早霧せいなインタビュー 舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』ハーマイオニー役で感じた「ただ舞台に立つことが楽しい」という気持ち

インタビュー
舞台
2022.10.7

――ハリー役は、藤原竜也さん、石丸幹二さん、向井理さんのトリプルキャストです。早霧さんが舞台で対峙して感じたそれぞれのハリーの魅力を教えてください。

藤原さんは、稽古の最初から、エネルギーやスピード感といったこの作品が持つものをキャッチするのがとにかく速かったのを覚えています。私とロン役の竪山さんは、「藤原さんのペースに合わせていたら、上辺だけの演技になってしまうから、自分たちのペースでやろう」と話し合ったくらい、速かったです。集中力があるのでしょうね。きっと(藤原は)感性や体感で演じることができるんだと思います。

ハリー・ポッター役:藤原竜也

ハリー・ポッター役:藤原竜也

独特なところは​、ハリーの突っ走って暴走してしまうところに共通するように思います。ただ、その暴走は決して独りよがりのものではなく、周りのため、子どものためにという想いが強過ぎるが故の暴走なのですが。そこは藤原さんの魅力とハリーが共通しているところじゃないかなと感じました。(編集註:藤原の出演は2022年9月末まで)

ハリー・ポッター役:石丸幹二

ハリー・ポッター役:石丸幹二

石丸さんは、優しさを封印して、怒ったお父さんを演じてはいますが、どこか優しさが滲み出てしまっているかわいさがあります。キャリアも(トリプルキャストの中で)一番長いと思いますが、一番キュートなハリーです。すごく嬉しそうな表情を見ると、こちらも自然と笑顔になってしまう、支えたくなるハリーだと思います。パパになろうと一生懸命な姿が、石丸さんの優しさにフィットしていて、すごくかわいいです。

向井さんは、まだ数回しか本番を一緒にやっていないのですが、(向井の)初日は客席から観させていただきました。その時に感じたのは、自分が描いているハリー像があって、それを繊細に丁寧に演じる人という印象でした。頭脳派で、頭の中でハリーとしてどうすべきかを計算している。ある意味、一番危なっかしいハリーだと感じました。

ハリー・ポッター役:向井理

ハリー・ポッター役:向井理

――では、この作品に出演することで、この先のご自身の役者人生にどんな刺激がありそうですか?

これまで、舞台に呼んでいただいた時は、その時の期待値以上のものを仕事で出さなければいけないと思いながらやってきたのですが、この作品ではそうした考えがいい意味でなくなりました。宝塚の下級生だった時代の自分に戻ったような感覚で、まっさらな気持ちになれて、ただただ舞台に立つことが楽しいんです。純粋に自分の役と向き合って、この作品と向き合って、目の前にいる人とお芝居をして、お客さまに何かを届けるという基本に戻れた気がします。それは、自分でも意外でした。最初は出演することに不安もありましたし、自分でもそんな気持ちになるなんて微塵も思っていなかったので、不思議な感覚です。

――そう思えたのは、なぜでしょうか?

リスペクトし合っている仲間たちがいて、役と向き合うことだけに集中できているからだと思います。皆さんと信頼関係がすでに作られているという安心感があるのが大きいんじゃないかな。それからやっぱり、戯曲が素晴らしいということ。今でも「今日もいい話だったな」と出演している自分が思えるのは、やはり素晴らしい戯曲があってこそだと思います。

ヘアメイク=飯嶋恵太(mod’shair) スタイリスト=田中雅美
取材・文=嶋田真己 撮影=荒川潤

公演情報

舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』
 
【本公演】
日程:2022年7月8日(金)~2023年5月31日(水) ※23年6月以降も上演予定
会場:TBS赤坂ACTシアター
上演時間:3時間40分 ※休憩あり

【主催】TBS ホリプロ The Ambassador Theatre Group
【特別協賛】Sky株式会社
With thanks to TOHO
In association with John Gore Organization
 
出演キャスト:
※名前の表記はアルファベット順
※ハリー・ポッター役の藤原竜也は、2022年9月末までの出演です。

ハリー・ポッター 藤原竜也/石丸幹二/向井 理
ハーマイオニー・グレンジャー 中別府 葵/早霧せいな
ロン・ウィーズリー エハラマサヒロ/竪山隼太
ドラコ・マルフォイ 松田慎也/宮尾俊太郎
ジニー・ポッター 馬渕英里何/白羽ゆり
アルバス・ポッター 藤田 悠/福山康平
スコーピウス・マルフォイ 門田宗大/斉藤莉生
嘆きのマートル 美山加恋
ローズ・グレンジャー・ウィーズリー 橋本菜摘
デルフィー 宝意紗友莉/岩田華怜
組分け帽子 木場允視
エイモス・ディゴリー 福井貴一
マクゴナガル校長 榊原郁恵/高橋ひとみ

