注目のダンスコント劇団・四畳半帝国とは一体…?「今できることを全力で」5周年記念ライブへの意気込みを語る
2019年12月、松田拳翔を中心に発足した「四畳半帝国」は、ダンサー、役者、脚本家、画家など不特定多数のメンバーにより構成される「ダンスコント劇団」である。活動ジャンルはダンス、芝居、コント、アパレルブランドなど幅広く、領域に合わせて流動的に形を変える稀有な集団だ。そんな彼らが今年結成5周年を迎え、12月6日(金)に大阪・梅田amHALLにて、周年ライブ『めでたい気持ち』を開催する。今回は主宰の松田と主要メンバーでダンサーのTakashi Ogata、5周年ライブに出演するダンサーで役者のLeyを迎え、四畳半帝国の活動や周年ライブ、今後のビジョンについて迫ってみた。
松田拳翔
さまざまな活動を経て、見えてきた方向性
ーーまず四畳半帝国とはなんぞやというところからお話を伺いたいです。5周年を迎えられて「ダンスコント劇団」と名乗っておられますが、活動のメインはダンスですか?
松田:そうですね、舞台とダンスです。
ーー『KOBE SONO SONO’23』ではダンスショーをされていて、アパレルでも出店されていました。活動ジャンルが幅広いですよね。
松田:立ち上げた5年前、漠然と「普通のダンスショーじゃなくて、ストーリーを繋げてダンスする舞台をやろう」というので、大学時代にダンスをしていたメンバーで集まったのが最初やったんですよ。僕は大学を卒業後、3年ほど社会人をやっていたんですけど、会社がしんどくなってカレー屋さんをやりたいなと思って。同時に四畳半帝国のロゴを作ったので、アパレルも販売したいと思って。だから最初はダンス、カレー、アパレルの3つの軸があったんです。でも活動ごとに名前を考えるのが面倒で「全部四畳半帝国の活動ってことにしよう」ということでスタートしました。カレー屋さんはコロナもあって、1年ぐらいでやめることになり。
ーーなるほど。
松田:そこからアパレルや舞台で、外部の色んな場所に呼んでもらう機会が増えて。それこそ『KOBE SONO SONO’23』に呼ばれた時は「ステージがこういう場所で、他の方はこういう内容をされます」と聞いて「僕らはダンスショーをしっかりやるのがいいよね」とか、劇団の人が出ているイベントに呼ばれた時は「ダンスとコントを織り交ぜた方がいいよね」というように、場所やイベントの色に合わせて、自分たちの手札の中からできることをやってきました。それで、自分たちがこの5年間でやってきたこと、やりたいことを一言でまとめると「ダンスコント劇団」というジャンルになるのかなと、やっと決まったところなんです。
四畳半帝国 アパレル
ステージに立つ以上、全員で楽しむことがお客さんに対する礼儀
『四畳半帝国 LIVE vol.1』(2022年、神戸チキンジョージ)
ーー「座して半畳、寝て一畳、天下取っても四畳半」は、初期のコンセプトですか?
松田:戦国武将の名言に「座して半畳、寝て一畳、天下取っても二合半」という言葉があって、それは「謙虚であれよ」という意味合いなんです。僕ら的には「スケール的に大きくなっても謙虚でいこうぜ」という意味もあるんですけど、四畳半帝国を立ち上げた時に、ダンス業界でも劇団業界でも微妙な立ち位置やし、周りの目を気にしてしまったらできなくなるなと思っていて。でも「部屋に閉じこもって考えて浮かんできたやりたいことをやる」というスタンスだったので、「四畳半の自分の帝国の気持ちを忘れずにいこう」みたいな気持ちで、初期はそう提示していました。
ーー5年経った今、大事にしていることは?
