『新・北斎展』音声ガイドに貫地谷しほりと神田松之丞 北斎の傑作《隅田川両岸景色図巻》、《雨中の虎図》と《雲龍図》も出品

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2019.1.22
《隅田川両岸景色図巻》(部分) 紙本一巻 文化2年(1805) すみだ北斎美術館  展示期間1月17日(木)~2月11日(月・祝)

《隅田川両岸景色図巻》(部分) 紙本一巻 文化2年(1805) すみだ北斎美術館  展示期間1月17日(木)~2月11日(月・祝)

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2019年1月17日(木)~3月24日(日)まで、森アーツセンターギャラリーにて開催している『新・北斎展 HOKUSAI UPDATED』の音声ガイドのナビゲーターは女優の貫地谷しほり、語り役として講談師の神田松之丞が担当する。また、葛飾北斎の壮年期の傑作《隅田川両岸景色図巻》と最晩年の対幅《雨中の虎図》《雲龍図》も出品される。

貫地谷しほりメッセージ 

貫地谷しほり (C)黒瀬康之

貫地谷しほり (C)黒瀬康之

音声ガイドは、美術館に行くたびに私もいつかやってみたいなと思っていました。以前、北斎について紹介する番組に出させていただいてから北斎にも興味をもっていたので、今回お声がけいただけてすごく嬉しかったです。私もぜひ六本木に足を運んで展示を見てみたいです。この音声ガイドを聞くと、北斎のいろいろな面がより深くわかると思うので、ぜひ音声ガイドとともに作品を観ていただけたらと思います。

神田松之丞メッセージ

神田松之丞

神田松之丞

講談は、解釈とか物語を人々に伝えるって役割を昔から担っていたわけですが、音声ガイドも昔だったら講談師がやっていた仕事だろうなと思っていたんです。けっこう本業に近い感覚で、違和感なくできました。絵はただ見るだけでも楽しいんですけど、描かれたものの背景や北斎の言葉を紹介するガイドを聞きながらだと、見え方がいろいろ変わると思います。ぜひ絵と音声ガイドを一緒に楽しんで、北斎の魅力とかすごさを感じていただけたら嬉しいです。

■音声ガイド(日本語・英語) 貸出料金:550 円(税込)ガイド制作:(株)アコースティガイド・ジャパン 

故郷を丁寧に描いた大作を特別展示《隅田川両岸景色図巻》

《隅田川両岸景色図巻》(部分) 紙本一巻 文化2年(1805) すみだ北斎美術館 展示期間1月17日(木)~2月11日(月・祝)

《隅田川両岸景色図巻》(部分) 紙本一巻 文化2年(1805) すみだ北斎美術館  展示期間1月17日(木)~2月11日(月・祝)

90年の生涯の大半を隅田川周辺に過ごした北斎が故郷の景色を丹念に描いた肉筆図巻。画中の署名から文化2年(1805)、46歳の年に烏亭焉馬(うていえんば、江戸の戯作者)の依頼により制作したことがわかる。描かれているのは、両国橋から大川橋(現・吾妻橋)、山谷堀、木母寺あたりまでの隅田川両岸の景色で、最後は吉原における遊興の場面。冒頭、水面には橋や船が影を落とし、西洋画学習が反映されている。吉原で盃を手に正面向きに座る人物は北斎その人という説もある。この図巻は2008年にロンドンのオークションに100年ぶりに姿を表した。そして、名作を故郷に里帰りさせたいと願った本展監修者・永田生慈氏の尽力により、2015年に墨田区が取得することになった。

葛飾北斎の最終的画境《雨中の虎図》と《雲龍図》

《雨中の虎図》紙本一幅 嘉永2年(1849) 太田記念美術館 展示期間1月30日(水)~3月4日(月)

《雨中の虎図》紙本一幅 嘉永2年(1849) 太田記念美術館  展示期間1月30日(水)~3月4日(月)

2005年、パリのギメ美術館で浮世絵調査をしていた永田生慈氏は、数年前に美術館に寄贈されたという一幅の絵を見せられた。そして「観た途端、あまりの衝撃に息を呑んだ」という。それが《雲龍図》だった。暗黒の天上から出現した龍のリアルで強烈な迫力。落款は「九十老人卍筆」。北斎最晩年の傑作に他ならない。さらに《雲龍図》は双幅であることもわかった。永田氏が当時副館長であった太田記念美術館所蔵の《雨中の虎図》は、サイズもほぼ同じで、表装・落款も同一だったからだ。二幅を並べると、龍虎の面貌が向き合い、「阿吽」の一対となる。天の龍と地上の虎。70年間の画業で北斎が最後に到達した壮大な世界だ。

《雲龍図》紙本一幅 嘉永2年(1849) ギメ美術館 Photo (C)MNAAG, Paris, Dist. RMN-Grand Palais / Thierry Ollivier / distributed by AMF 展示期間1月30日(水)~3月4日(月)

《雲龍図》紙本一幅 嘉永2年(1849) ギメ美術館  Photo (C)MNAAG, Paris, Dist. RMN-Grand Palais / Thierry Ollivier / distributed by AMF  展示期間1月30日(水)~3月4日(月)

イベント情報

新・北斎展 HOKUSAI UPDATED
会期:開催中~3月24日(日)※会期中、展示替えがあります
会場:森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー 52階)(〒106-6150 東京都港区六本木 6‐10‐1)
開館時間:10:00~20:00、火曜日のみ17:00まで(最終入館は閉館の30分前まで)
休館日:1月29日(火)、2月19日(火)、2月20日(水)、3月5日(火)
入館料:一般 1,600円(1,400円)、高大生 1,300円(1,100円)、小中学生600円(500円)
※ ( )内は15名以上の団体料金(添乗員は1名まで無料)
※障がい者手帳をお持ちの方と介助者(1名まで)は当日料金の半額
展覧会公式サイト:https://hokusai2019.jp/
 
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