『ジョジョの奇妙な冒険』荒木飛呂彦氏、『鎌倉殿の13人』三谷幸喜氏らが選ぶ『ゴッドファーザー』三部作の名シーンとは?
映画『ゴッドファーザー』TM &(C)1972 by Paramount Pictures. All Rights Reserved. Restoration (C)2007 by Paramount Pictures Corporation. All Rights Reserved. TM,(R) &(C)2014 by Paramount Pictures. All Rights Reserved.
映画『ゴッドファーザー』シリーズ1作目の公開50周年を記念し、漫画家・作家らのコメントが到着した。
『ゴッドファーザー』シリーズ1作目の公開50周年を記念し、TOHOシネマズ日 比谷、TOHOシネマズ 梅田にて、2月25日(金)・26日(土)・27日(日)の3日間限定で50周年記念上映が行われる。2月25日(金)には『ゴッドファーザー』、26日(土)には『ゴッドファーザー PARTⅡ』、2月27日(日)には『ゴッドファーザー<最終章>:マイケル・コルレオーネの最期』をそれぞれ4Kで上映。日本初の劇場公開となる『ゴッドファーザー<最終章>:マイケル・コルレオーネの最期』では、フランシス・フォード・コッポラ監督自らの希望で、真の『ゴッドファーザー』完結編として、『ゴッドファーザー PARTⅢ』に編集を加えたもの。オープニングやエンディングをはじめ、細かい箇所を含めると360近くの変更が加えられているという。
今回コメントを寄せたのは、『ジョジョの奇妙な冒険』の漫画家・荒木飛呂彦氏、『鎌倉殿の13人』などの脚本家・三谷幸喜氏、『孤狼の血』の作家・柚月裕子氏、ゲーム『龍が如く』の龍が如くスタジオ代表・制作総指揮の横山昌義氏の4名。『ゴッドファーザー』三部作から、それぞれに名シーンを選んでいる。
コメント全文は以下のとおり。
荒木飛呂彦(漫画家)
――『ゴッドファーザー』へのコメント。
きっと今まで作られた映画の中で史上最高の一本。僕はいったい何回見返した事だろうか。年齢を重ねて観るたびに描かれている真実を理解し始める。
でも3時間近い上映時間、このマフィアの家族たちと一緒に、ずっと同じ時の中を過ごしていたいとさえ思う。何もかも良い趣味で、音楽も靴も部屋の窓枠の形も飲んでるお酒の小さいグラスも孫と遊ぶ裏庭も全部良い。
――『ゴッドファーザー』3部作で一番好きなシーン。
長男ソニーが敵に考えをチラッとしゃべってしまう時に、父ビトーが、お酒をすすめて場の空気を変えようとするその小さいグラスの酒。
親子関係、長男の性格、これから来る攻撃と運命が集約されていて深い。
三谷幸喜(脚本家)
――『ゴッドファーザー』へのコメント。
僕が台本を書く時のお手本です。
大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の主人公北条義時のモデルは、ほとんどマイケル・コルレオーネです。
――『ゴッドファーザー』3部作で一番好きなシーン。
PART3の、マイケルが懺悔をするところ。
マイケルの人生の全てがそこにあるから。
柚月裕子(作家)
――『ゴッドファーザー』へのコメント。
人生のすべての苦悩と、その答えが描かれている名作。自分の創作の原点です。
――『ゴッドファーザー』3部作で一番好きなシーン。
最終章 オペラ劇場でマイケルが絶叫するシーン。
三部作を通して、唯一、マイケルが人前で激情を見せた場面だと思います。そのときの彼は、きっと誰もがはじめて見るマイケルだったのではないでしょうか。それまで彼が胸の奥に押し殺してきた苦しみ、悲しみ、罪悪感が一気にあふれ出た場面は、あまりに辛く涙が出ました。
横山昌義(龍が如くスタジオ代表・制作総指揮)
――『ゴッドファーザー』へのコメント。
仕事への信念。仁義を切ることの大事さ。一人の男の持つ覚悟の力を教えてくれる映画だと思っています。『龍が如く』シリーズでも男の生き様を通じて近いものを描いてきた自分にとっては大先輩のような存在です。
――『ゴッドファーザー』3部作で一番好きなシーン。
1作目の終盤、幼児洗礼のシーン。
神聖な儀式を前に発せられる偽りの誓いの言葉。そして同時に描写される数々の“仕事”。主人公マイケルの強烈な野心と覚悟を感じられる最高のシーン。この数分間の全部がすごいと思います。
上映情報
配給:東和ピクチャーズ
公式サイト:https://paramount.jp/godfather50/#theater