注目の俳優・東野良平に迫る!「“あなたにこの役を”に応えたい」地蔵中毒から、松尾スズキ作品や帝国劇場へ

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2022.12.9

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2023年2月、帝国劇場で開幕する舞台『キングダム』に、東野良平が出演する。東野にとって、今年(2022年)5月の松尾スズキ作・演出の舞台『ドライブイン カリフォルニア』(日本総合悲劇協会vol.7/2022年12月10日にWOWOWで放送予定)につづく抜擢だ。東野は小劇場を主戦場に活躍してきた。所属する劇団「地蔵中毒」は、小劇場演劇と言われる中でも、決して中心的存在ではない。2014年に主宰の大谷皿屋敷が、学生時代の落語研究会つながりの人々とゆるやかに旗揚げした劇団だ。大谷と同じ落研出身の東野は、2016年の4回目の公演から「地蔵中毒」に参加。それが東野にとって初めての演劇だった。はじめは演劇経験者がほとんどいない、大きな声が印象的な劇団は、独自の笑いのセンスで次第に人気を集めていく。そんな劇団の東野が、松尾スズキ作・演出の舞台で、そして山田和也演出の帝国劇場で、「その他大勢」ではない役をつとめるーー。

地蔵中毒の公演のチラシは、基本的に主宰の手書き。

地蔵中毒の公演のチラシは、基本的に主宰の手書き。

決して派手な見た目ではない。「単純な線で描けそうな顔だとよく言われる」とは本人の言葉。しかし、そのシンプル極まった顔だちは、江戸時代にも未来にもいそうな普遍性を感じさせる。口跡は鮮やかでどこか品がある。劇団「地蔵中毒」の第十六回公演 無教訓意味なし演劇vol.16『つちふまず返却観音2022~テトラポッドの着払い~』(2022年12月14日~18日、下北沢ザ・スズナリ)の開幕を前に、東野がいかに役を射止めてきたのか。芸能事務所への所属の経緯や、松尾スズキや阿部サダヲと同じ座組での学び、地蔵中毒への思いを聞いた。
 

■舞台『キングダム』で帝国劇場へ

——山田和也さんの演出のもと、名だたるキャストの方々と大ヒット少年漫画を原作とした舞台に出演されます。

東野良平(以下、東野) 本当にありがたくとてもうれしいです。ミュージカルや2.5次元、アイドルや声優の方、そして宝塚OGの方など、スターの方々が出演されます。僕が今までに経験したことのない領域のお芝居です。面談でお会いした山田さんは、とても柔和な方でした。東宝を代表する演出家さんですから緊張はしますが、能動的に関わっていけたらと思っています。

舞台『キングダム』

舞台『キングダム』

——帝国劇場にはどのような印象をお持ちですか?

東野 実は一度しか行ったことがなくて。この間『千と千尋の神隠し』を見たところだ! めちゃくちゃ大きかったところだ! というのが最初の感想です。大きな舞台に立てるのは素直にうれしいです。本多劇場の舞台が横に3つくらい並びそう! デカいな! デカいって面白いな! って思いました。

——東野さんの役は、原作読者はまず記憶しているであろう、強烈な個性の登場人物が続々と登場する中でも独特の存在感のキャラクターですね。

東野 今回の僕と境遇が似ているかもしれません。小劇場というよくわからない山から来た、みたいな(笑)。

——意気込みをお聞かせください。

東野 原作ファンの方、帝国劇場での観劇を楽しみにされている方など、さまざまなお客さんがいらっしゃると思います。この劇場、この領域でお芝居を積み重ねてきた方々の文化や作法を、まずはちゃんと学びたいです。そして山田さんが示される方向性、空気感をちゃんと受け取り、自分が小劇場で培ってきたものを芝居にのせて返したいです。

——楽しみにしています。ところで、本作への出演はどのように決まったのでしょうか。オーディションですか?