安藤美桜 安楽信顕 千葉一磨 半澤友美 川辺邦弘 小松季輝 前東美菜子 みさほ 扇けい 尾尻征大 岡部雄馬 織詠 大竹尚 大内慶子 佐竹桃華 佐藤雄大 篠原正志 鈴木翔吾 田口遼 田中彩乃 手打隆盛 上野聖太 渡邉聖斗 薬丸夏子 横山千穂

ルード・バグマンの声 吉田鋼太郎
 
スタッフ:
オリジナルストーリー:J.K.ローリング
脚本・オリジナルストーリー:ジャック・ソーン
演出・オリジナルストーリー:ジョン・ティファニー
振付・ステージング:スティーヴン・ホゲット
美術:クリスティーン・ジョーンズ
衣裳:カトリーナ・リンゼイ
音楽&編曲:イモージェン・ヒープ
照明:ニール・オースティン
音響:ギャレス・フライ
イリュージョン&マジック:ジェイミー・ハリソン
音楽監督&編曲:マーティン・ロー
演出補(インターナショナル):デス・ケネディ
演出補:コナー・ウィルソン
振付補(インターナショナル):ヌーノ・シルヴァ
動画デザイン:フィン・ロス
動画デザイン:アッシュ・ウッドワード
ヘア、ウィッグ、メーキャップ:キャロル・ハンコック
舞台美術責任者(インターナショナル):ブレット・ J・バナキス
衣裳アソシエイト(インターナショナル):サビーン ・ ルメットル
音響アソシエイト(インターナショナル):ピート・マルキン
イリュージョン・魔法アソシエイト(インターナショナル):クリス・フィッシャー
テクニカル・ディレクター(インターナショナル):ガリー・ビーストン
プロダクション責任者(インターナショナル):サム・ハンター
エグゼクティブ・ディレクター(インターナショナル):ダイアン・ベンジャミン
エグゼクティブ・プロデューサー(インターナショナル):パム・スキナー
製作統括(インターナショナル):ソニア・フリードマン・プロダクション(SFC)
マーケティング(グローバル):HPCCグループリミテッド
プロデューサー:ソニア・フリードマン
プロデューサー:コリン・カレンダー
プロデューサー:ハリー・ポッター・シアトリカル・プロダクション
翻訳:小田島恒志、小田島則子
 
情報:
金額(全席指定・税込)
SS席 17,000円
S席 15,000円
S席(6歳~15歳) 12,000円
A席 13,000円
B席 11,000円
C席 7,000円
9と4分の3番線シート 20,000円(特典付き)
ゴールデン・スニッチ  5,000円
※未就学児入場不可
※ゴールデン・スニッチ は、前週に抽選販売。各公演枚数限定で、座席はお選びいただけません。
※正規販売サイト以外のネットオークションや転売サイトなどでご入場券をお買い求めになられた場合、ご入場をお断りする場合がございます。

■2023年5月公演までのの購入方法
TBS https://tickets.tbs.co.jp/harrypotteronstage/
ホリプロステージ https://harrypotter.horipro-stage.jp/
※いずれも購入には事前の会員登録(無料)が必要
に関するお問合せ:ホリプロセンター 03-3490-4949(平日11:00~18:00/定休日 土・日・祝)
 
【あらすじ】
ハリー、ロン、ハーマイオニーが魔法界を救ってから19年後、かつての暗闇の世を思わせる不穏な事件があいつぎ、人々を不安にさせていた。魔法省で働くハリー・ポッターはいまや三人の子の父親。今年ホグワーツ魔法魔術学校に入学する次男のアルバスは、英雄の家に生まれた自分の運命にあらがうように、父親に反抗的な態度を取る。幼い頃に両親を亡くしたハリーは、父親としてうまくふるまえず、関係を修復できずにいた。そんな中、アルバスは魔法学校の入学式に向かうホグワーツ特急の車内で、偶然一人の少年と出会う。彼は、父ハリーと犬猿の仲であるドラコ・マルフォイの息子、スコーピウスだった!二人の出会いが引き金となり、暗闇による支配が、加速していく…。
 
■舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』公式Webサイト:https://www.harrypotter-stage.jp
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