松田:気持ち的には変わってないかもしれないですね。初期は敢えてそれをフレーズ化してたんですけど、5年続けてきたことで、周りから見た時にそのスタンスを体現できるようになりたいという気持ちがずっとあります。
Takashi:自分たちの面白いと思うことを全員で一緒になってやる、というのは本当に変わらないですね。僕の命題も「みんなで面白いと思うことをやる」です。拳翔くんが「面白くないと思ったら出ない選択肢もあり」と言ってくれるので。
松田:メンバーが固定でなく、出るイベントもまちまちなので、「所属してるからやらなアカン」というエネルギーだと、楽しくないものができる気がしてて。そういう意味ではそこも大事にしてるかもしれないですね。自分がお芝居を見に行った時、もちろん技術的なところもあるけど「この人は楽しんで板の上に立ってるねんな」と思える人は輝いている。ステージに立ってる以上、全員が楽しむことがお客さんに対する礼儀というか。それがないなら、僕らが一生懸命やる意味もないと思いますね。
全員が右腕にも、縁の下の力持ちにもなれる
Takashi Ogata
ーー立ち上げ時のメンバーは何人ぐらいおられたんですか?
松田:アパレル、カレー、ダンスで関わる人がバラけていたので、さっきも言ったようにメンバーを固定していなくて。僕は主宰なのでいつもいるんですけど、メンバーも入れ替わるので不特定なんです。で、継続しているメンバーの中にTakashiみたいな「よくいるヤツ」がいます。参加率高めの人たちです。
ーーTakashiさんはいつジョインされたんですか?
Takashi:僕は元々拳翔くんのダンス友達で、最初にダンスで舞台をするとなった時に「振付と、このシーンを頼まれてくれへんか」という形で誘われました。そこからダンスと舞台の時は振付を作ったり、演技をしたり、最近はアパレルも手伝っています。
松田:Takashiとは大学時代に知り合ってるんですけど、カレー屋さんを始める前に自分でカレーのイベントを開いた時に食べに来てくれたのがキッカケです。そこで久々に再会して、話が弾んで入ったメンバーもちょこちょこいますね。
ーー主にダンスの振付を担当されていると。
Takashi:シーンごとの振付もあるんですけど、基本的には拳翔くんが書いた脚本に味付けする感じです。
ーーTakashiさんは5年間主要メンバーとして活動されていますが、右腕のような存在ですか?
Takashi:いや、全然そんな感じはないです。相談に乗ることは全然ありますけど、右腕がいないんじゃない?
松田:右腕おらんかも。
ーーポジション分け的なものは?
松田:ほぼないですね。僕は主宰なのでちょっと立場は違うんですけど、基本全員横並びというか、「僕とみんな」という感じです。
Takashi:音源を編集したり、振付を担当できる人たちはいるけど、確かに副リーダーみたいな人はいないですね。
松田:僕の中では時期によって「今この人が右腕っぽいな」という感覚はあったりするけど、みんなのやる気の浮き沈みによるかな(笑)。僕もですけど、モチベーションって一定じゃないというか。「頑張りたいぞ」という時と「ちょっとしんどいな」という時があって、「頑張りたいぞ」のモチベーションのメンバーが僕の近くに来て「あれやりましょうよ」と言う。それで自然と右腕みたいな感じになるのかな。誰かが入れ替わり立ち替わり現れる感覚が近いかもしれないです。僕的にはその状態がありがたくて。全員が右腕にもなるし、全員が縁の下の力持ちにもなれるから。
Ley
ーーLeyさんはいつ入られたんですか?
Ley:私は1年前の単独ライブ『四畳半帝国?vol.2-there is another me-(2023年11月)』で初めて出させていただいて、そこからちょいちょい出させてもらっての今です。
松田:Leyちゃんは「ちょっとよくいるヤツ」ですね(笑)。
ーー出演したのは何がキッカケでしたか?
Ley:メンバーのAYAKAちゃんが友達でめっちゃ仲良くて。AYAKAちゃんのファンなので、四畳半帝国のYouTubeやライブを見に行って。そこから拳翔さんに誘ってもらいました。
松田:去年の単独ライブの演目で演出的に人が足りないぞとなって、「キャラクター的にこの役にハマる子おらんかな?」とAYAKAに相談してたんです。Leyちゃんは直接の繋がりはなかったけど、ちょっとだけ会ったことがあったので、インスタで「どんな雰囲気の子やったかな」と追いかけて声をかけました。去年は可愛い女の子役で出てもらったけど、Leyちゃんを掘り下げると結構面白くて、「じゃあこういう役もやってもらうと面白いかな」と繋がっている感じですね。
ーーSNSでビンタしてる写真をお見かけしました。
松田:今年の秋に外部イベントに呼んでもらった時ですね。確かにそれは象徴的かも。去年は「ケーキ屋さんの可愛い女の子役」だったけど、1年経って全身銀色で僕をビンタしているという(笑)。
ーーお芝居もされるんですか?