東野 プロデューサーの方が『ドライブイン カリフォルニア』を見てくださり、『キングダム』でこの役を、とお話がありました。『ドライブイン~』に出させていただいた時、これが何か次に繋がれば、と思っていましたが、まさか帝国劇場に繋がるとは思いませんでした。
 

■松尾さんの演出、阿部さんのお芝居

——『ドライブイン~』(2022年5月~7月)では、2004年の再演で松尾スズキさんが演じた“ヤマちゃん”を演じました。これも大抜擢です。本作についても、よろしければ出演の経緯を伺えますか?

東野 地蔵中毒を見てくださっていた大人計画の社長さんから、メールをいただき、決まりました。それ以前にも、劇団主宰の大谷皿屋敷がWOWOWオリジナルコントドラマ『松尾スズキと30分の女優』シリーズの脚本チームにはいり、その番組に劇団の役者も出していただいたことがあって。『ドライブイン~』は、再々演として完ぺきなキャスティング。そこに1人、大人計画のお客さんが「誰っ?」って思う役者を入れようとなり、松尾さんが僕を選んでくださったそうです。

日本総合悲劇協会Vol.7『ドライブイン カリフォルニア』メインビジュアル。センター最後列に東野良平。

日本総合悲劇協会Vol.7『ドライブイン カリフォルニア』メインビジュアル。センター最後列に東野良平。

——『ドライブイン~』での、演出家としての松尾さんはいかがでしたか?

東野 とにかく丁寧で優しかったです。することしないこと、心情の共有、芝居としての効果まで簡潔な言葉で伝えてくれます。それから、とても役者のことを考えてくれている、と感じました。

——どのような場面でそれを感じましたか?

東野 松尾さんは、自分が書かれたギャグや台詞に固執せず、変化を厭わない方でした。稽古中、たとえば一つのギャグを僕がやり、それがギャグとして成立しているか。していなくても僕の芝居が変わることで成立しそうなら「もうちょっと強く」「言い放つ感じで」など言ってくれます。僕の芝居ではなく台詞から変える場合も、「これは戯曲の問題です」「台詞が今の時代に合わないから」など理由を伝えてくれる。実際は「東野はこういうのができないんだな、じゃあ台詞を変えよう」ということがいくらでもあったはずですが、役者は、台詞が変わると「俺はあのセリフを言えなかった」と思ってしまうもの。でも松尾さんは、問題の所在を伝えて役者にそこを気負わせない、常に役者をフォローしてくれる優しさがありました。

台本にはたくさんのメモ。

台本にはたくさんのメモ。

——カンパニーの空気もよくなりそうです。

東野 そうなんです。阿部さんをはじめ、トップで活躍される方々がみんな優しくていい人でした。稽古場には常に笑いが溢れていたし、良好な人間関係で第一線の作品が作られることに感銘を受けました。劇場入りしてからの男子楽屋は、高校の部室のような雰囲気で、みんなでカードゲームをしたり、ふざけて笑いあったり。本当に楽しかったです。

——共演の方々から刺激を受けることも多かったのでは。

東野 阿部さんが準備運動をしたり台詞を確認する姿をまず見ませんでした。さっきまで楽屋で談笑してたのにふらっと舞台に向かっていって、袖で留まることもせず舞台に現れ、圧倒的な芝居をして帰ってくるんです。別次元の俳優だと思いました。大人計画の方々は、皆さん松尾さんの言葉を芝居に反映させるのがものすごく速い。その中でも、段違いで速いのが阿部さんだったように思います。川上友里さんは日々違うやり方を試され、稽古場から本番まで面白く進化しつづけていました。「24時間芝居のことを考えてるよ」という言葉が忘れられません。共演させていただいた10名の俳優全員がそれぞれに強烈な魅力がありました。芝居の地図が大きく広がるような、地平線が一気に開けた感覚になりました。
 

■東野さんにお願いしようと思うんだけど

—— 順調に活躍の幅を広げておられます。立ち入った質問で恐縮ですが、“事務所の力”的なものもあるのでしょうか。マネージャーさん(有限会社マッシュの東野さんのマネージャーさん。以下東マ)にも、お聞きしていいですか?

