「この三組なら作戦はいらない!」Kalafina・茅原実里・May’nが揃って語る「それぞれの歌とそれぞれの声」

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2018.2.13
 撮影:菊池貴裕

撮影:菊池貴裕

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2018年3月3日に両国国技館で開催される『Songful days』。SPICEが自信を持って提案する、“圧倒的歌唱力を持つアニソンシンガー”三組による音楽の祭典。今回出演するKalafina・茅原実里・May’nが都内某所で遂に集結。イベントへの意気込みやそれぞれの音楽について語り合った。実に7年ぶりとなる共演に向けての三組の言葉をお届けする。


――ついに3組がひとつの場所に揃った感じですが、どちらかと言えば夢に見た3組勢揃いにスタッフ陣のほうが緊張しています。

一同:ありがとうございます。

――3人が一堂に集まるのも久しぶりでしょうか。

May'n:そうですね。

Keiko:2010年とかかな?『ANIMAX MUSIX FALL 2010』でやらせてもらった時以来だから、7年。

茅原:お久しぶりですね。

Wakana:勝手に見てますけども、一方的に(笑)。

――それぞれの印象はどういったものがあるのでしょうか。May’nさん、茅原さんから見てKalafinaさんは?

May'n:もう唯一無二の存在というか、本当にKalafinaさんみたいな方っていないですよね。先にも後にもいない、本当に素敵な存在だなといつも拝見して思います。

茅原:そうですよね。もうとにかく歌声も歌っているお姿も美しい。音楽を通して色々な世界を見せてくれますし、聴いていて心が浄化されるというか。本当に素敵だなあと思って聴いていますね。

――では、May'nさんの印象は。

Wakana:私たちデビュー当時って1年間ライブ活動がなかったので、2年目からライブ活動をはじめたんですが、May'nちゃんと一緒にライブとか出させていただいたり番組に呼んでいただいたりした時に、本当に格好良いと思いました。とにかく身体もすごいし、動きがキレッキレで。

May'n:身体や動きに関してはもっと先輩がいますから(笑)。

Wakana:うちのKeikoが「マッチョ先輩」って言われることがあるんですけど、May’nちゃんが名付け親なんですよ(笑)。 マッチョ先輩は浸透しましたね。

May'n:浸透しちゃいましたか、どうしよう、Kalafinaさんのイメージが(笑)。

Wakana:でも本当にMay'nちゃんに対しては、ひとりであんなにパワフルに歌う人がいるんだ、というのを目の前で見せてもらって感動した思い出しかなくて。毎回イベントとかでも最後にすごく元気いっぱいで駆け出してくる感じがすごく好きで。素敵な格好良いアーティストさんだなという印象ですね。

茅原:May'nちゃんは、本当にしっかりしているよね。年下なのにすごく芯があってクール。めちゃくちゃ格好良いなっていつも思って見ています。

Hikaru 撮影:菊池貴裕

Hikaru 撮影:菊池貴裕

――そして茅原さんは、この中では声優業もされていますが、ご印象はどうでしょう。Hikaruさんはアニメ好きというところで。

Hikaru:一方的にアニメとかで拝見させていただいています。今期のアニメの曲も歌われているので、見てます!

茅原:はい、『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』ですね!ありがとうございます。

HikaruMay’nさんが主題歌歌われている『魔法使いの嫁』も見てます。

May'n:ありがとうございます。

Hikaru:なのでそれを聴けるのかなとちょっとドキドキしながら。一ファンとしてもすごく楽しみです。

May'n:私はもちろん声優として活躍されていることは最初から存じ上げていましたが、歌手・茅原実里さんというイメージがすごく最初から大きかったんです。すごくパワフルなステージングですし、でも話すとちょっとおちゃめというかキュートな気さくな部分もある、すごく素敵な先輩だなと思います。

茅原:やったー!(笑)

May'n:こういうところです(笑)。

アコースティックライブの魅力は?

――3組ともアコースティックのライブをやられていますが、アコースティックと普通のバンドスタイルの差はどういうところに感じられていますか。

KeikoKalafinaの曲はオリジナルが何重にもトラック数があるような曲なので、そういったものを全て削ぎ落としていって、ピアノと弦のカルテットという一番シンプルな編成でその曲をまず作り直す、というかたちを一からやるんです。

――その中でどうやって曲の持つイメージを原曲に近づけるんでしょうか?