Ley:お芝居は全くやったことがなくて、ほんまに四畳半のライブに出た時に初めてやりました。
松田:僕らは元々ダンサーで、役者からスタートしてるメンバーがいなくて。最初ダンスにストーリーをつけて舞台をやろうとなった時はセリフなしで、ダンスの表現力だけでやってたんですけど、そこから演技やコントをやりたいよねとなって、演技力が必要やからスキルを上げてる感じです。主要メンバーのMasayanは役者で劇団にも所属しているので、彼が演技面をサポートしてくれたり。Takashiもずっといるけど、演技の勉強は最近やっと始めたんです。だから僕らからしたら「Leyちゃん最初からできるんや」みたいな。
Ley:頼まれる役が割と自分の素に近いので、やりやすいというのもあります。
メンバーがやりたいと言うことを実現させると、面白いものになる気がする
舞台『家(仮)-仮ながらも楽しい我が家-』(2023年、GRAFFY HALL)
ーー舞台の場は、自主公演と外部のイベントやライブがあるんですね。
松田:自主公演の内容は基本的に自分が考えるんですけど、外部ブッキングは色んなラインからお声がかかりますね。
ーー出演メンバーはどのように決まるんですか?
松田:例えば『KOBE SONO SONO’23』でやったみたいなダンスショーをやる時は、ダンス繋がりの友達から「興味ありそうかな、楽しんでくれそうかな」という人に声をかけて、出たいと言ってくれたら出てもらう感じです。ストーリーがあるものやコントに関しては「この人が必要やな」と声をかけたり。もしくは今後の定期ライブや周年ライブに一緒に出たいなと思う人に「試しに一緒にやってみぃへん?」と声をかけます。いきなり自主公演に誘うよりも、外部イベント1本一緒に出てみて、お互いに楽しかったらまた次やってみる、という自然な流れができたらいいかなと思って。でもこれを言うと、今後誘った人が次呼ばれなかったら「ハマらなかったんや」みたいな気持ちにならへんかなと心配ではあります。そういう訳ではないので(笑)。
ーー適材適所ということですよね。Leyさんはその流れでいくとハマったと。
松田:そう。でも、Leyちゃん自身が楽しんでくれてるのが1番大きいかもしれないです。色んな「やりたい」を感じさせてくれる人なので。メンバーがやりたいと言ってくれることは実現させると面白いものになる気がするので、実際は僕が選ぶというより、出てくれる人の中にある種を僕が頑張って見つける感じですね。
Ley:いつも拳翔さんが新しい私を見つけてくれるので、毎回自分の中で幅が広がっているというか。「具体的にこれがやりたい」というよりも「やってみたらめっちゃ面白い」が毎回ある感じですね。
ーー松田さんも「とりあえずやってみる」の精神の方だとインタビューで拝見しました。
松田:自分自身、その気持ちが強くて。逆にみんなに対しては、それを押し付けちゃいけないな、みたいな感覚も今まではあって。みんながやりやすい役を書くのもそうなんですけど、「やりづらい」とか「楽しくない」と言われるのを恐れてた節があって。でもLeyちゃんみたいに「やってみて面白くなった」こともあるんやなと。だから僕がやりやすいかどうかを気にしすぎるのも良くないんやなと思って。今は脚本の解像度が低い段階でも、投げてみたらチャレンジを楽しんでくれるメンバーが集まってくれてる気がします。初期の立ち上げ時は「思ってたのと違ってしんどい」「楽しくない」みたいな人も結構いたので。僕の中ではその人の時間を取らせたらアカンなという気持ちはあって、もちろんそれも正しい感情なんですけど、長く参加してくれてる人にそれを思ってしまうのは、逆に僕が信頼してなさすぎるかなと。それに僕に限らず、メンバーのできることが増えるたびに、四畳半自体でできることの幅が広がってる感じもあります。
ーーメンバーは今も募集中というか、間口は広げておられるんですか?
松田:そうですね、気が合えば迎え入れています。
「楽しませたい、笑わせたい」を軸に、幅の広い表現で魅せる
『四畳半帝国LIVE vol.2』(2023年、梅田amHALL)
ーーTakashiさんとLeyさんは、四畳半帝国の魅力は何だと思いますか?
