辰巳雄大は過密スケジュールを、小林麻耶は鈴木杏樹への熱い想いを、あめくみちこは夫・佐藤B作の秘密を暴露! 舞台『罪のない嘘』製作発表

レポート
舞台
2019.12.4
(前列左から)辰巳雄大、佐藤B作、片岡鶴太郎(後列左から)小林麻耶、菅原りこ、あめくみちこ、鈴木杏樹

(前列左から)辰巳雄大、佐藤B作、片岡鶴太郎(後列左から)小林麻耶、菅原りこ、あめくみちこ、鈴木杏樹

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2020年1月9日(木)より東京・ヒューリックホール東京を皮切りに全国6都市にて、舞台『罪のない嘘』が上演される。本作は、三谷幸喜が劇団東京ヴォードヴィルショーに書き下ろしたシチュエーションコメディ。この製作発表が12月3日(火)都内にて行われ、出演する佐藤B作辰巳雄大(ふぉ~ゆ~)、小林麻耶菅原りこあめくみちこ鈴木杏樹片岡鶴太郎が新春の上演らしく和装姿で登壇した。

実に9年半ぶりに個性的なキャストを迎えて上演される本作。主人公・鏑木研四郎役を演じる佐藤は「この芝居は皆が主役みたいなもの。20数年前に三谷くんが劇団のために書き下ろしてくださった。それから2度手を加えて今の形になりました。芝居が始まって1分もしないうちから舞台の上が緊張でいっぱいになり、芝居が進むにつれ、さらに緊張が増すシチュエーションコメディなんですが、役者たちがお客をこの世界に引きずり込むか、あるいは笑いの渦に巻き込むかがこの芝居の勝負どころです。一人ひとりのリアルな人間関係があればあるほどこの芝居は面白くなると思います。飽きれた笑いじゃなくて『分かる分かる』と共感していただく笑いにつなげたい」と意気込みを見せた。

佐藤B作

佐藤B作

続いて、鏑木の娘・ちよみの恋人・堤万次郎役の辰巳が挨拶する……が、司会がうっかり「堤万次郎役、ふぉ~ゆ~の“堤”雄大さんです」と間違ってアナウンス。すかさず「“辰巳”雄大です(笑)。でも“堤”雄大で構いません。いっそ名字を“堤”にしてもいいんじゃないかな。“辰巳”と“堤”って似てますね!」とツッコミ交じりでフォローし、佐藤を初めキャストも報道陣も大笑いとなった。

辰巳雄大(今日もトーク絶好調です!)

辰巳雄大(今日もトーク絶好調です!)

「万次郎は恋人のお父さんであるB作さんにご挨拶に行くという役どころなので、B作さんに気に入られるように頑張りたいです。お芝居が大好きですが、三谷さんの作品に出ることは念願でした。なので、舞台にどっぷり浸かって舞台上で生きていけたら」と熱を込めて語っていた。だが、本作の台本を受け取った時「こんなに分厚くて今までいただいた舞台の台本の中でもいちばん厚い!」と指で台本の束の幅を示し、驚きを口にした。また「もう一つビックリしたのは僕のお母さん役が小林麻耶さんで。日本一キュートなお母さんを持つ息子として頑張っていきたい」というと隣で小林が恥ずかしそうに笑っていた。

小林麻耶

小林麻耶

万次郎の母・タミ子役の小林は今回が初舞台となる。小林は、「台本を拝読したときに、あまりの面白さにページをめくる手が止まらず、あっという間に読み終えてしまった。初舞台ですが、タミ子さんをどんな風に演じたらいいのか、細かく想像しながらたっぷりと稽古をしたい」と語り「B作さんを初め、個性豊かな共演者の皆さまとご一緒できるのでたくさん学びたいです」と心境を述べる。そして「実はドラマ『あすなろ白書』が大好きで、今回(ドラマに出演していた)鈴木杏樹さんと共演できるなんて胸がいっぱい。あまり目を合わせられないくらい嬉しすぎます」と鈴木にチラチラと熱い眼差しを注ぎながら笑顔でコメントしていた。