Keiko:それはやっぱり声ですね。3人の声の表現とか、今まで歌っていたその言葉の表現の仕方とか、私たちのハーモニーの積みとか、そういったところで曲の世界観を声でもう一度作り直す、という作業が一番大きな違いではありますね。

――茅原さんもこの間、『Minori Chihara Live 2017 ~弦楽四重奏の調べ~』を開催されましたが、いかがでしたか?

茅原:気持ち良かったですね。普段はバンドメンバーが6人もいるので、賑やかなサウンドのなかで負けじと戦っている感じなのですが、アコースティックだったり弦楽四重奏というスタイルのなかで歌っていると、自分の歌をちゃんと聴いてもらえている感覚だったり喜びがありましたね。

――May'nさんも『May'n Acoustic Tour 2017~2018 Hang jam vol.3』を開催されましたが、アンコールがとても印象的でした。お客さんの歌ってほしい曲をその場でヒヤリングして歌うという。

May'n:そうですね、うちのメンバーが弾いたことがない曲もあるので、みんな裏で必死に譜面を探してくれて、パッとやるみたいな(笑)。 私も何年ぶりかのアルバム曲とかも出てきて、「やばいこれ振り付けあったよね?」というのをでみんなが踊ってくれたり。そういう近さみたいなものもアコースティックの魅力かなと思いますね。みんなの声もダイレクトにより聞こえてきますし。

――東京キネマ倶楽部でのライブを拝見しましたが、リクエストが来るのが激しい曲ばかりで面白かったですね。アコースティックなのに激しい動きで。

Keiko:そういう時間も込みでいいですよね。

茅原:そこで作るんだ。

May'n:そう、ギターとピアノの人がやってくれて。

茅原:私がやりたいって言ったら絶対断られると思う。

Keiko:ハードルが高いですよね。

――それぞれやられていて印象が違う、三者三様ですよね。だからお呼びしていて、融合するのが面白いなと。アコースティックにも色んな形があるなと。

撮影:菊池貴裕

撮影:菊池貴裕

May'nKalafinaさんは声のコーラスの積み方みたいなものもまた一からの練り直すんですか。

Keiko:アコースティックだとやっぱり音数が消えるので、3人のコーラスワークのパート振りもちょっと変わったりしますね、ちょっとですけど。アコースティック編成で一番心地よい音にするために、私たちの声も楽器になるような感じかな。私たちのアコースティックは「ノンカジュアル」という感じですね。ちょっと息がしづらいぐらいの。

Wakana:拳握っちゃって爪の跡がついちゃうくらい。

Keiko:私たちもマイクを握る手が痛くなるぐらい、熱量高い。

Wakana:力が入る感じだね。

Keiko:うん、一切抜かない。

Hikaru:抜くところがない。

Keiko:カジュアルにすると曲がぼやけてくるんですよ。

May'n:私の正反対かもしれないです。私のアコースティックはよりリラックスしてる感じ。

Keiko:May'nのアコースティックライブ聴いてみたいです。

Wakana:普段はパワフルだからこそ、そのギャップをみんな楽しみにアコースティックを見に来られるんですかね。

May'n:そうかもしれないですね。

ホールによって歌い方も変わる

――『Songful days』は会場が両国国技館ですが、国技館の印象ってなにかありますか?まぁ、お相撲ですよね。

Wakana:完全にそうです(笑)。 Kalafinaのベーシストの方もこの間国技館だったんだけど、と仰っていて、ああライブをやる方もいるんだなと印象がどんどん変わってきましたね。

茅原:私も一度、クリスマスライブをしたことがあるんですけど、穴に落ちたことがあって。

KalafinaMay’n:えぇー!? 

茅原:いわゆる奈落ですね。舞台監督に「この時間はセリが下がってるから気をつけてね」と言われていたのをすっかり忘れていて、水を飲みに行こうとしたら一直線上に穴があって、落ちちゃった。プロデューサーもこれはやばいことになったぞ…と、ステージに上がってお客さまに説明しないと!ライブは中止だ〜!みたいな展開になっちゃったんだけど、私運動神経が良くて綺麗に着地していて(笑)。  それで大丈夫だったという思い出が。

Wakana:それは忘れられない思い出ですね……。

Keiko:国技館の響きってどんな感じなのでしょうね。私たちは毎回様々な会場の響きをリハーサルで聴いて、その会場の残響の残り方とか、広がり方に合わせて滑舌や発声を微妙に変えてたりしていて。

May'n・茅原:えぇー!?