Ley:1人1人のキャラクターがわかりやすい。めっちゃ素敵な人たちの集まりなのが、1番の魅力だと思います。
松田:確かにそうですね。
Takashi:得意なことも違うしね。
松田:Leyちゃんは最初からいるメンバーじゃないけど、四畳半の作るものを見に来てくれて、客観的な四畳半の魅力も把握した上で、好きで出てくれてる。そういう視点は自分に抜け落ちてる部分なので、気づかされることはありますね。
Takashi:僕は、自分たちのベースや表現の幅が広いのが魅力だと思います。ダンスや劇団、色んな方向に行けるのは僕らの強み。メインは「人を楽しませたい、笑わせたい」という気持ちが軸になっているのもすごく良いなと思いますね。
松田:感動もさせたいよね。
Takashi:最初は「ハートフルダンスコメディ」を打ち出してましたもんね。
松田:そうやね。「ハートフルダンスコメディ」はコント色が強いけど、カッコ良いことも感動することもしていいし、どういうルートであれ人の心を動かしてもいい。「こうじゃないとアカン」と凝り固まらないようにしています。
ーー自主公演は、内容にパターンがあるんですか。
松田:大きい切り分けで言うと、色んな演目やネタを何本もやるか、丸々1本の長尺のストーリーもののどちらかですね。単独ライブや周年ライブは「現時点の自分たちが1番やりたいことをやる」と決めているので、もしかしたらコントばかりになるかもしれないし、ダンスショーばかりになるかもしれない。自分たちのやりたいことと、見に来てくれる人が見たいであろうものを考えて詰め込む感じです。
『四畳半帝国LIVE vol.2』(2023年、梅田amHALL)
ーーこれまでに単独ライブ『四畳半帝国?』を2022年と2023年の2回開催されています。そして12月のライブは、周年を祝うものですよね。
松田:実は周年ライブと言い出したのは今年からで、去年と一昨年の単独ライブは、蓋を開けたらどちらも結成月に近い11月にやっていたので、これを周年ライブにしようとなりました。
ーー単独ライブが結果的に周年を祝うものになっていたと。単独ライブはタイトルに「?」とつけて、実験的な感じでされていたんですよね。
松田:今でこそ「ダンスコント劇団」と自分たちで区切って名乗っていますけど、そこまでは何をやってる団体か、自分たちも説明できない部分があって。なので、少しでも「四畳半帝国はこういう団体です」というのをキャッチしてもらえたらという想いで、『四畳半帝国?』というライブをしていて。この5年でやっと自分たちの中で「今はこういうことをやりたいんやな」と固まってきたので、いつまでも『四畳半帝国?』とやるより、めでたい周年の体で大きいライブをやろうと。あとはこれまで年に一度の周年ライブしかやっていなかったので、外部のイベントで見てくれた人たちが足を運ぶ場所がなくて。それを脱却したくて、今年から2ヶ月に1回の定期ライブ『やましい気持ち』をやろうと決めました。本当は今年の2月から始めて、周年に向けてファンを増やしたかったんですけど、ズレにズレ込んで初回が10月になっちゃって。「もっと人気になりたい」という「やましい気持ち」で定期ライブをやりながら、それを見に来てくれた人たちが、「めでたい気持ち」で周年ライブを見に来てくれる。今後はその流れもお客さんと一緒に作ってけたらと思っています。
ブラッシュアップしながら続けていくために、ファンを増やしたい
ーー12月6日(金)の周年ライブ『めでたい気持ち』はどんな内容になりそうですか?