東マ え、私ですか! はい、『キングダム』のプロデューサーの方に、ぜひ『ドライブイン カリフォルニア』を見にいらしてください、とご案内したのは私です。それを事務所の力というならそうかもしれません。ただ『ドライブイン~』のオファーがあった時、東野さんはまだ事務所に所属していませんでした。ある時、大人計画の社長さんから「東野さんにお願いしようと思うんだけど」と電話がきたんです。私は彩の国さいたま芸術劇場のロビーにいたので「そんなことってあります!?」と自分の声が響いたのを覚えています。その後、東野さんの出演が決まり「僕どうしたら…」「うちに入りますか?」という流れで。コロナ禍で、所属俳優を増やしやすい時期ではありませんでしたが、東野さんなら心配ないだろうと思いました。

——マネージャーさんは、いつ頃から東野さんに注目されていたのでしょうか。

東マ 地蔵中毒を知ったのが2017年8月の『15 Minutes Made Anniversary』でした。女子体育大生とやくみつるのコスプレをした男性たちが原宿で出会い、最後は原宿が爆発して川崎になる、という話だったように思います。それが面白くて、番外公演『ハムレット(ウエストポーチ着用ver)』(2017年)から見るようになりました。

※ 2017年8月吉祥寺シアター。Mrs.fictions主催の、持ち時間15分で短編演劇をみせるシリーズ企画。この年はキャラメルボックス、梅棒、柿喰う客も出演。

東マ 『純喫茶”味噌夢”〜蜘蛛でもわかるアクリル製色即是空〜』(2019年)に、うちの事務所に所属する俳優が出ることになり、東野さんが劇団側の連絡を担当されていて。「メールが丁寧だな」というのが最初の印象です。そのお芝居の内容はまるで思い出せないのですが、東野さんが背中にブラホックのタトゥーを入れている場面があったんです。背中のブラホックのタトゥーを客席に向けるのを見た時、「この人は他の演技もできそうだな」と思いました。リアルな演技アプローチでした。

第10回公演『純喫茶”味噌夢”〜蜘蛛でもわかるアクリル製色即是空〜』(2019年)

第10回公演『純喫茶”味噌夢”〜蜘蛛でもわかるアクリル製色即是空〜』(2019年)

——ブラホックのタトゥーの演技が事務所所属の決め手に。

東マ ブラホックのタトゥーの演技だけでは決められませんでした。ただ、その時の印象が残っていて、本木雅弘さん主演のドラマ、NHK『流行感冒』で、村の青年団のちょっとどんくさい若者役を探しているというお話があったとき、彼しかいないと思ったんです。うちの所属俳優ではありませんが、と紹介しました。

—— 私事ですが、地蔵中毒さんの舞台写真をカメラマンとして撮らせていただくことがあります。そのたびに東野さんは造形が素晴らしいと感じます。どんな照明でも顔が暗くならないし、後ろに写り込むと手前の被写体を邪魔せず空間を埋めてくれます。NHK『流行感冒』の、ほの暗い芝居小屋の客席のシーンでもそれを感じました。手前の俳優さんを撮りたいのに、後ろの東野さんにオートフォーカスを持っていかれてしまうくらい、フォルムがきれいなんです。

東野 僕、知らないうちにフォーカス泥棒していたんですね。

東マ 実際、それはあるかもしれません。

東野 あるんですか!

