唐十郎さん＆唐組の皆さんより、次回公演『鯨リチャード』の“ご挨拶”（動画）

 「ああ、リチャード三世が鯨カツを揚げている」

＜鯨カツ屋で見つけた一人のリチャード！ ああ、リチャード三世が鯨カツを揚げている…… 青春の野望と嵐が鯨油の匂いとともに沸きたつ＞

やはり、恐るべし唐十郎！なんという突飛な発想力であろうか。かつて新宿西口の思い出横丁に“鯨カツ屋”があったという。そこで鯨カツを揚げていたのが、シェイクスピアの戯曲で有名な15世紀のイングランド王「リチャード三世」だったというのだ。そこから展開する迷妄的な青春物語「鯨リチャード」が、2000年秋の初演以来15年の星霜を超えて「紅テント」最新メンバー達によって、今秋再演されることになった。

そこでSPICE編集部は、さっそく作・演出の唐十郎さん率いる劇団唐組の稽古場に突撃取材を敢行。演出の前面に立つ久保井研さん、そして看板女優の藤井由紀さんに、次回作に向けてのお話しを伺った。

さらに、である。稽古には劇団座長・唐十郎さんも立ち会われ、なんと唐さんから「コメント」をいただくことも叶った。短い中に唐さんのエッセンスが凝縮した超貴重映像であり、必見だ。ぜひ、ご覧いただきたい！

 

SPICEで既に報じた通り、9月27日（日）23:00にはBSスカパーで1989年の唐組公演「電子城」もオンエアーされる。先日の日本の30代「ジャガーの眼」や唐ゼミ「青頭巾」、そして今月末より開幕する新宿梁山泊「少女仮面」と併せて、いま演劇界はちょっとした「唐十郎フェスティヴァル」状態にある。本家本元の唐組公演を観ない理由はないし、この機に、どっぷり「唐十郎漬け」になるも亦楽しからずや！である。