Takashi:今回はダンスとコントが半々ぐらいですかね。
松田:新作もあるし。これまでの僕らのダンスショーには、セリフなしでも少しストーリーが入ってるものがあったんです。例えば酔っ払いが町をふらふらする中で色んな展開が起こる作品があるんですけど、その後の話をセリフありの新作コントで作るとか。過去の作品から引っ張ってくる形もあったり、色々混ぜこぜですね。
ーー過去の公演は、賞賛から困惑まで、たくさんのお客さんの声が上がったそうですね。
松田:去年と一昨年は、とりあえずやりたいことを詰め込んでみるぞという感覚で色々やったんですけど、今年は自分の中で見せ方が明確になっているので、見やすいと思います。
Takashi:見やすいし、お客さんも受け取りやすいものにはなってると思います。変な言い方ですけど、前は尖ってた。
松田:まあまあ、今も尖ってはいる(笑)。
Takashi:今回は映像作品からの流れのコントがしっかりあるので、過去の映像作品を予習していただけるとより面白くなると思いますね。
松田:確かに今年はダンスもコントもしっかり見れる感じが強い。周年というと1年間の総まとめ的なイメージが強いと思いますが、僕ら的には2周年やったら2年分やし、3周年やったら3年分やし、今回5周年で、5年間の四畳半帝国の総集編が見せられる気はするので、ここまでの5年の成果という気持ちで5周年ライブをやりたいです。
Takashi:でも、初めての方も面白いと思う。
松田:そこは普段から大事にしてることで。どんな人が来ても楽しめる作品を作ることを意識してます。あるあるなんですけど、ダンスイベントはダンスをやってる人しか見に来てない現状があって。劇団の方も多分同じような悩みがある。それはどの業界も抱えてる悩みで、集客を頑張るのはもう1個別の話で置いといたとしても、いざ人が来てくれた時に「めっちゃ楽しかったな」と思ってもらいたい。去年も一昨年も、子どもから僕の行きつけのバーのマスターまで、ほんまに幅広い年齢層の方に来ていただいたので、年齢の縛りはないと思います。
ーーでは改めて、周年ライブに向けた意気込みをお願いします。
Ley:私は出る演目がひとつなんですけど、大体どういう話なのか台本を見て「あー」みたいな(笑)。
松田:どっちどっち。わろてまうってこと?
Ley:笑っちゃうし、面白そう(笑)。楽しくやれそうなので見てほしいですね。
Takashi:僕らも脚本をもらった時点から、自分たちで面白がりながら「ここはこうした方がいいんじゃないか」という話もできているので、それがきっとお客さんにも伝わると思ってますし、ここからもう少しブラッシュアップして、一緒に楽しんでいただけるようにしたいですね。今あるものをどんどん良くしていくのと、新しいものを完璧にしていくことが今の目標です。
松田:コンスタントに定期ライブをやりながら、外部のイベントも出ながら周年ライブもやるのって、本当にゆとりがない。でもわざとゆとりをなくしてるというか。今年は特に今できることを全力でやりたいなと動いているので。一生懸命楽しみながら必死にやってる人を見たら、僕は元気になるし、楽しいし、良い気持ちになるので、そこがちゃんとお客さんに伝わるように、死ぬ気で頑張るしかないです。
Takashi:クオリティーも高くね、逃げずというか。
松田:プレッシャーも感じるけど、あくまで楽しいことをやりたいから始めたという大前提が抜け落ちないように必死にやる。そこは忘れないようにしたいです。
ーー5周年を迎えた後のビジョンはありますか?
松田:実は今年、もう1個動いてることがあって。今活動の拠点は大阪なんですけど、大阪でも集客に苦戦していて。もちろん自分たちが未熟なところはありつつも、「これやりたいぞ」「ちゃんと面白いもの作れたぞ」という感覚は強くなってきているけど、それを見てもらえる人数が少ない。目標としては、関西での集客もそうだし、色んな土地で同じような規模のライブをした時に、見に行きたいと思う人がちゃんといる状況を作っていきたい。四畳半帝国の1番大きな目標は「ちゃんと続けること」なんです。ただ続けるんじゃなくて、ブラッシュアップしながら続けていく。そのために見に来てくれる人を増やすことが、ステップとしては絶対に必要なので。
ーーなるほど。
松田:四畳半帝国が気になるけど、内容がわからないから行くまでに至らなかったという意見を聞いて、自分たちの活動の方向が固まってきた段階の今、まずはYouTubeで誰でも見れる状態で、自分たちの活動を映像化して見てもらえるようにしようと思っていて。ただ定点で撮ったものじゃなくカメラマンを入れて、見た人が足を運びたくなるような映像を作ります。それを無料公開するためのクラファンをやっているので、ご協力いただけると嬉しいです。今の時代を活かしながら、活動を続けるために、関西から離れた場所にも届く活動をしていきたいですね。
- 取材・文=久保田瑛理 撮影=桃子
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