Keiko:どんな響きなのかなと、リバーブ感が強いのかすっきり響くのか。

茅原:正直なこと言っていいですか……。忘れました(笑)。 やったの何年前なんだろう。

Wakana:ということは歌に集中して楽しめたということだと思うので、楽しみですね。

Keiko 撮影:菊池貴裕

Keiko 撮影:菊池貴裕

Keiko:私たちはちょっとむずかしいな、という会場って覚えてるんですよ。ホールによって石造り、木造り、様々で音の吸収も広がり方も違いますから、とても難しいです。

――先日ライブを行った日本武道館と、オーチャードホールはどうでしたか。

Keiko:やりやすいです。ただオーチャードははじめて立たせていただいた時は、残響とかの残りがすごく大きいので、ピッチのコード感がすごく難しかったです。三声の積みがちょっとでもズレると響きがだいぶ変わるので、2,3回立たせていただいてからやっと慣れましたけど、はじめてのオーチャードは難しかったです。クラシックホールはやはり難しいですね。

声を失った時に感じたファンの暖かさ

Keiko:私、実はKalafinaとしては一度アニメのイベントに出させていただく時に、誰かのカバーを探していことがあって、その時お二方の歌をトライしたことがあるんですよ。難しくて私たちには合わなくてボツになったんですけど、その時にMay'nのは武道館とかで「ダイアモンドクレバス」とか生で聴いてましたし、茅原さんのは私たち3人でずっと同じライブ動画を。

Hikaru :「Paradise Lost」を。

Keiko:格好良いと思って。お二方にとっても有名な楽曲だと思いますが、それを3人でトライする時に、お二方ともハイトーンボイスではあるのですけど、自分たちにはない突き抜け方とか、ここを大事に歌うぞという言葉の表現の強さとか、そういったものが自分たちにはまたないボーカル力だなと思ったんです。

――なるほど。

Keiko:パワーボーカルってやっぱり一言に言えないな、と。私も低音としてWakanaとHikaruの高音に対してハーモニーをいつも奏でているので、違うアーティストさんのボーカルを聴くと、このパワーボーカルに自分の声を重ねたらどうなるかなとか、妄想したくなるような力強さを感じましたね。凄く取り込みたかったんですけど、でも全然(笑)。 あの突き抜け方というのは、May’nはMay'nの、茅原さんは茅原さんじゃないとできないものなんだなと感動しましたね。ずっとヘビロテしてました。

――May'nさんは一度お休みされた時期もありましたが、声を取り戻すという言い方は悪いですが、帰ってきてから歌い方が変わったりはしましたか?

May'n:そうですね、私の人生の転機はそこですね。2015年がデビュー10周年の年で喉を痛めてしまって。やっぱりすごく悔しくて、なんで10周年のタイミングで、という思いが強かったんですけど、療養をして復帰に向けて改めて自分の歌い方とか日々のケアを見つめ直した時に、何か自信が持てるようになったというか。

May'n 撮影:菊池貴裕

May'n 撮影:菊池貴裕

――自信ですか。

May’n:もっとこういうことができたんだ、と新たなことも知ることができたんです。10周年というタイミングだったからこそ、ずっと何か張り詰めていたというか、ある種の緊張感があったのですが、それがなくなったことによって、より心から楽しめるようになって。ここ2、3年は楽しいこといっぱいしよう、という一番シンプルな思いになってきたというのはあります。

Keiko:声は変わったの?