東マ キャスティングの方に写真を見せると、「このフォルムは需要がある」と言われます。演技なしで、とりあえず写真だけで。

第14回公演『母さんが夜なべをしてJavaScript組んでくれた』 (原作:フョードル・ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」)より

第14回公演『母さんが夜なべをしてJavaScript組んでくれた』 (原作:フョードル・ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」)より

東野 そういえば金麦のCMも、きっかけは山内ケンジさん(城山羊の会)のワークショップの応募資料でした。ワークショップには落ちたのですが、応募資料の仕分けを手伝われていた方がキャスティングのお仕事をされていて。「なんかいいキャラクターだ」と僕を気に留めてくださっていたんです。芝居を一つもご覧になっていない状態で、出ませんか? とお話をくださいました。

——そういえば金麦(『No.1』篇、『贅沢麦芽』篇)のCMで、石原さとみさんに「おいしそうです」と話しかけていたのも、所属前だったのですね。

東野 前ですね。

——芸能事務所に入ったから仕事がある、という話ではなかったのですね。

東マ 東野さんに関しては、仕事があるから事務所に入ったという流れですね。その後の『今度生まれたら』(BSプレミアム)、ピザハットのテレビCM、『神木隆之介の撮休』(WOWOW)などはオーディションやこちらからの提案です。マネージャーにも色々なタイプがいらして、「破天荒な俳優だからこそ自分がマネジメントする意味がある」という方ももちろんいらっしゃいます。正解はなくて。でも私に関しては、真面目で努力家で、私と「真面目」な演劇の話をしながらやっていける俳優さんがあっていると思います。東野さんはそういうタイプなんじゃないかと思ったんです。

■東野さんの役作り

——地蔵中毒の大谷さんは、あまり細かく演出をされない印象があります。

東野 大谷は以前から、語尾の上げ下げや台詞の区切り方くらいしか口を出しませんでした。最近はそれもあまり。地蔵中毒は心の表現とかを演出する必要がないってのもあります。台本を読んで、俳優それぞれが立ち位置とかギャグの見せ方を考える。だからはじめの頃は、何となく横並びで、自分の台詞になったら一歩前に出るみたいなやり方でした(笑)。

2020年11月公演ではじめて舞台美術が組まれるまで、素舞台で特殊な小道具を使い上演していた。第11回公演『ずんだ or not ずんだ』より。

2020年11月公演ではじめて舞台美術が組まれるまで、素舞台で特殊な小道具を使い上演していた。第11回公演『ずんだ or not ずんだ』より。

——『ドライブイン~』で、松尾さんからしっかりとした演出を受けていかがでしたか?

東野 猫背椿さんと僕の登場シーンは、お客さんを掴まなくてはいけない最初の場面でした。松尾さんからは「だから、君には一番細かく演出をつけた」と後々おしえてもらいました。これ以外のやり方はない、というくらい演出していただき、稽古でくり返すことで自信をつけさせていただいたと思っています。稽古がはじまったばかりの頃は、芝居が目まぐるしく変わっていくので必死でした。でも何本もくり返すうちに体が慣れていく、みたいな。

——これまでに、演技そのものに悩むことはありましたか?

東野 役の心情が…とかで悩んだことは、ないですね。この台詞にこういう効果がほしいのに、それが芝居として出せないことはありました。学生時代は落語で、その後は地蔵中毒。だから外側をどれだけ作れるかがすべてだと思っていたんです。落語って、自然な会話をして見えますが、実際にはデザインされたスピード感で掛け合いをしてるんです。それが、人が聞いたときに心地よいリズムとして届く。だからリアルではなくても、聞いて、引き込まれるものがある。心地よいテンポやリズムをどれだけ出せるかを考えていました。

2020年2月には『劇団「地蔵中毒」寄席 vol.1~ふやけ寿司再生工場~』と題した落語会を渋谷ユーロライブで開催。

2020年2月には『劇団「地蔵中毒」寄席 vol.1~ふやけ寿司再生工場~』と題した落語会を渋谷ユーロライブで開催。

——考えてできるものでしたか? 耳がいいのでしょうか。

東野 どうなんだろう……よく「録音した自分の声が違って聞こえる」と言いますよね。僕は自分で自分の声を聞いても、全然違和感がありません。自分がいつも話してるイメージどおりに聞こえるんです。自分の声を聞く癖があるのかもしれません。

