53作品の楽曲を豪華キャストが披露 帝国劇場 CONCERT『THE BEST New HISTORY COMING』が開幕【ゲネプロ&会見レポート】
2025年2月28日、建替えのために一時休館を迎える帝国劇。そのラストを飾るCONCERT『THE BEST New HISTORY COMING』が2月14日(金)より開幕した。現・帝国劇場で上演した全372作品の中からミュージカル53作品のナンバーが豪華キャストによって披露される、集大成にふさわしいコンサートとなっている。
開幕を前に、ゲネプロとレギュラーキャストによる会見が行われた。
ゲネプロレポート
この日はレギュラーキャストの井上芳雄、浦井健治、小野田龍之介、甲斐翔真、佐藤隆紀(LE VELVETS)、島田歌穂、三浦宏規、宮野真守、生田絵梨花、昆夏美、涼風真世、平野綾、森公美子に加え、ゲストの鹿賀丈史、大地真央、松たか子が登場した。
コンサートは帝劇のあるある、これまでの歴史を振り返るオリジナルソング「THE 帝劇」でスタート。作品名を並べただけで思い出がよみがえり、ワクワクが高まってくる。全員でのOPの後、井上のMCでワクワクを煽ると、森率いる女性キャストが『天使にラブソングを〜シスター・アクト〜』のナンバーをパワフルに歌い上げた。
『エリザベート』や『レ・ミゼラブル』、『ミス・サイゴン』、『Endless SHOCK』など、長年にわたって上演しているお馴染みの作品から『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』、『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』といった近年の話題作まで、53作品の楽曲が次々に奏でられるこのコンサート。誰もが知る名曲はもちろん、ちょっと意外な選曲があったり、メドレー仕立てでアレンジを楽しめたりと、飽きのこない構成になっていた。
スクリーンに作品名や曲名、公演写真が表示されるため、観たことがない作品が多いという方も興味を持って楽しむことができるだろう。各キャストが演じてきたキャラクターの楽曲をもう一度帝劇で聴くことができたり、今回ならではの新鮮な組み合わせで聴けたりする贅沢さも魅力だ。客席通路を使った演出や、オーケストラピットが上がってきて指揮者・奏者も一緒に盛り上がる様子が見られるシーンもあり、現・帝劇の機構をフルに使った華やかなショーが繰り広げられる。
この日のゲストコーナーでは、鹿賀による「砂に刻む歌」(ラ・カージュ・オ・フォール)、「スターズ」(レ・ミゼラブル)、松本白鸚の映像と共に松が歌う「見果てぬ夢」(ラ・マンチャの男)、大地による「サウンド・オブ・ミュージック」、「マイ・フェア・レディ」メドレーが披露され、会場全体が聴き惚れていた。
また、楽曲のテーマやコーナーが変わる場面ではレギュラーメンバーによるMCが入り、各々が帝劇の歴史や思い出を振り返る。笑いを交えてエピソードを語るベテラン勢、まだ初々しさが残る若手勢、それぞれの熱い思いも楽曲に負けず劣らず聞き応えがあった。作品を支えてきたスタッフたちの話や今回のコンサートにまつわる演出や構成についてなど、裏話も楽しく、客席からは歓声や笑い声が上がっていた。
ミュージカルファンはもちろん、キャストファン、帝劇ファンも楽しめるだろう本公演。集大成にふさわしいコンサートをぜひ見届けてほしい。
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