May'n:特に変わってはいないですね。

Keiko:お休みは大事ですよね。

――シンガーの方が歌えなくなる時、精神的にはどうなんでしょう。

May'n:とにかく怖かったですね。医学的に良くなるというものが果たして自分の求めているイメージに戻るのかという不安はすごくありました。

――そうですよね、医学的な治る、とシンガーとしての治る、には感覚の差がありそうです。

May’n:あとはツアー開催中でもあったので、中止をしてしまうことに対する申し訳なさとか、ファンの方を裏切ってしまったということで、本当にごめんなさいという気持ちでしかなかったんですけど……いつまででも待っているからねとファンの方が言ってくれた時に、「ああ、この仲間を絶対この先裏切らないような自分でいよう」と思って、私はみんなに何を恩返しできるかなということをすごく考えながら、とにかく楽しいことをみんなで見つけにいこうね、という言葉に変えられるようになりました。

スナックで歌った尾崎豊が人生を変えた

――今May’nさんから人生の転機という言葉がありましたが、皆さんそれぞれ自分の中でターニングポイントになった1曲やライブがあったら聞きたいのですが。

茅原:私は尾崎豊さんの「卒業」ですかね。尾崎豊さんすごく好きで聴いていて。私が歌手になりたいという夢を親が許してくれるきっかけになった記憶があるんですよ。

――きっかけですか。

茅原:子供が歌手になりたいっていうのは、親としてはなかなか認めにくい部分があると思うんですけど……。ある時お父さんに行きつけのスナックに連れていかれたことがあって。 当時、私はすごくシャイだったから人前で歌を歌ったりするのは苦手だったんですけど、酔ったお父さんが「実里何か歌え」って言ってきて。実はうちのお父さんは歌がすごく上手で、テイチクレコードからデビューが決まっていたこともあるんです…(笑)。だけど結局歌手ではなく、サラリーマンの道を自ら選んだ人なんです。いつも家でギターを弾きながら歌を歌ってくれていたので、それを聴いていた私も自然とフォークソングが好きになったんですよね。

――そうなんですね。

茅原:それでその時に、私は尾崎豊さんが好きだったから「卒業」を歌ったんです。そうしたらお父さんが私の「卒業」にものすごく感動してくれて、「実里、お前は歌手になるんだ!」ってそこで夢を認めてくれて、応援してくれるようになったんです。だから尾崎豊さんの「卒業」は、過去にライブでカバーさせてもらったこともあります。ここしばらくは歌ってないですね〜。

茅原実里 撮影:菊池貴裕

茅原実里 撮影:菊池貴裕

――尾崎と言えばKeikoさんも以前から好きだと伺っております。

Keiko:私も尾崎さん大好きです。なかなか尾崎豊さんが好きですという女性アーティストさんと出会ったことがなかったので嬉しいです。私ももともとは踊って歌う、魅せるアーティストさんを目指したいと思って始めたのですが、尾崎さんの歌を聴いて魂で歌うボーカリストになりたいって思ったんです!だから私にとっても尾崎豊さんの音楽と出会ったことは転機になりましたね。「Scrambling Rock'n'Roll」を聴きながらスクランブル交差点見てみたりとか(笑)。

茅原:私も尾崎豊さんの命日に記念碑に行ったりとかしてました。

Wakana:いつもラジオとかで好きなアーティストさんはって質問でKeikoは必ず尾崎豊さんって言うんですけど、珍しいですねとパーソナリティの方に言われるんです。

茅原:世代的には違いますものね。

それぞれが捉える「自分の声」とは

――変な質問ですが、皆さん自分の歌う声は好きでしょうか。

May'n:私はもともと3歳ぐらいからずっとコンテスト漬けな生活をしていて、すごく良いところまで行ったり優勝できたりして、色んな大人から褒められる事が多かったんです。だから私はうまいんだと思い始めたんですけど、全然オーディションには受からなくて。録音を聴くたびに何か私は変わった声だな、これは歌手になれないのかも、というプチ挫折をずっと繰り返してましたね。だから自分の声が好きって部分からのスタートというよりは、ここ2年ぐらいでようやく自信を持ってステージに立たせてもらえるようになった感じですね。

Hikaru:もうちょっと息を多めにしたらこういう声が出るかなとか、もう少しつけばもっと鋭くなるかなとか、柔らかくなるにはどうすればいいんだろうとか、そういうことは考えたことはあるけど、自分の声が好きかって考えたことないですね。好きになりたい……(笑)。 でも。他の人の歌を聴いたり、声優さんの声を聴いたりすると良いなって本当に思うんです。こういう声出してみたいとか、こんな声出せたらああいう歌歌えるのに、という憧れとかちょっと嫉妬心とか、そういうのはもちろんこの仕事をしているからあるんですけど。でも私の声は自分にしかないものだし、もらったギフトだからこそ、これで自分がどこまでできるかやってみたい、というふうに思って生きています。

