劇作家、演出家の⻄尾佳織が主宰する⿃公園が⼋王⼦市学園都市⽂化ふれあい財団とタッグ 旧約聖書の『ヨブ記』をモチーフにした代表作を新演出で上演

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2023.1.30


2023年3⽉17⽇(⾦)〜3月19⽇(⽇)⼋王⼦市芸術⽂化会館 いちょうホール(⼩ホール)にて、演劇公演 ⿃公園#16『ヨブ呼んでるよ -Hey God, Job’s calling you!-』が上演される。

2007年7⽉に劇作家、演出家の⻄尾佳織が設⽴した⿃公園は、社会の中で⼈と⼈のあいだに引かれる境界線を、さまざまな形で問い直す作品をつくっている。

2019年に〈複数性の演劇〉=持続可能で本当にインディペンデントな創作活動に向けてのステートメントを発表し、2020年度より和⽥ながら(したため)、蜂巣もも(グループ・野原)、三浦⾬林(隣屋) の3⼈の演出家をアソシエイトアーティストに迎えて、⻄尾は劇作と主宰業に専念する新体制に移⾏。創作活動の基盤を整える「お盆部」とともに、活動報告会や決算報告会、アニュアルレポート作成など、プロセスの公開にも積極的に取り組み、作品づくりと創作環境の構築を同時進⾏で進めている。

今回の公演は、⿃公園と(公財)⼋王⼦市学園都市⽂化ふれあい財団が、2022年4⽉から取り組んでいる「演劇のための⻑くてゆるやかなアーティスト・イン・レジデンス」(通称「ゆるAIR」)公演の第1弾とし、2023年3⽉に⿃公園の代表作『ヨブ呼んでるよ』を三浦⾬林による新演出で上演する。


本作は「義⼈の苦難」をテーマにした旧約聖書『ヨブ記』を現代⽇本に再解釈して描いた、2017年3⽉初演の⿃公園の代表作。初演では、現代社会の価値基準によって⼀⽅的に量られてしまう存在と、その⾮常な理不尽と苦難を通し、全ての存在が「ただ存在すること」それ⾃体の価値を問いかけた。

今回は、英題「Hey God, Job’s calling you!」を添え作品タイトルを更新。劇作の⻄尾は、戯曲のリライトを通して、個別の存在が発する「⾔葉なき⼈の声」を掬い上げる。

また2018年「⿃公園のアタマの中展」でのリーディング上演を経て演出にあたる三浦は、『ヨブ記』を2023年の視座から多⾓的に解釈し、本作を舞台上へ再構成。⽣演奏による⾳楽、現代画家と舞台美術家のコラボレーションも取り⼊れ、ジャンル横断的な演出で現代の受難を描き出す。


2022年5⽉には、リクリエイションの道のりの中で本作を再検証するにあたり、その⼿前の勉強会として、専⾨家を招いた関連ワークショップを⼀般公開で行った。今後、上演の2週間前に、創作の様⼦を観客に見せる公開稽古も予定している。⿃公園が⼋王⼦のまちと共にあゆむ創作活動1年⽬のチャレンジを、そのプロセスから注目したい。

『ヨブ呼んでるよ』あらすじ

希帆はシングルマザーの⾵俗嬢だ。育児放棄し、仕事も⽋勤し、転がり込んだ男の部屋で酒浸りになっている彼⼥の元に、希帆の兄、⼤家、兄の弟分のチンピラが代わる代わる訪れては⼤量の「正しい」⾔葉を浴びせかける。だから
彼⼥は夢に逃げ込む。

夢の中で、⼦供の頃からよく会うオジサンがいた。「たかをちゃん」と名乗るそのオジサンは⼦供のようで、彼とい
るときは希帆ものびのび存在できた。だがある⽇たかをちゃんが、「⾃分は⼤⽥区に住む56才だ」と語り出す。⾃分
の夢の登場⼈物だとばかり思っていたたかをちゃんは、現実の存在だった。「妹をアイして⺟さんに怒られた」とい
うたかをちゃんの⾔葉を呼び⽔に、とうとう夢にも、希帆の虐待と近親相姦の記憶が侵⼊してくる。

旧約聖書のヨブはよかった。⾃分の受難を訴える⾔葉を持っていて、訴える相⼿の神もいた。でも希帆は⾔葉を持っ
ていない。声なき⼈の声は、どのようにこの世界に出現し得るだろう?

※『ヨブ記』……旧約聖書に収められている書物。神への信仰篤く恵まれた環境で何不⾃由なく暮らしていた義⼈ヨ
ブが、ある⽇突然まったく謂れのない受難に遭って神に問いかける物語。古より⼈間社会の中に存在していた神の裁
きと苦難に関する問題に焦点が当てられている。

 

公演情報

⿃公園#16『ヨブ呼んでるよ -Hey God, Job’s calling you!-』
 
⽇程:2023年3⽉17⽇(⾦)〜19⽇(⽇)
17⽇(⾦)13:00★ 18:00/ 18⽇(⼟)13:00 18:00★ / 19⽇(⽇)13:00

会場:⼋王⼦市芸術⽂化会館 いちょうホール(⼩ホール)

料⾦:前売・当⽇共通 ⼀般 3,000円 / 友の会 2,700円 / ユース(25歳以下)2,000円
*友の会については、(公財)⼋王⼦市学園都市⽂化ふれあい財団ウェブサイトをご覧ください。 www.hachiojibunka.or.jp/member/
 
『ヨブ呼んでるよ -Hey God, Job’s calling you!-』 公開稽古
▶ ⽇程
3⽉3⽇(⾦) 13:00〜16:00「稽古場からいちょうホールへ」編
いちょうホールの広さ・⻑さ・⾼さ・深さ…さまざまなスケールを⾝体で感じながら、稽古場で創作してきたことを試していきます。
3⽉4⽇(⼟) 13:00〜16:00「いちょうホールから作品へ」編
1⽇⽬に試したことをさらにブラッシュアップし、演劇上演としての完成に近づけていきます。稽古の最後には、通し稽古の実施を予定しています。

※受付開始 12:45
※途中⼊退場可。ただし、通し稽古実施中は途中⼊場不可(3⽉4⽇(⼟) 14:30〜16:00に実施予定)。
※稽古内容は予定です。予告なく変更となる場合がございます。

▶ 会場:⼋王⼦市芸術⽂化会館 いちょうホール(⼩ホール)
▶ 参加⽅法:⼊場無料・要事前申込(⿃公園WEBサイトより申込)​

 
劇作 | ⻄尾佳織(⿃公園)
演出 | 三浦⾬林(⿃公園アソシエイトアーティスト / 隣屋 / ⻘年団)
出演 | 原⽥つむぎ(東京デスロック / ヌトミック)、秋場清之(情熱のフラミンゴ)、杉⼭賢(隣屋)、
能島瑞穂(⻘年団)、⿊川武彦(モメラス)
演奏 | 恒吉泰侑
製作 | ⿃公園
主催 | 公益財団法⼈⼋王⼦市学園都市⽂化ふれあい財団

 
公式サイト:www.bird-park.com
Twitter:@torikouen
Instagram:@torikouen
ゆるAIR Facebook:https://www.facebook.com/yuruair
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