——外側から役を作るのに向いていそうです。

東野 地蔵中毒でも、大谷が書いた台詞を僕の声、体つき、表情を使ってどうお客さんの目と耳にいれるか。外側に現れるものがすべてで、心という内側からのアプローチは僕には必要ないとまで思っていたんです。でも当たり前ですが、第一線の方々はどちらもできるんですよね。『ドライブイン~』で思い知りました。僕が憧れたり衝撃を受けた芝居において、僕はまだまだ芝居が下手で、試すべきアプローチはいくらでもあるぞと。最近は、外側から作るものと僕自身の心や生理から作られるものの、バランスを考えながら芝居を探っています。
 

■1ミリも役立たない「無駄な時間」を楽しんで

——12月2日には、髙原秀和監督の映画『さあやとこはる』が公開されました。いわゆるピンク映画です。

東野 2021年公開の『真夏に出会ったら』につづく髙原監督の映画です。

——どんな役でも何にでも出ていらっしゃいます。

東野 何にでも出ます。「あなたがいいと思ったのでオファーする」と言ってもらってる。それには応えたい。スケジュール的にすべては受けられなくても、声をかけてもらえることなんて、なかなかあるものではありません。同時に、僕を使ってどんなイメージをしてくれたのかに興味があります。ピンク映画でもCMでも舞台でも、想像もしていなかった世界から「この役を」と言ってもらえる。そこに自分がはまって、いい芝居ができたら面白いな、と思っています。

第14回公演『母さんが夜なべをしてJavaScript組んでくれた』 (原作:フョードル・ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」)より

第14回公演『母さんが夜なべをしてJavaScript組んでくれた』 (原作:フョードル・ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」)より

——12月14日からは、下北沢のザ・スズナリにて地蔵中毒の本公演『つちふまず返却観音2022~テトラポッドの着払い~』が始まります。

東野 いつも以上にくだらない、ぐちゃぐちゃした劇をします。地蔵中毒は同世代で最もおもしろい戯曲を書く大谷皿屋敷という人間が吸収してきた、お笑い、文学、音楽、映画、漫画、AV、サブカルチャーへの膨大な造詣が詰まっているのですが、難しく捉えたところでそもそも意味がないものだし、僕らとしてもそういう観劇の仕方はおすすめしません(笑)。何も考えず、明日からの人生に1ミリも役立たない「無駄な時間」を楽しんでもらえれば。そして本当に時間の無駄だったな、と帰ってもらうのが、地蔵中毒とのいい出会い方だと思います。

第15回公演『「中待合室にお入り下さい」を待ちながら』より。中央は主宰の大谷皿屋敷。

第15回公演『「中待合室にお入り下さい」を待ちながら』より。中央は主宰の大谷皿屋敷。

——劇団にとって初めての再演作品ですね。

東野 今のところ全部新しい台詞です。大谷も「全然新しいの書いてるけど再演って言っちゃったら面白いかな」みたいなノリだと思います。大谷が「ギャグを我慢できない」と言って物語が全然進まないので、内容はまだよく分かりません。

——東野さんの役について教えてください。

東野 資産家に「うちの会社に出資してください」と言いに行くベンチャーの起業家のような役です。

——役名は?