菅原りこ

菅原りこ

鏑木の娘ちよみ役の菅原は、今年5月にNGT48を卒業してこれが最初の舞台出演となる。緊張を隠し切れない様子で菅原は「ちよみは家族思いの素直な純粋な女の子だなと思っていて、とても明るい印象を受けています。純粋な女の子だなと思っているので、ちよみに近づけるようにもっともっと稽古をして頑張っていきたいです。私は舞台が2回目で、まだまだ勉強しなければいけないことがありますので、豪華なキャストの皆さんから学びながら本番ではもっともっと良い演技ができるように、観に来てくださる方に笑顔になっていただけるように頑張ります」と挨拶すると、小林がマイクなしで「かわいい~」と声を上げていた。

あめくみちこ

あめくみちこ

プライベートでは佐藤の妻、本作では鏑木の前妻・若宮サダ役を演じるあめくは「私生活の方はまだ別れていないですけどね。まだ続行中です!」といきなりのカウンターパンチを入れ、佐藤が噴き出す。「サダと鏑木がどうして別れたかというと鏑木が若い女性が大好きだったという設定で。その点は三谷さんが当て書きをしているんだと思いまして。私も普段からB作さんが風呂上りに携帯メールを見てはぶわーっと汗をかいている姿を見ています。この劇中にもそういう場面がたくさんありますので、そういうところを観ていただけたら」と暴露。あめくの発言を止められない佐藤はただただ笑うばかりだったが、後の囲み会見で「昔の話ですから! 最近はやってない!」と反論すると、あめくは「共演者の若い男の子たちと飲み会をやるって言っていたけど、翌日お財布をのぞいたら“二名様”で切られている領収書が……」とまたもや爆弾発言。耐えきれなくなったのか、佐藤は飲んだ相手の正体を「女性でーす!」と自白し開き直っていた。

あめくさんは佐藤さんとの夫婦生活の裏話を披露!

あめくさんは佐藤さんとの夫婦生活の裏話を披露!

鈴木杏樹

鈴木杏樹

鏑木が持つマンションの新しいオーナーの妻、鴨田まち子役の鈴木は「本作のお話をいただいた時、B作さんとご一緒でき、三谷さんの作品と聞いてほぼそれだけで『やらせていただきたい』と強く思いました」と並々ならぬ気合いを見せる。「これからの本読みで皆さんについていけるよう、舌をかまないように頑張っていきたいです。また(登壇した)皆さんのお話を聞いているとすごく楽しい現場だなと思っているので、稽古を楽しみにしています」と微笑む。

片岡鶴太郎

片岡鶴太郎

そして新しいオーナー、鴨田巌役の片岡は「私の綺麗な奥さん役を鈴木杏樹さんがなさるとのことですが、私は私生活で離婚して3年。こんな機会をいただけて良かったなあ」というと鈴木は恥ずかしそうに顔を隠し、皆は大笑いとなった。「台本に忠実に演じてそこから自然に笑いが生まれるようになっていきたい」と心境を口にした。

片岡さんの言葉に恥ずかしそうに顔を隠して笑う鈴木さん

片岡さんの言葉に恥ずかしそうに顔を隠して笑う鈴木さん

製作発表の後に行われた囲み会見で、佐藤は「これまでに何度か上演していますが、一番明るい顔ぶれになりそう」と嬉しそうに語り、「特に鶴太郎さんとご一緒できるのが嬉しい」と本音を吐露。すると片岡も「B作さんとは30年くらい前、ドラマでよくご一緒したんですが、舞台は初めて。B作さんの胸を借りてやっていきたい」と笑顔で返す。

小林は改めて今の心境を聴かれ、「不安はあるんですけどそれよりもワクワクの方が大きくて」というが「思わずぶりっ子が出ないように気をつけないと思っています」と照れながら語る。そして「こんなにカッコイイ息子がいる役だとは!」と辰巳の存在に触れると「こんなにキュートなお母さんがいる役とは! あまり年齢が離れてないんですけどね」と40歳の小林に33歳になって1週間が経った辰巳が声をかけていた。なお、舞台出演に対して夫の反応を聞かれると「『頑張ってね!』って言ってくれました! 観に来てくれると言っていたので、とびっきり頑張ろうと思ってます」とキャピキャピ度高めで返事をすると、佐藤から「ぶりっ子やんか(笑)」と容赦ないツッコミが(笑)。

