櫻井孝宏・神谷浩史・小野大輔が10周年をお祝い TVアニメ『しろくまカフェ』10周年記念配信イベントレポート
左から、小野大輔、神谷浩史、櫻井孝宏 (C)ヒガアロハ/しろくまカフェ製作委員会 2012
『しろくまカフェ 10周年記念配信イベント』が3月13日(日)に開催され、櫻井孝宏、神谷浩史、小野大輔が登壇した。
『ココハナ』(集英社)連載中のヒガアロハ原作『しろくまカフェ』は、2012年4月から1年間、テレビ東京他にてTVアニメが放送された。作品は、シロクマくんが経営するカフェを舞台に、常連客のパンダくんやペンギンさんら、愛らしい動物キャラクターたちが繰り広げるほっこりスローライフを描いた癒し系&脱力系の新感覚動物アニメ。シロクマくん役を櫻井孝宏、パンダくん役を福山潤、ペンギンさん役を神谷浩史、グリズリーさん役を中村悠一、ラマさん役を小野大輔ら声優陣が務めた。
TVアニメ10周年を記念した今回のイベントは都内スタジオからの配信だったが、櫻井孝宏(シロクマくん役)、神谷浩史(ペンギンさん役)、小野大輔(ラマさん役)の背景に『しろくまカフェ宮古島店』の外観が映し出され、『しろくまカフェ』の世界観にピッタリの和やかな雰囲気でイベントがスタート。冒頭でMCから“10周年”に関して感想を求められた櫻井は、「どのタイミングでこの作品を知るかは人それぞれで、オンエア後に見てくれた人が結構多いんです。時代とかタイミングを選ばない作品だなとも思いますし、好きな作品ですので、このタイミングでイベントを出来たことを嬉しく思います」とコメント。神谷は「出演させて頂いた作品の中で一番好きな作品なんです。あれから10年経ったんだ~という感じですね」と作品への愛を熱弁した。小野は「10年前って30代前半くらいで、ちょっとまだギラギラしていた時代だと思うんです。役者としてもっともっと!というのが前面に出ている時期に、こういう癒し系の作品を僕らの世代でやれたのが自信になりましたね」と当時を振り返りながら語った。
最初のコーナーは、TVアニメ『しろくまカフェ』全50話のあらすじやイベントを見ながら思い出トークやオススメエピソードなどを語り合う企画。当時の役作りの話に。櫻井は初めてキャラクター表を見たときのことについて「フォルムがデフォルメされていない“シロクマ”で、どうしようかなと(笑)」と本作ならではのキャラクターデザインについて言及。神谷はアフレコでの役作りについて振り返り、「役が固まるまでは時間がかかりましたね。第1話とか見たくない(笑)」とコメントした。小野も役作りについて「共演者のお芝居が道標になったというのがこの作品ではすごくありましたね。他のキャストの芝居を聴きながら、最終的に自分の中で一番上品な声で行こうと思ってラマになったんですが、テストの第一声で森川智之さんが後ろで笑ってくれたので正解かなと思いました(笑)」と秘話を明かした。
ここで神谷セレクトの第2話 『カフェのお花見』、小野セレクトの第30話『ラマデー』が配信され、声優陣がオーディオコメンタリーとして参加。第 2 話 『カフェのお花見』では神谷が「1話はまだ役がふわふわしていたんですが、2話のBパートで役が固まりましたね。お花見でアルコールが入るので、そこで若干役の振り幅を広く設定できたんです」とコメント。第30話『ラマデー』では小野が「皆から認識されないというのがラマのアイデンティティなのに、お当番回だからといって(笑)フィーチャーしちゃダメだろうと(笑)1話以来のドキドキでやったのを覚えています」と裏話を明かした。
左から、櫻井孝宏、神谷浩史、小野大輔 (C)ヒガアロハ/しろくまカフェ製作委員会 2012
さらに、TVアニメ『しろくまカフェ』をコンセプトにした『しろくまカフェ 宮古島店』と中継が繋がり、店内の様子が映し出されると、劇中のカフェを彷彿とさせる店内やメニューに大盛り上がり。期間限定で終わることの多いコラボカフェだが、放送終了後も営業を続けていることにも感心しきり。店舗で実際に提供されているメニューが届くと、櫻井は「シロクマくんのよくばり洋食プレート」、神谷は「シロクマ・グリズリーの思い出シチュー」、小野は「ラマサラダ」をそれぞれ堪能した。
番組後半に差しかったところで、本日、出演できなかったパンダくん役の福山潤から映像コメントが到着。「未だに“楽しんで見ていました”とか、今は“子どもと見ています”とか話題に出ることが多く、時折パンダくんの声を求められることもあります。オーディションで初めて櫻井さんとシロクマくんとパンダくんを演じさせて頂いた時は2人してどうやるかね…?という会話をしたことも覚えています」と熱い動画が届くと、その流暢なコメントに3人は「トークショーだ!」と盛り上がった。
続いて、事前にファンから募集した人気エピソードを紹介するコーナーでは、第 16 話『見知らぬお店』 、そして第 31 話『アイドル・ヤマアラシ』が選ばれ、再び声優陣のオーディオコメンタリー付き上映で配信。全50話の中でも本作の世界観にサラリーマンが突っ込む異色のエピソードである第 16 話『見知らぬお店』 では、しろくまカフェに入ったサラリーマンがシロクマの存在に戸惑っている映像に対し、櫻井が「世にも奇妙な感じがする(笑)」とコメント。演者全員が改めて本作の独特な世界観に新鮮な驚きを見せた。第 31 話『アイドル・ヤマアラシ』では、森川智之演じるパンダママと檜山修之演じるキングペンギンのベテラン声優ならではの掛け合いや、宮野真守演じるヤマアラシのこれ以上ないくらい役にピッタリのセリフ回しや歌唱に、終始笑いが起こっていた。
最後に小野は「今日改めていい作品だなと感じました。10年愛してくださってありがとうございます。ずっとずっと愛して頂ければと思います」と挨拶。神谷は「楽しかったですね!話が尽きないですね。でもかなり喋れたので満足です(笑)」と笑いを誘い、櫻井は「自分たちが出ている作品なのに新鮮に楽しんでしまいました(笑)。後はカフェの存在が大きいんだなと思いました。ずっと営業し続けているからこそ作品もありつづけているんだなと思えました。10年経ってこんなイベントが出来て本当に嬉しかったです」と語り、時折新作への期待も覗かせながら、終始朗らかな雰囲気で配信イベントは終了した。