Wakana 撮影:菊池貴裕

Wakana 撮影:菊池貴裕

Wakana:私はひとりでオーディションとか受けていた10代の時は、自分の良さというものは自分で分からなくて、自分の声って恥ずかしい気がしていたんです。ターニングポイントはやっぱりKalafinaになれたこと。梶浦(由記)さんが見出してくれたことがすごく私にとっては転機だったんです。3人で歌うことで、私は自分の声がすごく好きになりました。KalafinaとしてのWakanaの声というのは、ふたりと一緒に歌っている時に良くなるんだろうな、というのはすごい分かるし、梶浦さんがそうして作ってくれている愛も感じます。ひとりだと自信がなくなっちゃうんですけど、3人でやるから自信が持てましたね。

Keiko:私は中学3年ぐらいでボイトレに通うようになって、先生がゴスペルのファンキーな人だったんですが、「Keikoの声は本当におっさんみたいな声だねー」と(笑)。 それまで色んな人たちの声を聴くことってしていなかったから、その時に自分の声は低いんだ、人と違うんだ、というのを知ったんです。そこから平井堅さんとか歌いだしたり、女性アーティストの曲をあえて避けて、自分のその声に合った曲たちを探すようになったんです。だから中学・高校の時は結構声の低さはコンプレックスでしたね。

――茅原さんはまさに声のお仕事もされていますが。

茅原:私は自分の声はあまり好きではないですね。なので好きになりたいです。泣きそうになってきちゃった(笑)。 今年でデビューして14年になるんですけど、声優として、歌手として、特にこの1,2年は大葛藤していて……。なかなか抜け出せない状況なんです。がむしゃらに進んできた時期を越えて、自分自身と向き合わなければいけない壁にぶち当たっているというか。自分を受け入れないといけないですよね。受け入れないといけないし、自分にしか歌えない歌が絶対にあるって、自分を信じてあげないと!って毎日必死です。

――茅原さんの声は愛されてると思いますよ。

May'n:しかもやっぱりみのりんさんの楽曲、色んな方がカバーされているのを聴く機会もありますけど、やっぱりみのりんさんじゃないと成立しない曲ばっかりだなと思いますよ。

茅原:本当?ありがとう!

『Songful days』はどんなイベントになるのか?

――それぞれ特色があり、どこで聴いても一発で分かる声の方ばかりになりました。どんなイベントにしていこうか、それぞれどういうふうにやっていきたいというイメージがありましたら。

茅原:順番は決まってますか?

――まだ言わないです(笑)。 でも例えばKalafinaさんがやってる時はおふたりも見れるような形態にはなるかと。対バンなので。

May'n:そうですね、絶対見たい!

茅原:でも後だったらどうしよう、集中して見れない(笑)。

Wakana:確かに自分の出番がある時ってドキドキしちゃいますよね。

May'n:でも多分普通にそれぞれが今までやってきたアコースティックというものを、ナチュラルにやったら全然それぞれの3カラーになりそうだな、と思いましたね。

Keiko:なりそう、それがこのイベントの趣旨に近いのかなと思います。

May'n:普段イベントだったりとかちょっとした対バンみたいなものに参加させていただく時は、その並びとか順番というものをすごく気にするんですよ。この人がいるんだったらこういう曲もやってみようかな、こういう攻め方もしてみようかなとか。でもこんなに個性が強い二組とご一緒させていただけるので、逆に考えないでいつもの私でいけるな、という自信を今日あらためて思いました。

――作戦がそんなに必要ないと。

茅原:確かに。

May'n:そうですね、逆にいらないというか。

コラボ楽曲はどんなものになるのか

――それぞれのファンも他のユニットを見たことなかったりもするし。コラボも1曲やる予定ですが、何をやりましょうか。

茅原:みんなで歌うんですか。

――5人で歌うのを最後にやりたいなと。

May'n:そこはもう先輩が色々仕切って(笑)。

Keiko:何がいいんだろう、勘弁してください(笑)。

May'n:別のイベントでKeikoさんはすごいぞ、すごい音楽に対して細かく作り上げるという噂をLiSAちゃんから聴いていて。今回コラボがあるというお話をきいたときも、Keikoさんに委ねようと。

