渡辺えりが27年ぶりに新宿シアタートップスに挑戦 『ぼくらが非情の大河をくだる時』~新宿薔薇戦争~上演決定

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2022.9.9
『ぼくらが非情の大河をくだる時』~新宿薔薇戦争~

『ぼくらが非情の大河をくだる時』~新宿薔薇戦争~

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2022年10月23日(日)〜10月30日(日)(10月22日(土)19時はプレビュー公演)新宿シアタートップスにて、オフィス3◯◯公演『ぼくらが非情の大河をくだる時』〜新宿薔薇戦争〜の上演が決定した。

過去に何本もの演劇作品を生み出してきたオフィス3〇〇だが、これまで他作の脚本の上演を行ったことはなかった。今作で初めてオフィス3〇〇主宰・渡辺えり演出で、他作(清水邦夫作)の脚本に挑む。清水の往年の傑作を渡辺はどのような芝居に作り上げるのか、期待が高まる。

出演は、扉座の看板俳優・岡森諦、そして渡辺作の『川を渡る夏』において好評を博した吉田侑生岩戸秀年が決定している。

村本すみれ&玉井勝教による過激で優雅なダンス、そしてバンドネオン・鈴木崇朗による華麗で情熱的な演奏にも注目だ。

吉田侑生、岡森諦、岩戸秀年

吉田侑生、岡森諦、岩戸秀年

村本すみれ&玉井勝教

村本すみれ&玉井勝教

鈴木崇朗

鈴木崇朗

渡辺えり ご挨拶

渡辺えり

渡辺えり

1972年青年たちはなぜあれほど熱く世界と戦い自己と向き合い続けたのか? ベトナム戦争を止められない忸怩たる感情が吹きあがり、安保条約の矛盾に抵抗しようとしたのだったろうか?

沖縄返還、あさま山荘事件の年だった50年前「ゴットファーザー」「キャバレー」「惑星ソラリス」が封切られたあの年、舞台では越路吹雪の「アプローズ」が初演されたその年に、清水邦夫作 蜷川幸雄演出の「ぼくらが非情の大河をくだる時」が上演されました。その舞台には私が若手の頃から影響を受け尊敬している石橋蓮司さんと蟹江敬三さんが兄弟の役で出演していました。

山形の高校生だった私は町の本屋で掲載された雑誌をみつけ、原稿用紙にすべての文字を書き写し、感動し号泣しました。なぜあれほど胸を打たれたのか? 革命に命を懸け夢破れた者たちの敗北感に共鳴した17歳の激情を67歳の今の夢と重ね合わせ演劇の未来に向かおうと思います。

あの時の若者たちの感情は今またロシアによるウクライナ侵攻の現状とつながり、山上容疑者によるテロ行為などによっても甦って参ります。

タンゴの生演奏とタンゴダンサーによるコラボを取り入れながら27人の登場人物たちが様々な役に変化する舞台です。清水邦夫の過去の作品群から台詞を抜粋、本作品の中に折りこんでいきたいと考えています。

時代を超えて現代に甦る「ぼくらが非情の大河をくだる時」を、世代を超えた仲間たちと作っていきたいと思っています。

舞台本番の後初演時に出演なさった石橋蓮司さん初め、様々なジャンルの方をゲストに迎え、様々な角度からこの時代を、そして今を探ります。 

 
【あらすじ】

深夜、都内の公衆便所。夜な夜な男が男を求めて集まってくる。そこへ一人の詩人が現れ、便所の壁や柱を愛撫し始める。彼は、愛に破れた無名戦士たちの死体が公衆便所の下に埋められていると信じているのだ。やがて、棺桶を持った男が二人あらわれる。詩人の父と兄だ。二人は、気狂いの弟・トオルを夜な夜な追い続けることに疲れ果て、何度も彼を見捨てようとするが……兄はかつて弟を裏切ったことを悔い、弟のえがく強い兄の役を演じ続ける。そして……。

 

公演情報

オフィス3◯◯公演『ぼくらが非情の大河をくだる時』〜新宿薔薇戦争〜
 
【期間】
2022年10月22日(土)19時 プレビュー公演
2022年10月23日(日)〜10月30日(日) 本公演(11回)

 
【日程】
 プレビュー: 10月22日(土)19時
 
 公演期間:  
10月23日(日)14時
10月24日(月)14時/18時30分
10月25日(火)14時
10月26日(水)14時/18時30分
10月27日(木)18時30分
10月28日(金)18時30分
10月29日(土)13時/17時
10月30日(日)14時

 
【劇場】
新宿シアタートップス

 
【料金】
プレビュー(全席指定・税込) 3,000円
一般(全席指定・税込) 4,000円
25歳以下割引 3,000円

 
【CAST】
 岡森諦(扉座)
 吉田侑生
 岩戸秀年
タンゴダンス 村本すみれ、玉井勝教
バンドネオン 鈴木崇朗
 
〜薔薇の群島に潜むものたち〜(五十音順)
 アイザワアイ
 石坂史朗
 大石敦士
 大西薫
 小幡朱里
 菊池健光
 北川正洋
 後藤茂
 酒井葉子
 佐藤俊彦
 椎木美月
 芝原れいち
 清水琴
 西田薫子
 春可直子
 藤江彩灰 
 深月要
 翠月瞳
 宮下浩行
 山田唯
 夢乃
 
【STAFF】
 作    清水邦夫
 演出   渡辺えり
 音楽   鈴木崇朗
 美術   岩本三玲
 照明   宮野和夫
 音響   小林勇太 
 衣裳   原田夏おる
 振付   村本すみれ
 舞台監督 戸沢俊啓
 宣伝写真 横田敦史
宣伝美術 十倉彩子
 制作   オフィス3◯◯
 
【アフタートーク】
公演終了後、渡辺えり×日替わり出演者
 
24日(月)18時30分開演
【東憲司氏】
清水邦夫のこの戯曲に衝撃を受け
木冬社入団
 
25日(火)14時開演
【麻丘めぐみ氏】
1972年当時のレコード新人賞受賞
26日(水)18時30分開演
【石橋蓮司氏】
清水邦夫らとともに劇結社「櫻社」
を結成、初演時は兄役で出演
 
27日(木)18時30分開演
【上野千鶴子氏】
社会学者、女性学・ジェンダー研究の
分野で活躍し、女性解放を訴え続ける
 
28日(金)18時30分開演
【瞳みのる氏】
(ザ・タイガース)音楽家・著作家
 
29日(土)17時開演
【木場勝己氏】
「櫻社」に参加し、本作も含めて
3本すべてに出演
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