東野 東野です。

——12月の劇団「地蔵中毒」、2月からの『キングダム』、そしてこれからのご活躍を楽しみにしています。

東野 ありがとうございます。周りの方に「やったね」と言っていただける仕事ができることは、素直にうれしいです。でも僕の中で明確な手応えがあったわけではありません。ひとつ先の未来、という意味での1歩先はいい感じ。でも2歩先は分かりません。『キングダム』が終わる5月半ばまでは、ありがたいことに大きな劇場に立てますが、その後一生仕事が来ない可能性もある。地蔵中毒でも『キングダム』でも、僕にこの役を、と考えてくださった方の期待を超える芝居をしたいです。

劇団「地蔵中毒」第十六回公演 無教訓意味なし演劇vol.16『つちふまず返却観音2022~テトラポッドの着払い~』は、2022年12月14日(水)〜12月18日(日)、ザ・スズナリで上演。17日(土)は、イープラスStreaming+による生配信あり(アーカイブなし)。舞台『キングダム』は、2023年2月5日(日)~2月27日(月)に帝国劇場で上演の後、大阪、福岡、札幌を巡る。また、日本総合悲劇協会vol.7『ドライブイン カリフォルニア』が、2022年12月10日(土)22:45より、WOWOWでTV放送される(2022年6月15日に下北沢・本多劇場で上演された舞台を収録)。

取材・文・写真(人物・舞台写真):塚田史香

公演情報

劇団「地蔵中毒」第十六回公演 無教訓意味なし演劇vol.16
『つちふまず返却観音2022~テトラポッドの着払い~』

■日程
2022年12月14日(水)〜12月18日(日)
2022年12月17日(土)19:30 イープラス Streaming+による生配信あり(アーカイブなし)
 
■会場
ザ・スズナリ(下北沢)
 
■スタッフ・キャスト
作・演出:大谷皿屋敷
出演:かませけんた、三葉虫マーチ、東野良平、立川がじら(志らく一門)、小野カズマ、佐藤一馬、荒威ばる、シオザキ(クラムちゃん)、加藤睦望(やみ・あがりシアター)、屋代秀樹(日本のラジオ)
 

放送情報

日本総合悲劇協会vol.7『ドライブイン カリフォルニア』
 
■放送日
2022年12月10日(土)午後10:45 [WOWOW](収録:2022年6月15日(水)/収録場所:下北沢・本多劇場) 

 
■放送チャンネル
WOWOWライブ (WOWOWオンデマンド同時配信)
 
■スタッフ・キャスト
作・演出:松尾スズキ
出演:阿部サダヲ、麻生久美子、皆川猿時、猫背椿、小松和重、村杉蝉之介、田村たがめ、川上友里、河合優実、東野良平、谷原章介
 
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公演情報

舞台『キングダム』

■日程・会場
2023年2月5日(日)~2月27日(月)帝国劇場
3月:大阪・梅田芸術劇場メインホール
4月:福岡・博多座
5月:札幌・札幌文化芸術劇場 hitaru

 
■出演
信:三浦宏規/高野洸
嬴政・漂:小関裕太/牧島輝
河了貂:川島海荷/華優希
楊端和:梅澤美波(乃木坂46)/美弥るりか
壁:有澤樟太郎/梶裕貴(東京公演のみ)
成蟜:鈴木大河(IMPACTors/ジャニーズJr.)(東京公演のみ)/神里優希
左慈:早乙女友貴(東京・大阪・福岡公演のみ)
バジオウ:元木聖也
紫夏:朴璐美/石川由依
昌文君:小西遼生
王騎:山口祐一郎
 
東野良平、遊佐亮介、内堀克利、飯作雄太郎、桑畑享成
 
今村輝、内海一弥、加藤照男、粂川暁典、坂本研技、慈五郎、島野知也、嶋村昇次、じゃっき~、竹廣隼人、中内天摩、中野高志、中村悠希、西嶋友哉、久道成光、早川一矢、藤浦功一、本多剛幸、前田誠仁、三川岬
 
スウィング:HAYATE
 
■スタッフ
原作:原泰久(集英社「週刊ヤングジャンプ」連載)
脚本:藤沢文翁
演出:山田和也
音楽:KOHTAYAMAMOTO
製作:東宝
 
■公式サイト
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