――それぞれ願望などがあれば、せっかくなので。

May'n:普段は割りとハイトーンな楽曲を書いていただいてますし、プロフィールにも書いてあるんですけど、本当は低いのも好きなんです私。

Keiko:アコースティックの時は結構低から高まで歌ってますよね。

May'n:そうなんですよ。たとえばカップリングとか、そういう低い声を使える曲を多めにやっていて。

Keiko:どうせやるならば、お客様が求めるもの。この曲をこの5人で歌ったら、と言ってくれる曲じゃないと意味がないかなと思ってるんです。

――確かに、それは僕たちも思う所ですね。

May'n:作りますか。アコースティックだし(笑)。

Keiko:楽曲選びが難しいし、来てくださるお客様もそれぞれのお客様がいらっしゃるからこそ。でもアニメというところなんですよね。

――タイアップを歌うからジャンルとして「アニソン」としてくくられるけど、それだけではなく、一流のシンガーなんだよ、というのを見せたいところがありますね。

May'n:あ、ひな祭り!ひな祭りのアニソンってないんですかね。

Keiko:完全に女子の歌だ!

――茅原さんは歌ってみたいと思う曲ってどうですか。

茅原:今回のイベントのエンディングって考えると難しいですね、アニソンで。

撮影:菊池貴裕

撮影:菊池貴裕

このイベントだから伝えられる音楽がある

――では最後に、それぞれの意気込みをお聞かせください。

茅原:今回の『songful days』、自分がこうやってKalafinaさんとMay'nさんと一緒に出演させていただくことが決まって光栄です。素直にとっても嬉しい気持ちでいっぱいです。私は弦楽四重奏と歌というシンプルなスタイルでお届けしようと思っていますが、私の声、そして楽器のひとつひとつの音色をゆったりと味わっていただけたらと思います。ものすごく緊張すると思うのですが、こんな機会はなかなかないと思うので、思いっきり楽しみながら愛を込めて歌いたいと思っています。素敵な思い出を一緒に作りましょう!よろしくお願いします。

May'n:私は普段、というかこの二年前までぐらいは、イベントはイベント仕様、そしてワンマンはワンマン仕様みたいな感じで、どこか分けたがっていたんです。よりチャレンジなことはワンマンでしかやってこなかったんですけど、でも今回まずアコースティックスタイルで対バンというのはなかなかないことだと思うので、ワンマンのような気持ちで、その日に聴いてもらいたいもの、今の私のステージを見てください、というようなものを作りたいなと思ってます。気合を入れて頑張りたいと思います!

Keiko:このお話をいただいた時からどんなふうなイベントになるかなと、すごい楽しみでいたんですけど、May'nちゃんと茅原さんという3人でやるというのが決まった時に、それぞれのアーティストさんにきっと大事にしている軸というものがきっとあって、それを繋いで作る時間を、この“静”のイベントだからこそ、普段と違った届け方ができるなと思ってるんです。自分たちにとってはアコースティックは、目の前のお客様と作りたい音楽や届けたい音を、そのお客様と一緒に作れるのが魅力だと思って歌っているんですけど、3月3日だけの音楽をお二方と一緒に、そしてお客様と一緒に、じっくりと作る時間にできたらと思っております。

インタビュー・文:加東岳史 撮影:菊池貴裕

イベント情報
SPICE (powered by e+) presents Songful days —次元ヲ紡グ歌ノ記憶—​
 

 

【日程】2018年3月3日(土)
【時間】OPEN16:00 / START17:00
【会場】両国国技館
【出演】Kalafina / 茅原実里 / May’n (五十音順)
 
▶イベントURL:http://eplus.jp/songfuldays/

【料金】
アリーナ指定席:12,960円(お土産付き)ーSOLD OUTー
枡指定席:8,640円
スタンド指定席(A):8,100円
スタンド指定席(B):7,020円
※料金は税込価格です。
※枡席は2名掛けを予定しており、ゆったりご覧いただけます。

【主催・企画】SPICE/e+(イープラス)
【制作】SPICE/ユニオンマスターエンターテインメント
【協力】キョードー東京 
スケジュール】
▽海外旅行者向けインバウンド受付中:http://eplus.jp/ib-songfuldays/
▽一般発売:受付中

『Songful days』 コラボグッズ会場受取事前予約サイトも開設中
グッズ詳細は:https://shop.eplus.jp/songfuldays/ まで


 

 

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