辰巳さんは扇子をマイクに見立てて本物のリポーターと共に佐藤さんに直撃!(その後逆襲されていました)

辰巳さんは扇子をマイクに見立てて本物のリポーターと共に佐藤さんに直撃!(その後逆襲されていました)

辰巳は「稽古に行く時間がありますか?」とリポーターに突っ込まれる。というのも、現在は舞台『放課後の厨房男子 リターンマッチは恋の味 篇』の本番中で「この後も本番が……」と話し、「でもどうしても(本作に)出たかったんです!」と泣きそうな声で訴えた。さらに12月11日からは『ENTA!2』もあるという過密スケジュールをリポーターにバラされると「あまりB作さんの前で言わないでください」と慌てる一幕も。これに佐藤は「ダメだよ、かぶっちゃ~! お前、ギャラなしだからね」と笑いながら叱られるが、辰巳は「稽古でご迷惑おかけしてしまう部分もあると思うんですけど、誰よりも本を読み込んで、影響ないように頑張りたい。今のは“罪のない嘘”じゃないですから。僕のためのタイトルみたいな感じですね」とM-1グランプリで鍛えた話術で佐藤の攻撃をかわす。佐藤も「誰よりも本を読んでって調べようがないじゃないかよ!」とまたツッコむと「そこはお風呂場で本を読んで、ちょっとページをクシャクシャにして稽古に行く」と返す辰巳。これにはさすがの佐藤も「お前、悪い奴だなあ」とあきれたように笑っていた。

取材・文・撮影=こむらさき

公演情報

『罪のない嘘』~毎日がエイプリルフール~
三谷幸喜作『アパッチ砦の攻防』より

■日時・会場:
2020年1月9日(木)~19日(日)
東京都 ヒューリックホール東京
 
2020年1月23日(木)~25日(土)
大阪府 COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール
 
2020年2月18日(火)
広島県 JMSアステールプラザ 大ホール
 
2020年2月20日(木)
福岡県 福岡市民会館
 
2020年2月22日(土)
福岡県 北九州芸術劇場 大ホール
 
2020年3月28日(土)・29日(日)
愛知県 愛知県産業労働センター ウインクあいち
 
■作:三谷幸喜
■演出:モトイキシゲキ
■出演:
佐藤B作
 
辰巳雄大(ふぉ~ゆ~)※Wキャスト=1、2月公演
室龍太(関西ジャニーズJr.)※Wキャスト=3月公演
 
小林麻耶
菅原りこ
 
あめくみちこ
黒田こらん
小林美江
山本ふじこ ※Wキャスト
星野園美 ※Wキャスト
 
中西良太
まいど豊
佐渡稔
 
石井愃一 ※日替わりゲスト
佐藤銀平 ※日替わりゲスト
梅垣義明 ※日替わりゲスト
ぼんちおさむ ※日替わりゲスト(大阪公演のみ)
 
鈴木杏樹
 
片岡鶴太郎
 
【あらすじ】
舞台は、数日前まで鏑木研四郎が住んでいた高級マンションの一室。会社が潰れて借金まみれの鏑木は、買値の半額以下でこの部屋を売却してしまっていた。しかし娘のちよみから「婚約者の堤万次郎を紹介する」と言われ、みじめな姿をみせたくないと思った鏑木は、少しだけ部屋を借りようと企む。そこにマンションの現在の持ち主・鴨田巌が帰宅したのを皮切りに次から次へと人が集まってくることに。鏑木の嘘はどんどん膨らみ、やがて鴨田の妻ら周囲の人間関係が複雑に絡み合っていく。……果たして鏑木はこのピンチを乗り越える事ができるのだろうか?
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