《連載》もっと文楽!〜文楽技芸員インタビュー〜Vol. 6 吉田玉延(文楽人形遣い)×吉田玉征(文楽人形遣い)
「技芸員への3つの質問」
【その1】入門したての頃の忘れられないエピソード
玉延:入門2年目の時に師匠が「玉女」から「玉男」へと襲名されたので、師匠の両方の名前の時代を体験できて良かったですし、襲名時の華やかな雰囲気を体感できたのも嬉しかったですね。ただ、襲名披露口上では、舞台上でずっとじっとしているし、疲れと暖かさからうとうとしてしまい、お客さんにもバレてしまっていたのは、恥ずかしい思い出です。
玉征:僕は入門した緊張から胃腸炎になり、病院に行って帰ったら家が火事になっていて、夜の11時半頃まで部屋に入れなかった思い出があります。あと、初めて師匠の足についたのが『生写朝顔話』の阿曾次郎だったのですが、これまた緊張し過ぎて、足同士が交差するような形で持ってしまったんです。当然ながら、後からめちゃめちゃ怒られました。
【その2】初代国立劇場の思い出と、二代目の劇場に期待・妄想すること
玉延:ずっと研修を受けてきたし、大雪が降った日も来たし、育ててもらった劇場です。辛いことも沢山あったけれど愛着があるので、本当に寂しいです。二代目の劇場は初代を超えるぐらい良い劇場になってくれたら嬉しいですね。初代は空調があまり効かなかったので、効くようになるのを期待しています。
玉征:楽屋食堂のカツ丼がめちゃめちゃ美味いなと思って、他の人に聞くとそうでもないよいなんですけど、僕はすごくお気に入りでした。初代は正倉院がモデルということで、二代目も立派な、伝統的なモデルの、カッコいい建築のが建ったらいいですよね。
【その3】オフの過ごし方
玉延:3歳と1歳半の娘がいるので、公園で遊んだり遠出したり、そういう家族サービスがメインです。あと、息抜きは料理ですね。時間のかかる煮込み料理をずっと作ったりして、それがストレス解消になります。
玉征:筋トレを頑張っています。それから、最近ギターを始めて。息抜きになるし、リズム感も養えるし。これも3年、がむしゃらに頑張ろうと思ってやっています。
取材・文=高橋彩子(演劇・舞踊ライター)
公演情報
会場:シアター1010(足立区文化芸術劇場)
開演時間:午後2時・午後5時開演(午後4時20分・午後7時20分終演予定)
源平布引滝 (げんぺいぬのびきのたき)
竹生島遊覧の段
九郎助住家の段
公演情報
会場:シアター1010(足立区文化芸術劇場)
(午後1時・午後4時・午後7時30分終演予定)
団子売(だんごうり)
新口村の段
募集要項
(令和5年度随時開講)
募集要項はこちら https://www.ntj.jac.go.jp/training/group/bunraku/guidelines.html
第33期文楽研修生募集
(令和6年4月開講)
募集要項はこちら https://www.ntj.jac.go.jp/training/group/bunraku/guidelines33.html