梶浦由記、独立後初のツアー初日に新会社&ファンクラブ設立を発表 神秘的な音楽空間で2,000人超を魅了
『Yuki Kajiura LIVE vol.#14 “25th Anniversary Special”』
梶浦由記のライブツアー『Yuki Kajiura LIVE vol.#14 “25th Anniversary Special”』初日公演が6月30日、千葉・舞浜アンフィシアターにて開催された。
『Yuki Kajiura LIVE vol.#14』は前回の『Yuki Kajiura LIVE Vol.#13 “~featuring SWORD ART ONLINE~”』から約2年ぶりとなるツアー。文字通り、梶浦の音楽活動25周年を記念したものであると同時に、長年所属したマネジメント事務所から独立して初のツアーでもある。
全公演のは追加公演含め即完売。ツアー初日のこの日、グッズ販売のブースに長い列が伸びており、ライブの前から参加者の期待と熱気が会場に満ちあふれていた。そんな中、いよいよ開演の時を迎えた。
梶浦由記(Piano・Chorus)のグランドピアノを囲むように、是永巧一(Guitar)、佐藤強一(Drums)、高橋“Jr.”知治(Bass)、城元絢花(Violin)、赤木りえ(Flute)、大平佳男(Manipulator)と、3人のボーカリストKAORI・YURIKO KAIDA・ASUKA(結城アイラ)がスタンバイ。円形に張り出した舞台の中央に、もうひとりのボーカル・Joelleがせり上がってくると、2,000人を超えるオーディエンスから大歓声が巻き起こる。
『Yuki Kajiura LIVE vol.#14 “25th Anniversary Special”』
「fiction」「forest」をはじめとした梶浦ソロ名義のアルバムからの楽曲、「everlasting song」「dream scape」などFictionJunctionの楽曲、そして「longing」(『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』)、「lancer and assassin」(劇場版『Fate/stay night [Heaven's Feel]』)といったサウンドトラック曲群まで、梶浦の表現世界を高純度で凝縮したような、シネマティックで神秘的な音楽空間が繰り広げられていった。
4人の歌姫は、曲によって2人、3人、4人編成とフォーメーションを変えながら、澄み切ったコーラスワークを展開していく。さらに、「lotus」ではこの日のゲストボーカル・戸丸華江が登場。色彩感豊かに鳴り渡るアンサンブルを、凛としたハイトーンでひときわ美しく彩ってみせた。今回のツアーではライブごとに日替わりのゲストボーカルが出演し、1ステージごとに唯一無二の響きを生み出しているのも見逃せない。
『Yuki Kajiura LIVE vol.#14 “25th Anniversary Special”』
梶浦は「今年独立し、皆さまに音楽を自分の意志で届けられるように、FictionJunction Musicという会社を立ち上げました」と、ライブ中のMCで観客に伝えていた。また、秋には新たにファンクラブを設立することも発表。25周年の「その先」へ向かう梶浦の意志と音楽探究心が、壮麗な歌と音像とともに確かに立ち昇ってくる、珠玉の名演だった。
『Yuki Kajiura LIVE vol.#14 “25th Anniversary Special”』はツアーファイナルの7月22日・中野サンプラザホール公演(追加公演)まで、全5公演にわたって開催される。