あのケンシロウが帰ってきた!ミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター〜北斗の拳〜』制作発表レポート
植原卓也「明日への活力をお届けできたら」
植原卓也
植原卓也:僕は前回に引き続き出演させていただいてるんですけども、一度本番が上演されているということで、今回、稽古のスタートラインというか、基準値が高いなと僕自身感じています。
先ほど小西くんも仰っていましたけど、初めて触れる方々は本当にハードな稽古の環境なんじゃないかなと。その姿を見て、僕自身もまた気合を入れ直して、シンと向き合って、戦っていきたいなというふうに思っている日々です。
劇中ではシンも含め、数々の男たちがユリアへの愛のために戦って生きてるわけですけども、見てくださった皆様にも、対人じゃなくても、自分なりに集中しているものだったり、好きなもの、はまっているもののために、例えば「日々頑張れているなあ」とか「少しずつ一歩一歩を進んでいきたいな」とか、明日への活力みたいなものを改めてお届けできたらいいなと思っています。
上田堪大
上田堪大(以下、上田):小西さんと上川さん、僕、初演のとき、全く同じでした!マジ怖くて……。お稽古に行くときも、足が重くて……。今だから言えるんですけど(笑)。それぐらいに苦しかったりしたんですけど、その中で稽古場とかで、石丸さんはじめ先輩方たちに本当に何か愛に包まれて、本番はお客様と通じて、何か育んでいた作品だなと思って。そういうことを思い出したんですけど……。
小西:ごめん、僕は嫌とは言ってないからね(笑)。
上田:はい(笑)。この作品でシンはユリアを愛します。前回も今回もやっぱり愛だなと感じていて。この愛というものがどういう形で伝わっていくのか。こんな時代でも生きていくという強い気持ちがみなさんに届けばいいなと思いながら、臨んでいきたいと思います。
三浦涼介「本当に熱がすごい」
清水美依紗
清水美依紗:私も本当に最初の稽古の日に圧倒されてしまって。小西さんとずっと共感しあって、「やばいね」と話していたんですけど。今回は私にとって初ミュージカルで、ちゃんとした役でそこに存在するというのが初めてのことなので、稽古場でどういればいいかとか、どういうふうに役づくりをしたらいいか、全く本当に皆無の状態でした。
演出の石丸さち子さんをはじめ、豪華なキャストの方にすごく支えられて、たくさんのことを毎日学びながら、あがきながら稽古に励んでいます。
マミヤは、自分とは違って強い女性。村のリーダーとしての村人を守る女戦士なんですけど、彼女の過去にすごく自分が共通点があるので、こうして役をいただけたことすごく嬉しいですけど、いざこの役を演じるとなったときに、すごくたくさん壁にぶつかっておりまして。
毎日悩む日々ですけど、もうこの作品はいろいろな愛の形が知れる作品だなと自分自身がすごく感じたので、それも皆さんにもぜひ感じていただきたいなと思っております。精一杯頑張りますので、よろしくお願いします。
三浦涼介
三浦涼介(以下、三浦):今回、稽古に入るのが少し僕は遅れたんですけれども、その間も稽古場の映像を毎日撮っていただいて、その動画を他の仕事の合間に見させていただいたんですが、その時点から本当に熱がすごくて。ここに入っていくのかと、ドキドキワクワクしながら稽古場に入っていきました。
伊礼さんとお会いするのがすごく楽しみで。稽古場に行ったらなかなかお会いできなくて。すごく暑苦しいというか……
伊礼:言葉選べよ、製作発表だぞ(笑)。
三浦:とんでもないテンションをお持ちでして、本当にお会いできて嬉しく思っています。他のキャストの皆さんとお会いできることを楽しみにしていたんですが、中でも大貫さんとはプライベートでもすごく仲良くさせてもらっていて、こうしてお芝居ができることがすごく毎日楽しくやってます。
そして、常に愛を与えてくれる石丸さち子さんの演出のもと、本当に本当にひとつひとつ、一瞬一瞬を大切にして、お稽古をして、お客様の前に出る日を楽しみに、精一杯これから頑張っていこうと思いますので、応援よろしくお願いします。
永井大「垣間見えるデリケートな部分も表現できたら」
永井大(中央)
永井大(以下、永井):僕も今回初めて参加させていただきますけども、とにかく最初の顔合わせ、本読みからの熱がすごいんですね。再演なので、前回やられている人たちで、いきなり立ち始めて、パイプ椅子の上で芝居をやられる方もいて(笑)。とにかくの声の大きさも含めてですけども、すごいんですよね。それにまず圧倒されます。
今回、僕はミュージカル初めてなので、歌の方もすごく恐怖や不安をたくさん抱えながら顔合わせに臨みました。僕もデリケートだなと思うのは、歌を歌わなければいけないという日に限って、非常にお腹が痛くなる日が続いて。
徐々に皆さんのキャラクターを知ることによって、いろいろ支えてもらって。少しずつ本番に向けて光が見えてきたなというところまで、皆さんが導いてくださって、今に至ります。それも座長である大貫くんがみんなを引っ張ってくれて、本当にケンシロウとしてドンと構えてくれるので、僕らは新キャストとして参加させていただくメンバーとしても、本当に頼りがいがある。
宮川浩
永井:自分もまだまだ体が動くなと思っていたんですけども、大貫さんの動きを見たら圧巻というか、体力と運動能力がすごいんですよね。だから自分が出番がないときに大貫さんの動きを見てるだけで、すごい刺激になっています。全体的にも、皆さんが毎日毎日いろいろ目標を定めながら、それに向かって突き進んでる姿が本当に稽古場で感じられます。それをさらに引き上げて引っ張ってくれる石丸さんのパワーもすごいです。
