花模様
宇宙の一部になった感覚で、クリエイティブなシーンを彩る
クライマックスシーンをダイナミックに彩るのは「奏でる生命 - teamLabBall 奏でる球体」と「同期され変容する空間 - teamLabBall」。無数のチームラボボールの登場とともに、会場の熱気も最高潮に高まる。
「奏でる生命 teamLabBall 同期され変容する空間 teamLabBall」で登場した大きな球体
クライマックスでは光、空間、音と一体になり、宇宙の一部になったような不思議な感覚に。
こちらで注目したいのは、風船のように空中を漂う大きな球体が実はすべてデジタル制御されており、コンピューターが1つ1つの動きと位置を正確に把握しているという点である。それぞれが自由自在に動いているように見えて、互いに連動しながら全体を構成しているという事実。それはチームラボジャングルによって起こる光・音・色の絶え間ない変化、さらに個々が体を空間に委ね自由にリズムを刻むという体験が、全体に作用するということにも通じるだろう。
宇宙は惑星や無数の星たちが集まって調和を保つ一つのオーケストラに例えられることがある。これを踏まえれば、チームラボジャングルではコンピューターという巨大な頭脳に空間が観測されることによって、個が全体に影響を与え同時に全体に個が抱かれながら、自身も未知のクリエーションの一部になれる、壮大な宇宙を疑似体験をできるともいえはしないだろうか。空間に体ごと没入し光のなかに取り込まれるというこのエキサイティングな体験は、無意識のうちに五感が呼び覚まされるだけでなく、そんな知的興奮と一体感をも与えてくれるはずだ。
昼と夜で二つの顔を楽しめる、この夏の一押しイベント
さて本イベントではこの他にも、“共創”の知育をテーマに、これまでに世界中で累計500万人以上を動員している『学ぶ!未来の遊園地』で遊ぶことができる上に、『#RAIZEN BAR in teamLab Jungle』では、夜の時間帯にチームラボのデジタルアート空間でオリジナルカクテルを楽しむこともできる。ぜひあわせてチェックしてみたい。
『学ぶ!未来の遊園地』の「すべって育てる!フルーツ畑」。子どもだけでなく大人も楽しめる空間に
『学ぶ!未来の遊園地』の「Graffiti Nature - 山と谷」
『#RAIZEN BAR in teamLab Jungle』では、光で彩られた動物たちを目にすることができる
ナイトタイムのみ提供される、オリジナルカクテルも楽しみの一つに
内覧会終了後に行われたレセプションでは、チームラボ代表の猪子寿之氏をはじめ、本イベントに協賛したディップ株式会社代表の冨田英揮氏、アンバサダーの早坂ひららさんの3名が登壇し、それぞれイベントの見どころと意気込みを語った。
左からチームラボ代表の猪子寿之氏、アンバサダーの早坂ひららさん、ディップ株式会社代表の冨田英揮氏
その中で猪子氏は「チームラボジャングルは一言でいうと、ミュージシャンが出演しないミージックフェスティバル。美術館で絵画を鑑賞するようなアートとは違って、空間に体を没入することで自分もアートの一部になったような全く新しい体験をしてもらえると思うので、ぜひ多くの方に体験してほしい」と語った。
さて本イベントは昼公演は親子で楽しめる「Kids Noon(キッズヌーン)」、夜公演は大人のための「Art Night(アートナイト)」で構成されている。それぞれ演出時間や内容も変わり、昼夜で異なるプログラムを楽しむことができる。この夏、渋谷に上陸したばかりの注目のイベントで「アートを体で知覚する」という、これまでにない未知の体験をぜひ味わってみてほしい。
日時:2017年7月28日(金)〜9月10日(日)
会場:渋谷ヒカリエ9F ヒカリエホール
休演日:8/7(月)、8/21(月)、9/4(月)、Kids Noon(昼公演) 7/28(金)、9/5(火)〜8(金)、Art Night(夜公演)8/10(木)、8/4(金)20:30のみ
開催時間:9:30〜22:00(※定員制)
入場時間: 9:30、最終入場は16:40(土・日・祝は 15:20)
[Art Night(夜公演): 約60分] +学ぶ!未来の遊園地
入場時間: 18:00(土・日・祝は 17:00)、最終入場は20:30(平日・土・日・祝)
https://www.teamlab.art/jungletokyo/