『大場節子絵画展』が渋谷・Bunkamura Galleryで開催 フランスの情景を新しいフォーカスで描く
「輪っか かさなり ふわり ふりつもる」 油彩 116.7×90.9cm
『大場節子絵画展』が、2019年4月3日(水)~4月14日(日)まで、東京・渋谷のBunkamura Galleryにて開催される。
1990年よりパリを拠点に単身で世界各地へ赴き、求める色面を追いつづける大場節子。これまでもヨーロッパをはじめ、スペイン、モロッコ、アフリカ、南米や中東を描いた作品を発表してきた。未訪の地をキャンバスに捉えようと余勢を尽くし模索する自らを、「旅人そのものだった」と語る。そして2018年、長い旅の原点であるパリをもう一度描きたいという想いが作家を突き動かしたのだ。
昨年はフランスに専心して滞在。その中で大場節子は、時間の経過で変わりゆく風光や人々の日々の営みなど、暮らしの中のささやかな美しさに気付く。柔軟な感性は、早朝の光が切り込む路地や、ヴォージュ広場の太陽の眩しさに対する影の強さといった光の物語を捉えた。これまでも対峙してきた風景は、旅人の眼からフランスで生活を送る者の眼に映る情景に変化し、作品への新たな希望へと昇華していく。
Bunkamura Galleryでは4度目となる本展。パリを中心にモンサンミッシェルやフランスの田舎町などを新しいフォーカスから描いた油彩、水彩作品を含めた新作絵画を紹介する。さらに、2017年までの作品を納めた最新の画集も発表。また、トークイベントや、ワークショップ「一本の線を鉛筆で」の開催も予定している。具象から抽象へと大きく溶け出す筆跡や、心情の切実さを見せつける激情的な色彩。大場節子の新境地を、ぜひ堪能してほしい。
イベント情報
大場節子絵画展
会期:2019年4月3日(水)~4月14日(日)
開館時間:10:00~19:30
会場:Bunkamura Gallery