ラオウという役は、自分の道を貫く男で、最後の最後には愛とか悲しみとかに気づく。乱暴に突き進むような男ではあると思うんですけども、その中に垣間見えるデリケートな部分も表現していければいいなと思っています。メッセージ性の強い作品になってると思いますので、ぜひたくさんの方たちに見に来ていただきたいなと思っています。
福井晶一(中央)
福井晶一:初演を超えなくてはいけないという点で、再演は難しいなという思いもありますけど、稽古場に入って、(石丸)さち子さんの熱が初演以上にすごいので、引っ張ってもらっています。
初演をやったことで、道標ができています。そこでまた新たに歌詞やセリフを変更して、すごく初演よりも分かりやすくなっている部分もたくさんあります。初演からあまり期間が経っていないので、スイッチやタイミングが自分の中に刷り込まれているので、新たに落とし込むのが大変だなと思いながらやっています。
初演は宮尾俊太郎くんとこの役を作ってきたんですけど、永井大さんをお迎えして、本当に素晴らしい身体能力と吸収力。初ミュージカルとは思えない、堂々とした素晴らしい方なので、永井くんと一緒に、ラオウイズムを叩き込んで、この作品に挑むことを幸せに感じています。
AKANE LIV
福井:今回、中国人のダンサーの方々が拳王軍に入っています。顔(ヤン)先生の素晴らしい振付を、ダンサーが素晴らしい身体能力で挑んでくれるので、そこも一つの見どころだと思います。
ラオウとしては、ここにいる男たちを一人一人ぶっ倒していくわけですけども(笑)、一人一人を本気にさせることが僕の使命だと思っています。ケンシロウが愛をつかんでいく過程において、ラオウは本当に重要な圧倒的な存在だと思うので、そこを初演に引き続き、突き詰めていきたいと思います。
大貫勇輔「1回1回の公演で奇跡を起こせるように」
大貫勇輔
ーー中国公演が中止になってしまいましたが、そのことに関するお気持ちや改めて決意をお願いします。
大貫:そうですね、本当に残念な気持ちはみんなで共有しました。とにかく今回はできなかったけれども、中国で配信できることが決まって。それで中国の方たちがそれを見て何かを感じて、何年後になるか分からないですけども、またいつの日か、中国公演またはヨーロッパやアメリカなど、世界のいろんな国ができたらいいなという思いを強く持ちながら日々稽古してます。
とにかく今は、公演数少ないんですけれども、1回1回の公演で、奇跡を起こせるように。奇跡を皆様に見てもらえるように全力で取り組み、いつの日かという気持ちもありながら、とにかくこの東京公演と福岡公演を大成功させようと日々みんなで一丸となっております。
(前列左から)石丸さち子、永井大、May'n、大貫勇輔、平原綾香、小西遼生、福井晶一、(後列左から)上田堪大、清水美依紗、三浦涼介、伊礼彼方、上川一哉、植原卓也
取材・文・撮影=五月女菜穂
公演情報
<東京公演>
日程:2022年9月25日(日)~30日(金)
会場:Bunkamuraオーチャードホール
主催:ミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』製作委員会
日程:2022年10月7日(金)~10日(月祝)
会場:キャナルシティ劇場
主催:キャナルシティ劇場/サンライズプロモーション東京
協力:キョードーマネージメントシステムズ
お問い合わせ先: キョードー西日本 0570-09-2424(11:00~17:00日・祝休)
URL:http://www.canalcitygekijo.com/performance/25232
原作:漫画「北斗の拳」(原作:武論尊 漫画:原 哲夫)
音楽:フランク・ワイルドホーン
演出:石丸さち子
脚本・作詞:高橋亜子
編曲・オーケストレーション:ジェイソン・ハウランド
音楽スーパーバイザー:塩田明弘
振付:顔安(ヤン・アン) 辻本知彦 ※辻のつじは正しくは一点しんにょう
音楽監督・編曲:村井一帆
美術:金井勇一郎
照明:日下靖順
音響:山本浩一
衣裳:前田文子 竹田団吾
ヘアメイク:馮 啓孝
追加音楽:ジェイク・ワイルドホーン
アクション:渥美 博
映像:上田大樹 大鹿奈穂
フライング:松藤和広
歌唱指導:林アキラ
稽古ピアノ:中野裕子
演出助手:菅田恵子 元吉庸泰 矢本翼子
舞台監督:広瀬泰久
ケンシロウ: 大貫勇輔
ユリア:平原綾香/May’n(Wキャスト)
トキ:小西遼生
ジュウザ:伊礼彼方/上川一哉(Wキャスト)
シン:植原卓也/上田堪大(Wキャスト)
マミヤ:清水美依紗
トウ/トヨ:AKANE LIV
リュウケン他:宮川 浩
レイ:三浦涼介
ラオウ: 福井晶一/永井 大(Wキャスト)
バット: 渡邉 蒼
リン:山﨑玲奈/桑原愛佳(Wキャスト)
ダグル他:宮河愛一郎
青年ラオウ他:一色洋平
青年トキ他:百名ヒロキ
フドウ他:澄人
ミスミ他:齋藤桐人
岩瀬光世
輝生かなで
坂口杏奈
LEI’OH
小板奈央美
柴田実奈
島田惇平
野間理孔
森内翔大
熊野義貴(スウィング兼)
黄 凱(ホワン・カイ)
陳 健国 (チェン・ジェングゥオ)
蔡 晓强 (ツアイ・シャオチャン)
李 悦 (リ・ユエ)
王 思蒙 (ワン・スメン)
公式HP=https://horipro-stage.jp/stage/musical_fons2022/
公式Twitter=https://twitter.com/musical_fons #アタタミュ #北斗の拳ミュージカル