作・演出 石丸さち子×鈴木勝吾主演! 生きる喜びや輝きを見つけていく物語、S-IST Stage『ひりひりとひとり』が開幕へ

レポート
舞台
2022.6.10
 
『ひりひりとひとり』のゲネプロの様子

『ひりひりとひとり』のゲネプロの様子

百名:人間の持っている繊細さと激しさの功防、そしてそこに絡むいろいろな形をしている愛を見ていただきたいです。違った形でも誰もが感じたことのあるきっと大事な感情だと思います。時代が目まぐるしく動くこのとき、ご来場の皆様それぞれに気づきや、共感が生まれることを祈っています。
 
周本:この座組みでしかできない作品になっていると思います。すべての役が大きな役割を担い、それぞれの課題に奮闘しているので、群像劇のようにみんなを愛おしく思ってもらえるんじゃないかな。

塚本:見どころは、春男の中でいろいろなことが起きて、それを取り巻く仲間が春男を助けていくところだと思います。人は人の中で育っていくな〜とちょっと感じています。現在の若者が父の死を前に、どう考え、前に進んでいくのか。心の葛藤も見どころです。
 
:主人公の工藤春男は、表向きは人とは違う性質や生い立ちを持つ人物ですが、彼の痛みや悩みというのは意外にも誰しも共感できることだったりします。ひりひりとした思いをひとり心の中に抱えていますが、それを劇場でたくさんの人と共感・共鳴できることがこの作品の醍醐味ではないでしょうか。

『ひりひりとひとり』のゲネプロの様子

『ひりひりとひとり』のゲネプロの様子

ーーお客様へのメッセージをお願いします。

石丸:この作品は、演劇という芸術が苦しんでいたときに、劇場に足を運び、配信を観て、応援し支えてくださったお客様へのお礼状のような物語。ひりひりした物語なのに、ラストソングを聞き終わった後には、光と温もりをたくさん受け取っていただけるはずです。

鈴木:この時代に、しんどいこともたくさんあると思います。そのことは何も変えられないけれど、それでも懸命に生きている光を客席で見届けてほしい。もし何かにつまずくことがあるなら、ひとりだと思わないで。ひとりは変わらないけど、どこかで、こうやってずっと繋がっていけると思う。少なくとも僕はなんとか演劇で皆様に光をみせたい。ぜひぜひ劇場でお待ちしております。

梅津:ままならないことの多い現実を生きています。でも、どんなに辛いことがあっても、明日が来る以上僕たちは生きていかねばならず、また明日が来るということはそこに赦しを求めて然るべき。明日にはなくても、また明日、また次の明日へとさすらい続ける中で、いつしか本当に生きやすくなるかもしれない。この作品が、どこかの誰かの心を少しでも楽に出来れば。

牧浦:物語の中で春男と音楽家を結ぶ、りぼん。りぼんの存在がこの『ひりひりとひとり』という作品と観劇してくれる皆さんを結ぶ小さな欠片としていれるように。ただ繋ぐ。観てくれた人が、少しでもあったかくなってくれると嬉しいです。劇場でお待ちしています。

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