《連載》もっと文楽!〜文楽技芸員インタビュー〜 Vol. 5 鶴澤清治(文楽三味線弾き)

2023.8.23
インタビュー
舞台

「技芸員への3つの質問」

【その1】入門したての頃の忘れられないエピソード

初舞台後、新橋演舞場の文楽公演で『寿式三番叟』をやった時、一番シーンとしている翁の場面で、バチを持ち替えようとしたのか何なのか、バチをバターンと前へ落としてしまったんですよ。演舞場の案内の女の人が取って渡してくれて。血も凍るような思いでしたね。

【その2】初代国立劇場の思い出と、二代目の劇場に期待・妄想すること

 それまで朝日座や三越劇場など普通の芝居小屋でやっていたので、最初は国立劇場の堅い雰囲気に「お役所か博物館みたいだな」と感じました。でも音の響きが良くて今では好きです。二代目もできたらこれに近い音響の建物にしていただきたいなと思います。

【その3】オフの過ごし方

ビリヤードを家に置いていて、たまにやります。あとは車が好きなので、目的なしにその辺を走ったりしています。


取材・文=高橋彩子(演劇・舞踊ライター)

公演情報

『令和5年8・9月文楽公演』
 
日程:2023年8月31日(木)~2023年9月24日(日)  ※7日(木)、15日(金)は休演
会場:国立劇場 小劇場
 
第一部 (午前10時45分開演)
通し狂言 菅原伝授手習鑑 (すがわらでんじゅてならいかがみ)
 
三段目
車曳の段
茶筅酒の段
喧嘩の段
訴訟の段
桜丸切腹の段
 
四段目
天拝山の段
 
第一部ご観劇者限定
さよなら記念 おたのしみトーク
文楽公演ご愛顧への感謝を込めて、技芸員によるおたのしみトークを行います。
10時30分~(第一部開演前、約5分)
各開催日第一部のをお持ちの方限定

9月6日(水) 豊竹呂勢太夫
9月12日(火) 鶴澤燕三
9月19日(火) 吉田一輔
 
第二部 (午後3時開演)
寿式三番叟(ことぶきしきさんばそう)
通し狂言 菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)
 
四段目
北嵯峨の段
寺入りの段
寺子屋の段
 
五段目
大内天変の段
 
第三部 (午後7時開演)
曾根崎心中 (そねざきしんじゅう)
 
生玉社前の段
天満屋の段
天神森の段
 
(字幕表示がございます)

『菅原伝授手習鑑』特設サイト
https://www.ntj.jac.go.jp/kokuritsu/2023/sugawara-denju.html
 
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